ビッグモーターの話題が尽きない理由
20世紀ビジネスモデルの末路
車の修理を行う際に工具やゴルフボールなどで車体にわざと傷をつけるなどして、損害保険大手3社に保険金を不正に請求していた中古車販売店ビッグモーターですが、連日、話題が絶えません。
社長のLINEが流出
幹部役員の報酬返上
店長の罰金制度
まだオープンしてない店に星5レビュー
事故車なのにそれを隠して販売
オイル交換してないのにオイル交換したことにした
経営計画書(手帳)の生殺与奪権
素手によるトイレ掃除
厳しいノルマ体制
工場長が車のタイヤに穴をあけるレクチャー動画
俳優の佐藤隆太氏がCMキャラクターを契約解除
環境整備で街路樹を枯らしたり
全ての悪業を社員の責任したり
中古車販売で「あったら怖いな」を全て実現。大きな会社だから、そんなことしないだろう。大丈夫だろう。という客の思惑を全部潰したのがビッグモーター。
「もう不正じゃない詐欺だ!」と声を大にしたのが元アナウンサー古舘伊知郎さん。危ない会社には2つの共通点がある!とYou Tubeで言っています。
急拡大した企業
団塊ジュニア(1971年ー1974年生まれ)企業
団塊ジュニア企業は、人口急増の波にのって全国展開を達成し、巨大企業に成長。しかし、人口減少時代に転じても、過去のビジネスモデル(成功体験)から脱却できず「拡大路線」に固執してしまう。
そのため、現場が帳尻合わせ的に不正に手を染めてしまったり、過重労働が強いられてしまったりという問題が発生する。
これは20世紀のビジネスモデルが通用しなくなった。ということです。また、20世紀では不正を隠蔽できても、21世紀では隠蔽できなくなった。ということですね。
やっぱり変わらなきゃ。
変化しなきゃ。
実は、ビッグモーターは「やばい」という噂は知っていました。
「8710時代」から。
弟が花でお世話になってるから、という理由で8710で中古車を購入。現車を見たいという理由で、取り寄せてみたら「取り寄せたら買い取らなきゃいけない」と、後から言われて仕方なく購入。
購入後、すぐエンジン音が変な音が…。担当車に相談しても「問題ない」の一点張りで、ちゃんと対応してくれなかったと聞いています。
また、私も車を買い替えようかなと検討してるとき、取引先のクレジット会社に「買ってはいけない中古車販売店ってある?」と聞くと、青空駐車場に車を置いてる激安店はやばいです。ああいうお店は私達も取引しません。
「ビッグモーターは?」と聞くと「正直、やめたほうがいいです。あそこは、あらいです」って言ってました。
他にも、お客さんや知人から「8710はよくない」「ビッグモーターはよくない」という話をたくさん聞いていました。Googleレビューも含めて、やっぱりよくない口コミやレビューを見かけます。このビッグモーター事件で思うのが、
ノルマを課すビジネスモデル
拡大路線のビジネスモデル
昔ながらの営業スタイル
というのは、もう今の時代に合ってない。ということを実感します。
もう、とにかくね。サイゼリヤの社長の本「おいしいから売れるのではない売れるのがおいしい料理」を読め!熟読しろ!と言いたい。
サイゼリヤの社長は、売上が悪いのは店長のせいではない本部のせいだ!と断言しています。だから、店長に売上目標は課さない。店長の仕事は人件費、水道光熱費などの経費をコントロールすること。
さらに、店の売上は「立地」「商品」「店舗面積」で決まる。とも言っています。他にも、
ライフスタイルの変化
人口統計の分析
社会情勢の変化
新しい道路ができた
新しいお店ができた
これらの要素で「人の流れ行動が変わる」と言っています。
これらを何も考えずに、昭和や平成でうまくいった20世紀の営業スタイルを
デジタル時代の21世紀になっても続けていると、うまくいかない。
実際、過度なノルマ、数字に追われると「不正につながる」のは理解できます。昔の私も、数字に追われてるとき、高価なコピー機をそんなに必要のない会社に強引に売ったり、太陽光発電を高齢者にも売ろうとしていました。
でも、私の場合、無理やり売ったコピー機や太陽光発電はキャンセルやクーリングオフされました。今だから言います。
私は運が良かった。
運が悪いとクーリングオフされずに、そのまま突き進んでしまう。不正が不正でなくなる。悪いことして売ってるのに、それが正義になってしまう。
21年前、上司から言われたのが「自分の首が絞まるくらいなら、他人の首を絞めろ」だった。この言葉に賛同できる人が、ビッグモーターと同じ事ができる人だと思う。
知床(しれとこ)遊覧船沈没事故
ビッグモーターの事件で有名になってるのが、カリスマ経営者の武蔵野の小山昇さん。(ある意味とばっちり?)
生殺与奪券権や経営計画書、環境整備などは全部、小山さんのコンサル内容ですね。
しかも、あの知床遊覧船事故の社長も小山さんのコンサルを受けていたということもあって、こういうやばいやり方を指導してきたのか?と見られているみたいです。
特に、雑誌やHPでアピールしてたので余計思われていますね。ちなみに、ダイヤモンド社の記事はしれっと消去されたみたいです。
朝礼で「スーパーハッピー!」と絶叫させたり、素手でトイレ掃除させたり、宗教みたいで気持ち悪い。とのことです(苦笑)
小山さんに対する返事は「はい」「YES」「喜んで」この3つだけ。
うーん、最高です。
言い訳せずに、いいからやれ!
四の五の言わずに、さっさとやれ!
ということなんですが、
悪い側面から見ると「何も考えるな!言われたとおりにしろ!」になります。そうなると、どこぞの悪徳宗教と同じで、自分で考えずに教祖様に依存してしまうんです。
ちなみに、私の親は宗教にどっぷりはまったので、私は宗教関係が大嫌いです。宗教にはまると、本当に何も考えなくなります。自分で考えたとしても、最後の決断や判断を宗教に委ねるんです。
考えましょう。
社長なら良し悪しの判断は全部自分で行いましょう。
それこそ、生殺与奪の権を他社に握らせるな!です。
ちなみに、ホリエモンは怪しいコンサルの特徴として「SDGsのバッジ」つけてるコンサルは気をつけろと言っていました。他にも、スリーピースのストライプスーツ着てる奴とも言ってました(なんかわかるような気がするw)
今回のビッグモーターの件は、20世紀のビジネスモデルが21世紀では通用しなくなった主な事例だと思いました。
「あんなことやってたら、絶対にバレるのに、なんでやるの?」と思ってる人たくさんいます。私もそう思います。でも、中の人はそう思ってないんですよ。
だって、
今までバレてないから。
一度もバレたことないから未来永劫バレない。
と思ってるんですよね。
これはもうバブルと一緒。バブルの波に乗ってるときは、「俺は無敵だー!このままガッポガッポ儲かるぜー!」と調子に乗ってるのと一緒です。バブルが弾けた途端、地獄へ真っ逆さまみたいな感じです。
何事も俯瞰して見ないと駄目ですね。絶好調はずーっと続かないというのを知っておかないと。そして、悪事は必ずバレます。バレない期間が長ければ長いほど、バレたあとの反動が大きいんです。
「天網恢恢(てんもうかいかい)疎(そ)にして漏らさず」です。
動画はこちら
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