わが子が教室で泣いていると言われた日(7歳10か月)



とにかく、かわいい。かわいすぎる。わが子を天使のように思って暮らしていた私です。保育園のころ、運動会でみんなと上手に合わせてお遊戯ができなくても、Tシャツを必ず左右逆とか裏表に着ても、「なんてかわいいんだろう!キュート!!」としか思っていなかった。「ちょっとシャイなのよね!なんてかわいい男の子なんだろう」「不器用さんね!私にそっくりだわw」身体は丈夫で検診にひっかからず、おしゃべりも達者で、図鑑などは熱心に読むし、お絵描きも好きなので、やんちゃではないけれど、知的好奇心旺盛で、芸術家っぽいタイプなんだろうなどと牧歌的にとらえていました。
しかし、小学校にあがると?あれ?保育園のころはそれなりに文字も書けていて大丈夫だと思ってたけど、漢字は苦手?スポーツは得意じゃないとは思ってたけど、体力測定がD多め?え、人の話を聞けない?忘れ物ばかりしている?
うむ…。ま、私もそんな感じだったし…。
しかし、夫は「俺はそんなことなかった。」と言います。
そうですね。確かに。正直に言えば、私自身が発達障害、ADHDっぽいんです。時間観念が怪しいし、忘れ物、なくしものは多いし、仕事は過集中で衝動的なところが企画に前向きといえば前向きでむしろプラスになってるけど、管理能力がいまいちだからマネージャーにはなれない。そんな自分なので、遺伝的にADHDっぽいのはむしろ覚悟していました。それもまあ、個性(才能)のひとつだろうと。
ところが、そういうことでもなかった。
ある日のことです。
その日は出張で東京を離れていて、地方で会議に出ておりました。
すると小学校からケータイに着信が…。
「え、なんだろう?」とドキッとして廊下に出ると、担任の先生からの電話でした。
「あ、お母さんですか。今日、Uくんが…」
「はい…」
「筆箱で自分をたたいて、ぼく、何にもできないんだーって泣いていて、まわりのお友達がびっくりしていまして」
「え…」
「実は、いつもテストで100点を取れないと泣いてしまうんですね」
「はい…」
「生まれてこなければよかったんだーって、今日は言っていて、それはどうかな、と思いましたので。お母さん、Uくんおうちではどうですか?」
「はい…」
ゆらーんとひざから崩れ落ちそう。なんだか目の前が真っ暗になってゆくのでした。

生まれてこなければよかった?

7歳10か月のころの出来事でした。

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