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なにかが変わる弟子屈暮らし vol.2

東京都出身神奈川育ちの一度も田舎に住んだことがない私が、阿寒摩周国立公園の町 弟子屈町(てしかがちょう)に住んでみた感想や実体験を綴ります。

弟子屈町はここ!

目次
❏「弟子屈にはもう慣れましたか?」
❏車移動の楽しさ
❏かわいい北海道の方言
❏ひとりで摩周岳に行く
❏キラキラと変わる季節
❏久しぶりに東京に来た
❏元気になってきている件

❏「弟子屈にはもう慣れましたか?」

慣れました!
車を運転すること。
温泉や自然を楽しむこと。
町内や近隣の町にも友達ができて。

カメラフォルダを改めて見ると、ここに来たばかりの8月の末に、空の写真があった。
なんで撮ったのかもわからない一枚だったのだが、きっと小さな雲が延々と連なって遠くまで見えるのが新鮮に感じたんだと思う。
その写真は家の前で撮ったものだけれど、たしかに広い道路に出ると本当に遠くまで見えて気持ちが良い。

私は都心が嫌いになってここに来た訳ではないが、こちらの生活にも慣れてきたこの頃はニュースで大勢の人が駅に向かう映像や都会のネオンの画像をみるとなんとなく心がもや〜として、違う世界を見ている気持ちになっていた。
「いやいや、こっちがホームなんだよな」とわざわざ改めて自分に言い聞かせる。それくらい弟子屈(てしかが)は自分にとって住みやすく、またこの環境になじみつつあった。

❏車移動の楽しさ

笑われるのを承知で説明すると、車はめちゃくちゃ便利で、目的地までの道中も自分の好きなように寄り道ができるし、どんなに荷物がかさばっても積める。家を出てすぐ移動手段があると行動的になる。友達に会いに130キロ移動したり。

↑ 浦幌町への旅行記

車を手に入れてからは水を得た魚のように、毎週末出掛けている。
休みの日はほとんど夕方の4時まで寝ていたのが嘘みたいだ。

❏かわいい北海道の方言

「わかったよ~」⤴♪♪

たぶん北海道の人が思っている以上にかなり優しい感じに聞こえている。私も自分がみんなから特別甘やかしてもらってる感じがしていたのだが、よく聞いたら割と「了解です」の頻度で使っていた。
「なして」「したっけ」等有名なものの他に「〜かい?」「〜なんだ⤴」も多い。
あと「〜さる」も。
(押してしまった→押ささった)
ちなみに「なまら」は聞いたことがない。
何気ないところに北海道弁は転がっている。

❏ひとりで摩周岳に行く

週末、湿度も低くカラリとした快晴だということが数日前からわかっていた。

「そうだ、摩周岳いこう」

前日の夜中に思い立つ。
翌朝、駐車場につくと30台近く車が停まっていた。あんまり人がいなかったらやめようと思っていたけど、これはイケるなとその場で「今日登頂するぞ」と心に決める。

地元の方によると、近頃は藻琴山や摩周岳など情報が多くコースタイム的にも登りやすい場所は随分人が増えてきているらしい。
私が登っていた日は稜線に子どもの泣き声が響き渡っていた。

摩周岳はその登山路のひとつが摩周湖の外側をぐるりとまわるように作られている。普段と違う角度で見ることができて楽しい。

これは首都圏でも道東というこの地域でも同じことだが、いっしょに山に登れる友達を見つけるのはやや難しい。一緒に登っていて体力差を感じる事がなく、かつ山の楽しみ方が同じメンバーを見つけられたらそれは間違いなく一生物。山が好きな仲間を増やしていきたい。

4人で登った藻琴山
ゆる登山でテンションが居間。

❏キラキラと変わる季節

休日、湖畔に腰掛けておしゃべりな白鳥を見ていた。呼応するように鳴いたりする。小さな個体を呼びに行くように単体でふらっと漂ったりしているのが見ていて楽しい。

目の前には色々な山が重なるように並んでいて、それの名前が全然わからないことをもどかしく思う。それは森を歩いていてもそう。

ここではキラキラと輝くように季節が変わっていくように思える。
見ているだけで気づきの溢れる世界が広がっている。自然が好きなひとは一週間くらいのんびり過ごしてみてほしい。
都心に住んでいる人でも普段からキャンプや山で自然に関わる機会を自分から作っているのなら、こちらの生活のほうが馴染んでしまうかもしれない。

❏久しぶりに東京に来た

出張で東京に来る機会があった。
2ヶ月ぶりの大都会。北海道での生活は快適そのものなので久しぶりに人混みに来たらどうなっちゃうかと思ったが、全くの杞憂だった。
時間が取れそうだったので、京浜東北線に乗って友達と待ち合わせをした。
京浜東北線は通勤通学で長く利用してきた路線で、当時は列車に乗るだけで家と錯覚して眠くなっていた。端から2番目の席に座ると窓枠に頭を傾けられてよく眠れる。それから駅間が短く頻繁にドアが開閉して冬は意外と寒いので、真ん中に座るとよく眠れる。
これまた慣れ親しんだ有楽町駅で降りる。

16℃なのにマフラーやコートの装い。緊急事態宣言による制限が解除されて東京の飲食店は11ヶ月ぶりに20時以降の飲食ができた。

久しぶりによく行っていた小洒落たタイプの店に行くと建物ごとゴッソリ空きテナントになっていた。コロナのせいだろう。
諦めて山ちゃんにする。
(大好き。コショウたっぷりの手羽先。)

今どこに住んでいたとしても、もともと生活をしていた場所に戻って来るとすんなりスイッチが切り替わる。一方で、懐かしいとか落ち着くなという気持ちもあって。それは今までにない感覚で、帰ってくる場所があるような感じがした。前よりも東京が好きかもしれない。

❏元気になってきている件

妹とテレビ電話をしたら
「お姉ちゃんそんなにはつらつとした感じだったっけ?」と言われた。

買い物をすること、
美術展に行くこと、
ライブに行くこと、
飲みに行くこと、
海外旅行に行くこと。
心の充電の方法は人それぞれ。

『自然の中に身を置くこと』
前からそれが自分にとって一番心の充電になることを知っていた。

私はなんとなくパワーが足りないなぁと思うと、あぁ早く山に行かないとなぁと言っていて、月に一回は電車に1時間以上揺られ、ひとりで山に入っていた。
今はそれがナチュラルに生活の中に組む込まれてるのだと思う。


移住2ヶ月目はこんな感じで。

たしかに暮らしは大きく変わったけれど、相変わらず違和感なく過ごしている。

だんだんと本当に求めるものと自分の人生がやっと一致してきたような感覚があって、ここまでの選択に納得している。


まあまあ、自分のペースで。

妹とテレビ電話。

スタッドレスに変えました。
色付いた葉もみんな落ちて、
もうすぐ冬が来ますね。

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