星空トークの裏側で考えてたこと
私があげたいのは「知識」ではなく「空へのワクワク」です。
こんにちは。うららんです。西宮ガーデンズ観望会で星空トークをやりました。
イベントレポートはブログに書いたので、ココではそのトークの裏でこんなこと考えてたんだよってことを書きます。参考になれば幸いです。
これは一般的な「好き」のピラミッド
(講座用に作ったパワポ)
西宮ガーデンズという大型ショッピングモールでの観望会に来るお客さんは、科学館や天文台に比べると一般層が多いと予想しています。
ガーデンズに来てたまたま立ち寄るという人も多いと思うし。
そんな客層がメインのトークはシンプル第一。学校の勉強を感じさせるような知識の提供はしんどいと思ってます。
イメージとしては「マツコの知らない世界」「アメトーク」のように深追いせずサラっと、でも「へえ〜」を盛り込むのが理想。
あとはお客さんとの対話ができるよう頑張っています。家族連れがメインのガーデンズ観望会ではトークの内容も子供向けに照準を合わせます。でも子供たちが自分の話を何十分も静かに聞くなんてありえないことも意識してる。(それは話がおもしろくても)
子供はツッコミとか自分の思ったことを声に出しがちだから、それを理解した上でのアイスブレークをするのです。
この日はシリウスがかろうじて見えたので、みんなで星を探しました。
「あの先におおいぬ座のシリウスがあるよ〜見える??」と星に注目させる。
「あの辺からだと見えるみたいだよ。行ってみていいよ」と促す。
「みえた?」と聞いて「見えたー!!」という反応を待つ。
これが私なりのアイスブレーク。
(ちなみに子供たちが星を見るために移動しても、親御さんは動かないから見終わったら元の場所に戻ってくるし)
特に西宮ガーデンズ観望会に来る子供たちは反応が良いので、この手法がやりやすいです。
今回の星空トークは25分トークの2部制。「ブラックホールのはなし」と「ロケットのはなし」を行いました。
そしてブラックホールの話も「ブラックホールとは?」という天体自身の話になると専門的に難しくなるので割愛。今回のニュースで何がすごかったのか?を知ってもらうことにした。
内容的にはテレビニュースの解説に近いかも。
天文ファンにとっては当たり前の知識も、一般の人は知らない。「星空案内人の当たり前」をかみ砕いて伝えることを大事にしています。
ちなみにロケット話はビジュアル重視。
切り口は「ロケットと宇宙船の違いって?」と問いかけるところから始まる。子供たちに「う〜ん」って考えさせ、お父さんお母さんと「なんでやろ」と会話させる。それがアイスブレーク。
そこからロケットの仕組みを・・なんて難しい話はしない。日本、アメリカ、ロシアのロケットを写真で紹介して打ち上げ動画を見せる。
ただそれだけ。
それだけでも「へえ〜」っていう声はあがるし、子供たちはロケット発射のカウントダウンでスクリーンの近くまで寄ってきて「3、2、1・・」って声を出す。
それでじゅうぶん。
ちょっとした「へえ」と、動画によるワクワクの気持ちを持ってもらえれば目的は達成だと思うのです。
今回は打ち上げ動画のアンコールがあったので、及第点かな(*´ω`*)
科学館や天文台は知識を教えることが仕事だから、しっかりと専門的なことを話さなければならないと思う。でもショッピングモールでの観望会における星空トークで、そこに踏み込まなくても全然オッケーだというのが持論。
伝えたいのは宇宙の世界に踏み込んでみたいと思えるワクワク感。
とはいえ、課題は大量にあった。それを少しずつ改善してもっと楽しくトークしていきたいなって思う。本当にトークが楽しくなってきたから。
でも自己満足でお客さんに伝わらないってのは最悪だから。そこはきっちり「相手に伝わる」ことを第一に考えていきたいなと思う。
ずっと試行錯誤だ。
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