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3×3×3/ゆらゆら帝国 雑感

やっぱりジャケット怖

アルバム名とジャケットから妖しげな雰囲気を醸し出しているこの作品。よく見りゃバンド名も妖しげ。

あれ、前回の記事と同じだ。

今回は嘘ではなく実際に聴いてみての感想をちょいと書こうと思います。知識は無いのでレビューではなくあくまで雑感ということで一つよしなにー。
とりあえずジャケット等々から受ける印象はこの作品を聞こうが聞くまいが変わらず妖しげ。
高校生のころゆらゆら帝国という名前だけ知っていて実際にこのジャケットを見たときの当時の感想は「ゆらゆら帝国丸出しだな」というものでした。聴いても無かったのにあながち間違って無かったように思います。

聴いたこともないうちから好きになる予感に満ちていたこの作品。
そして初めて聴いた10年前からいまだに飽きる気配が無いこの作品をまたじっくり聴いてみます。みました。

曲目です。

1.わかってほしい
カッチョイー。全曲通してこの一言だけで済むのですがもう一声。アルバム一曲目のド頭一発目にギター、ドラム、ベースがガムシャラに爆音で鳴った後一旦落ち着いてスッと曲に入る感じ。いやらしいほどカッコいい。お笑いコンビ東京ダイナマイトがネタ中に唐突にコンビ名名乗る感じに似ている。わかってほしいと歌いながら荒々しく鳴るギター。歌詞だけ見てもよくわからんが音と一緒に聴くと生まれる謎説得力。私の語彙力の無さが悔やまれるがこの良さわかってほしいー。

2.昆虫ロック
めちゃくちゃカッチョイー。本当私が何か言っても蛇足になってしまいますがこの曲は良いよなー。虫のようにさりげなく生きたいと歌われる妙に乾いた詩世界とロックンロールの曲調が自分の中の白けた心にハマります。この、のれるのにのれないという歌詞そのものの感じ。とても個人的な感情の部分を歌っていてもそれが大勢の人間が持っているパーソナルな所に触れるものというのが名曲の条件な気がするのですがこの曲はそういう意味でも名曲だと思います。

3.ユラユラウゴク
前2曲から一転してゆったりとした曲調。一曲目の爆音からスッと曲に入るという構造をアルバム全体に落とすと3曲目で落ち着いた曲にするのはなるほど府に落ちます。前曲までのガレージ的な音よりも歌に寄り添った音という印象でじっくり聴きいってしまいます。基本的に作詞をしているg/vo坂本慎太郎氏の詩世界はほの明るいといいますか、薄暗いのでは無く暗いところから徐々に明るさがでている印象なのですがこの曲もまさに。

4.ドックンドール
続いてゆったり目の曲調ですがSGの音やベースの音が前曲よりも前に出ていてのせられます。
こういうミドルテンポの曲でもvoの坂本慎太郎氏の独特な発音というか音とリズムに乗せた歌い方と楽器とでグルーヴが出てロックンロール丸出しカッチョイーなので速い曲しか聴かんもんねという方も是非。

5.発光体
テンポ早くてカッチョイー!いえ、前曲の否定では無く私はどっちも好きということです。
シングルカットもされたこの曲はまぁどう聴いてもカッコいいの塊。タイトなドラムにうねりまくるベース、ノイズ一歩手前で成立しているようでここってところに一番欲しい音がバチッと鳴るギター。歌も音にフィットしていて異常なドライヴ感を出すこの曲はそりゃ名作。

6.つきぬけた
前曲からシームレスかつ爆音ではじまるこの曲。つまりカッコいいからカッコいいではじまるということ。倍の倍。3、4曲目でゆったり目の曲を置いたのもこの前後2曲の盛り上がりを効果的にしている気がします。歌声をつぶして前面に爆音でなる楽器隊が印象強く残るこの曲はつきぬけてると言う他ありません。

7.アイツのテーマ
ロックンロールのリズムで軽快に演奏されるこの曲はとてものれますがしかし歌われる内容はのっている場合では無い。この曲に関しては前回の嘘記事で割とホントっぽい感想書いたのですがもう少し書かせていただくとこの独特の歌詞というか、嘆いてるとか悲しんでるとかでなく微妙に諦めてからしばらく経ってその諦めが通常になってる感じというか、とにかく低めの温度で歌われる誰かしらのテーマ。自己内省ともとれるかもしれないこの曲は妙にストンと自分の中に入ってきます。

8.3×3×3
表題曲。妖しげな音ではじまりじき聴こえるのはvo坂本慎太郎氏の語っているような声。
喋るように歌っているのでは無く妖しい囁き。
よく耳元で悪魔が囁くという表現を目にしますがそれならばこの曲を歌っているのは果たして誰か。曲中ではデーモンについて歌われていますがそれは歌っている本人なのかも。一聴して異質だと感じるこの曲をアルバムタイトルにしたのはこのバンドの強い意識表明に感じます。
そんなこんなも含めて結局この曲カッチョイーのです。

9.タートルトーク
インスト曲。前曲と次曲を繋ぐような曲。控えめに鳴るギターと繰り返されるベースの旋律が心地よくずっと聴いてられる。前曲の妖しい雰囲気を持たされたままボッーとこの曲を聴いていたら次曲の世界に深く入らされてるという危ない案内人の様なそんな曲でしょうか。

10.EVIL CAR
前々曲からの妖しい雰囲気そのままにはじまるこの曲は悪魔の車に乗っているせいか徐々にドライヴ感を増していきfuzz効きまくりのギターで無茶苦茶に暴れた後一旦落ち着いたかと思えば叫び声で終わります。悪魔的カッコよさ。

11.パーティーはやらない
前曲までで暴れ疲れたのか最後は寂しげな曲。
カッコいい曲ばかりのアルバムを聴いてきて最後にパーティーはやらない。もう始まってるかと思っていたのに。祭は最初からなかったのさという言葉で終わるこの曲で現実に戻されるような感覚。最後にこの曲を持ってくるのもぽいなと思いました。

聴きました。

カッコよろしいアルバムでした。冒頭でも書きましたが正直感想も何もこの一言で済んでしまいますね。ただそもそも人間なんてのは何か言う時あえて言っているんで私もそれにならいました。別に言わなくていいけどあえて言う
(好きなマンガのセリフです)
もしお一人でも暇つぶしに見ていただければそれでよろしいのです。それでもし興味持って聴いていただきかつ好きになってくだされば嬉しいですね。
元々このアルバム好きな方で目を通して下さった方がいらしたらそれも嬉しいですね。感想に違いがあってもこのアルバム好きという共通項だけでいい気持ちがします。

そんなこんなで

よろしければ前回の嘘記事もどうぞー。

それではー。

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