映画『セブン』 最後のシーンのロケ地へ行ってきた
※作品のネタバレ含みます。未鑑賞の方は自己責任で読んでください。
デヴィット・フィンチャー監督作品の映画『セブン』(1998)が好きすぎる。
退任が1週間後に迫った老刑事サマセット(モーガン・フリーマン)とその後任刑事のミルズ(ブラッド・ピット)が、「七つの大罪」になぞらえた連続猟奇殺人事件を追うサスペンス。
猟奇殺人事件がメインなので、当然、あまり後味の良い映画ではない。というか最悪に属する部類だと思う。その後味の悪さがまたクセになって、衝撃のエンドシークエンスを何度もYouTubeで観てしまう。
犯人ジョン・ドゥ(ケビン・スペイシー)がうすら笑いを浮かべながら言う「Oh, he didn't know」が大好きなのだ。
その後に続くミルズの困惑と悲しみが交互に訪れる表情もたまらない。私もマネしようとしたがうまくできなかった。主演の3人、本当に演技のうまい、良い俳優さんたちだ。
そしてミルズの妻(グウィネス・パルトロー)の顔がサブリミナル効果のように一瞬だけ挿入され、ミルズは決意を固め、ジョン・ドゥを撃ち殺す。
あーーーー好き。好きすぎる。何がこんなに好きなのか分からないが、最後のこの一連のシーンが一番好きだ。
ちょっと待てよ、私は今ロサンゼルスにいるけど、もしかして『セブン』の撮影場所近いんじゃない?ノリノリで検索すると、ロサンゼルスは『セブン』のロケ地の宝の山。というかよく通る場所までロケ地だった。映画の都なので当たり前か。
最後のシーンで使われた送電所がある荒野も足を伸ばせば行ける範囲だったので、ドライブがてら行ってみることにした。
https://goo.gl/maps/JphQsa5Wc8wiDXnP6
ロサンゼルス市街地から山を超え、車でひた走ること約2時間。Lancaster近郊にその送電所があった。
確か映画では、この送電所からさらに車を走らせていたから、この辺かな…?と思しき場所で正確なロケ地探し開始。
宅配便を受け取り、中身を確認したサマセットが慌ててミルズとジョン・ドゥの元へ走る時に横切った道がある。
多分これだ。
大体の目安はついて、YouTubeで最後のシーンを何度も再生しながら画角検証するが、ここ!という場所がなかなか見つからない。
というか、有名な映画の一番有名なシーンのロケ地なのに、なんの標識も立っていない。ガルパンの大洗町を見習えよ!
あと映画では分からなかったが、送電線を通る電気の音がずっとブーーーーーーーンと鳴り響いていて、不気味な雰囲気がある。言われてみれば頭に静電気を感じる。電気風呂に入っている時みたいに、強制的に鳥肌が立ってくる感覚。
あたりを見渡すとには元農家らしい売家もポツポツある。どこかの家で撮影クルーや俳優たちが休憩したり衣装直ししたりしたのかな、と思いを馳せてみる。
感電しないかビビりまくりながら、荒野を進む私の足下を大量のバッタが跳ねていく。これも映画では分からなかった事実だ。忌々しそうな顔でバッタを踏むケビン・スペイシーが容易に妄想できる。
そしてついにそれっぽい場所を発見。
もうちょっと正確な写真を撮りたかったが、多分この辺で間違いないと思う。写真で見ると分かりずらいが、後ろの山の地形も一致している。
私はケビン・スペイシー推しなので、撃ち殺される時のポーズを取った。不謹慎ながらめちゃくちゃ楽しかった。ちゃんと「Oh, he didn't know.」と言って、薄ら笑いを浮かべておいた。
一番よく撮れたのはこちら。
送電塔とブラピ(夫ともいう)!
ブラピ(夫)も同じ角度で写真を撮ろうとしてくれたのだが、作品への愛が足らなかったようで、出来がいまいちだった。それにも増して、変な色の服とオバ手袋をつけている私も世界観を台無しにしている。
なにはともあれ、不気味な音が鳴り響くバッタだらけの荒野で、良い大人二人して、はしゃぎまくって帰ってきた。近隣住民が皆どこかへ引っ越してくれていたのがせめてもの救いだ。
今まで仕事で関わった以外の聖地めぐりは一度もしたことがなかったけど、これからどんどんハリウッド映画の聖地巡礼もして行こう思う。
この後帰宅し、まんまと『セブン』のデータを買いましたとさ。
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