北海道の小さなコミュニティ発、未来をつくるはじめの一歩【コロナ期篇】
旭川のコミュニティ「ネスト」チャレンジの系譜
旭川を拠点に「未来をつくるはじめの一歩」を実現する、みんなのコラボレーティブ・コミュニティ、ネスト。立ち上げ直後から今まで、ネストを見てきたインターン・ニーナが、これまでのチャレンジの歴史を振り返ります!第一回は「コロナ期篇」、逆境の中でもたくさんの一歩が生まれました。
【旅する高校生】 インフィニティ国際学院・北海道研修
「世界と日本をつなぎ10年後の世界を変える人材を育む」インフィニティ国際学院。そんな尖った学校が2020年から2年連続で、ネストを拠点に旭川地域で研修に来てくれました!
「ハーバード以上の難関」と言われる世界を旅しながら学ぶ、ミネルヴァ大学と同様、インフィニティ国際学院は固定の校舎を持たず、4週間ごとに拠点を変え、旅をするように学ぶとてもユニークな日本初の高校。
3週間の研修では、2泊3日の縦走登山や地域の課題を解決する神居古潭でのプロジェクト学習など毎年旭川・北海道らしいプログラムに挑戦してきました。地域の人ともつながりながら、それぞれがやりたいことの「はじめの一歩」を踏み出しています。
【料理界のバンクシー】 のんちゃん
その中でも「料理界のバンクシー」を目指す、インフィニティ国際学院のnonksyこと、のんちゃんは滞在期間後も旭川に1人残り、旭川の魅力を食で表現するイベントの開催に挑戦!
「五感で味わう旭川のテイスト」と題して、旭川市近郊で収穫できる色とりどりの野菜といった食材を、旭川の良いところである山々や公園などに見立て、みんなで料理をし、食べるイベントを開催!その後も、和歌山県すさみで個展を開催するなど、悩みながらも、活躍の場を広げています。
【学びの一歩に寄り添う】 HOIPPO・ももちゃん
旭川出身で、地元の北海道教育大学旭川校に通うももちゃん。大学1年生から学習塾で塾講師として働いていましたが、ある時から、勉強に取り組む子ども自身の納得感よりも、学校の進度に合わせた詰め込み教育を優先してしまう雰囲気が一般の学習塾にあることに気付き、もやもやを抱くように。
以前からイベントなどで、度々ネストに訪れてくれていたももちゃんですが、背中を押され、たくさん考えて、自分のペースで「歩一歩(一歩ずつ、少しずつ)」と目標に向かって進んでいく、そんな場所を自ら作りたいと、小中学生の学びの一歩に寄り添う個別指導塾「HOIPPO」をネストの1階スペースを開講。中学生との勉強風景はいつもとても和やかで、ももちゃんらしい空気が流れています。
【世界で自分らしく生きる】 NEST GLOBAL SCHOOL & アフメッド
どんな境遇に生まれても、広い世界に飛び立ち、より自分らしく生きるためのきっかけをつくることを目指し誕生した、NEST GLOBAL SCHOOL。
開校時の講師として活躍したアフメッドは、モロッコ出身で当時北海道教育大学院で学ぶ英語のプロフェッショナル。今でこそ、英語だけでなくフランス語など6ヵ国語に堪能なマルチリンガルな彼ですが、アマーズィーグ族(ベルベル人)の出身で、アマーズィーグ語が彼にとっての第一言語です。
貧しい地域で育った彼は、じっくり勉強することも許されない環境で、英語の勉強を始めたのはなんと18歳のとき。ラジオを持って山に登り、高い場所で電波を捕まえてBBC放送を聴き、一生懸命英語を覚えました。そこから尋常ではない努力の積み重ねによって、教育大臣から表彰されるほどの実力派英語教師になりました。現在は母国に戻って、英語教師を続けながら博士号の取得を目指しています。
GLOBAL SCHOOL生も、すでにデンマークへの交換留学に旅立った高校生や、高校卒業後の進路として海外に挑戦する高校生、ニセコなどグローバルな環境での仕事に挑戦する社会人など、コロナ禍でも、楽しみながら、新たな道を開拓しています。
【北海道移住&起業】 けんちゃん&しーちゃん
インフィニティ国際学院の学院長のご紹介で、2021年2月~夫婦で東京都から旭川市に移住。本格的な移住先を探す前の準備期間として、ネストで北海道での暮らしをスタートさせました。
しーちゃんは、「森のウエディングkoivu」を立ち上げ、ウエディングプランナーとして北海道の自然を生かした屋外結婚式をプロデュースしています。
ケンちゃんは、東京都の元消防士。北海道でトライアスロンやロードバイク関連で起業準備を進めています
コロナ禍もあり、しばらくお休みしていたシェアハウスでしたが、ネストで「おかえり」「いってらっしゃい」の会話が生まれるのは、シェアハウスで暮らす人が居る時ならでは。誰かが住んでいるときのネストはなんだか、生き生きしている感じがして、私はとってもすきでした!
【正しい性教育でより豊かに】 まいかさん&チームPalette
まいかさんは、北海道教育大学旭川校の大学生。大学4年生にノルウェーに留学し、ヨーロッパ各国からの留学生との会話やノルウェーの教育を調べる中で日本とはかけ離れた性教育や性の概念に気付き、性教育を学び始めました。
帰国後、性教育を一緒に学ぶ仲間が欲しい!と思うように。
そんな時、ネストを訪れたことをきっかけに、性教育に関心のある仲間に出会う事が出来ました。
現在は、「性教育カフェ」と題して、不定期に性教育に関連するドラマや映画を鑑賞したり、ルッキズムやジェンダー等、関心のあるテーマをみんなで考える会をネストで開催しています。
また、性教育学生団体Paletteを設立し、旭川市を拠点に全国各地のメンバー27名とともに、人生の自己決定のために必要な、正しい(医学的・科学的根拠に基づいた)性に関する知識を届けること、自分と相手を大切にすることととその手段を知ってもらうことを目指して活動しています。
プロジェクトの1つである、Palette roomは月に1度ネストで開催中!
参考記事:
妊娠相談件数"7322件"…コロナ禍で増加"予期せぬ妊娠"…"性教育"の必要訴える女子大生 北海道
【学校のあたりまえをぶっ壊せ!】 オレンジ大好き ひなこ
小学生高学年の時にネストに訪れ、リノベーションにも参加していたひなこ。みんなの妹的存在で、オレンジと歌を歌うことが大好きな彼女は、ネストに足繁く通う人の1人です。
学校での学びに対して、疑問を持ち、地元や国内外からネストに集う人と交流しながら、考えを深めて来ました。ずっと、「自分が理想とする学校をつくりたい」と思いを持っていたひなこ。
中学2年生のこの夏、「学校のアタリマエをぶっ壊せ!未来の学校について語ろう。」と題して、自身が主催の初イベントをネストで開催しました。
特に大人から「面白かった!」と話題のこのイベントのレポートはこちら。
今後も理想の学校づくりに向けて、イベントを継続していく予定です!