パスカルの入口「パンセ」①
パスカルは数学者、自然科学者として早くから「パスカルの三角形」「パスカルの原理」「パスカルの定理」などの発見で功績を残しました。
その一方で彼は、ルネサンスを経た「科学・理性の時代」にあって「キリスト教を信仰すべき」と人々に説得することを使命としたのでした。
それを著書にまとめる前に、パスカルは39才の若さで病死してしまいます。
「パンセ」(1670)は、その準備段階として思いついた事を書き留めた数多くの断片的な記述を、遺族らが編纂し刊行したものです。
第一部では、人間の惨めさや人生の絶望を徹底的に説きます。そして人間の営みとはことごとく、「死」から目をそらすための「気晴らし」と断じます。
第二部では、この不幸な宿命から脱却するためには信仰が不可避である、と述べます。
この部分は私たち日本人の多くにとってわかり辛いところかも知れませんが、いくつかを断片的に挙げておきますと・・・
ブレーズ・パスカル(1623- 1662~フランス・哲学者、数学者、神学者)
「人間は考える葦である」など数々の名言で知られる。代表作は遺稿集「パンセ」。「パスカルの定理」などをはじめとした数学での功績なども後世に大きな影響を与えた。⇒「パンセ」②に続く
この記事が参加している募集
日頃からのサポートにつき、深く御礼申し上げます。