プラトンの『イデア論』~超概略 458 福田尚弘 2024年12月9日 05:28 マンガ作 福田尚弘 / まつだしょうご 様々な解釈や翻訳がされている言葉です。少しでも「分かりやすさ」を優先して意訳しましたが、それでも、意味をとらえづらい言葉ではあります。さらに単純化すると、「永遠」のもとにあって「時間」とはその一瞬の「影」に過ぎない、といったところでしょうか。「イデア」とは?プラトンはソクラテスの元で哲学を学びました。そして師の思想を継承・発展させて、著書に残しました。「イデア論」はプラトンの思想の中で大変に重要なものです。それは後世の西洋哲学の源流となり、キリスト教にも影響を与えたとされています。「イデア」とはざっくりと「物事の理想的(ideal)な姿」をさします。それが私たちの知覚を超越した「イデア界」にあり、私たちが知る世界の全てはイデアの影(似像)である、というのです。例えばこの世の「りんご」を私たちは知っています。しかしそれはイデア界にある「理想としてのりんご(完璧なりんご・りんごの本質)」が落とす仮の姿だというのです。このように万物の大もと或いは最上層にイデアがあり、それを私たちは見ることも触れることもできない。この考えがイデア論の根幹にあります。また、物だけでなく、正義や美といった概念にもイデアがあり、「善」のイデアは知性が目指すべき最高のイデアとされています。さらに、私たちが知る「時間」のイデアこそが、移り変わることのない「永遠」なのです。 国家 上 (岩波文庫 青 601-7) www.amazon.co.jp 1,386円 (2024年04月22日 02:35時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する プラトン(紀元前427ー紀元前347~古代ギリシア・哲学者)ソクラテスの弟子。弟子のアリストレスとともにアカデメイアという名で学校を開き、西洋哲学の大きな礎となった。主著「ソクラテスの弁明」「国家」「饗宴」等。2924.12.9Planet Earth ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! 日頃からのサポートにつき、深く御礼申し上げます。 チップで応援する この記事が参加している募集 #海外文学のススメ 3,774件 #海外文学のススメ #ソクラテス #形而上学 #プラトン #イデア #西洋哲学 458