心に余白をもって幸せに生きる、Upmindが目指すもの
はじめまして、Upmind株式会社の代表の箕浦です。
心に余白をもつことの習慣化を支援するための事業を企画しています(21年5月に創業、マインドフルネスアプリ「Upmind」を開発・運営。本年度からは、法人向け事業も展開)。
このnoteでは、事業開発に関する情報や、どうすれば科学的に心に余白をつくることができるか、など少しずつ皆さんと共有して、Upmindの活動を少しでも知ってもらうきっかけになればと考えています。
今回はその第一弾として、Upmindを設立した背景・事業紹介、についてメインに書いていきます。少し(かなり?)長くなってしまいましたが、ご一読いただけると嬉しいです。一緒に皆さんと、noteを通して、心に余白をもつことの大切さについて考えていければ幸いです。
1. Upmindを設立した背景
経済やテクノロジーの発展によっていくら社会が物理的に満たされるようになっても、しあわせを感じない人が多いのはなんでだろう。今まで生きてきた中で感じた疑問が、事業を開始した背景となっています。
現代において、社会が成熟しても、しあわせを感じる生き方からそれてしまう要因として、大きく2つあると考えています。ほとんどの人が経験したことがある、もしくは周囲の人でそのような経験をしている人をみたことがあるのではないでしょうか。
要因1. 資本主義:資本主義の登場で、経済が発展し、モノはより多く行き渡るようになったものの、いつの間にか資本主義社会で生きる中で仕事(おカネを稼ぐこと)が第一優先となり、他に大切なこと(家族や友人との関係など)が後回しになってしまい、あとで後悔する。このようなことは心当たりないでしょうか。
資本主義社会で、おカネが人間よりも大切なものになって、おカネを獲得するための仕事に時間もエネルギーも最も使われている。
勿論、GDPや年収もある一定程度まで幸福度と相関があることが分かっており、おカネも幸福のための一要素ではありますが、おカネがなくても幸せな人はいますし、おカネがあるのに満たされない人がいることからも、おカネより大切なものはあることは、何となく分かるかと思います。
しかし、資本主義社会で生きている中で、どうしてもおカネと仕事が一番だという価値観に寄せられてしまう。そういったことが起きているのだと理解しています。
死ぬ際に、人生でもっとも幸せを感じた瞬間がいつだったかと聞かれると、仕事やおカネに関する人はほとんどいない。
ただ、誰しもが、資本主義の中で生きていると、仕事やおカネ以外を大切に生きていくことが難しいのです。
要因2. 情報過多:インターネットやスマートフォンなどテクノロジーの発展によって、世の中で情報が即座に共有されるようになったものの、気づかないうちにSNSや動画をスマートフォンで見続け、よくよく考えると自分にとって有益な時間とはならず、あとで後悔する(しまいには、観たい動画がなくなったことにイライラする)。このようなことは心当たりないでしょうか。
人間は、狩猟採集時代からあまり脳も体も変わっていないと言われています(人類の歴史が600万年に対して、狩猟採集から農耕に移行したのはわずか1万年に過ぎず、私たちの脳や体の仕組みは狩猟採集時代に適しているのです)。
生き延びるため、周囲の環境をより深く把握することが重要であったので、新しい情報を得るという行為に対して、ドーパミンを分泌して報酬(快感)を与えて促す仕組みが脳内に出来上がりました。
そのため、一度SNSや動画サイトを開くと、次々と新しい情報をクリックして、見続けてしまいます(スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンの著書「スマホ脳」に分かりやすくこの辺りが解説されており、非常におすすめ)。
おカネ以外のものを大切にしようと決意しても、テクノロジーが脳の報酬システムを上手くハッキングし、結局、大切でないものに時間とエネルギーが使われてしまうようになるのです。
資本主義と、情報過多、これらの幸せである状態から逸らそうとする要因は、物質的な豊さと引き換えに、あらたに私たち現代人が今後上手く向き合っていかないといけないものです。
では、どのようにしたら、これらの要因に阻害されずに、上手く付き合って(資本主義と情報社会によって得られるメリットもたくさんあります)、しあわせに生きることができるのか。
それをサポートする事業を作りたいと思ったのが、Upmindを創業した背景です。人々の心を少しでもしあわせの方向に上向けたいという願いを込めて、Upmind(心を上向ける)という会社名にしました。
2. Upmindの事業
では、資本主義と、情報過多、これらの要因に阻害されないためにどうするのか。
シンプルには、心に余白をもつこと、をいかに上手く実践できるかかと考えています。朝起きた時から、心に余白があると、一日を通して、落ち着いているかつ集中した状態で大切なものが本当に何か判断ができ、上手くいく時も悪いときもありのままに状況を受けうれ、心を平穏に保ち、結果として一日を大切に過ごせる。
本当に心に落ち着きがあって調子よく感じた一日には、誰しもこのような感覚を持ったことがあるのではないでしょうか。
心に余白をもつことで、目標を立てなくても、大切なものにフォーカスすることができ、結果として人生も上手くいく可能性が高まると考えています。
どうすれば心の余白をもつことができるかについてですが、
脳を休める(心の休息)と、脳の機能を強める(心のトレーニング)ことだと考えています。そのために最も大切な3つの習慣が何かと問われれば、下記だと考えています。
適度な運動(トレーニング)
十分な睡眠(休息)
マインドフルネス(休息とトレーニング)
参考:マインドフルネスとは(記事リンク)
十分な睡眠が、脳の休息につながることは分かると思いますが、マインドフルネスも、脳の60~80%のエネルギーを消費するデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)という部分を静めることができ、脳を休息させるために効果的な習慣となります。
また、適度な運動とマインドフルネスの習慣化は、前頭葉や海馬など脳の機能を改善し、集中力や記憶力の向上につながり、ストレス環境への対応に強くなることが分かっています。
(この辺りの科学的な効果は、今後別の記事で詳細にまとめようと思います)
脳を休息させて、心に余白をつくり、脳の機能を強化することで、色々な向かい風があっても心に余白を保つ力を身につけることができる、と考えています。
Upmindでは、上記の3つの習慣化を促す(特にマインドフルネス)ことで、心に余白をもつことができる、結果としてしあわせを感じる生き方を継続できる(ウェルビーイングを実現)事業を企画しています。
主な事業は2つあります。一つ目はスマホアプリ事業、もう一つは法人向け事業です。
スマホアプリ事業
ユーザーが日常生活の中で心に余白をもつ習慣を手軽に実践できるアプリUpmindの開発・運営をおこなっています(これまでに20万人以上が利用、アプリストアでのレビュー数は1万超、評価も4.5以上と高評価)。
主な機能は、
①心拍変動解析の技術を利用し、スマホカメラを用いて自律神経の状態を見える化
心に余白を持てているか見える化することも、習慣化の上で大切だと考え、スマホカメラを用いて心拍の状態を把握、自律神経のバランスの状態*を推定・フィードバックし、緊張しているときには、心を休めるための習慣まで提案をおこないます。
* 緊張している時は交感神経が優位、リラックスできている時には副交感神経が優位に。バランスが取れているもしくは副交感神経がやや優位な状態の時、ストレスがかかりすぎほどよくリラックスできている状態であると言われています。心に余白をもてているかの参考指標として採用しています。
②マインドフルネスを実践するための、瞑想の音声ガイドやヨガの動画の豊富なコンテンツを搭載
瞑想やヨガのコンテンツも専門家と質にこだわって作成しておりおすすめです。
音声にこだわりをもって瞑想ガイドを作成しておりますので、もし宜しければ下記をお聴きください。様々なシーンや長さに合った100以上の音声ガイドをアプリでは聴くことができます。
③入眠や睡眠の質向上を助ける、睡眠に特化した瞑想の音声ガイドやリラックス音楽など豊富なコンテンツを搭載
睡眠をサポートするコンテンツも豊富に搭載しておりますので、夜寝る時などにベッドで流しながら入眠するのも、おすすめです。
④歩数・睡眠・マインドフルネスの活動記録を見える化、ユーザーに寄り添って習慣化をサポート
ホーム画面では、常にアップル・Googleのヘルスケアと連携し、歩数・睡眠・マインドフルネスの活動記録を分かりやすく表示。毎日ためになる言葉や心掛けなども共有し、ユーザーに優しく寄り添って習慣化をサポートします。
出来れば、1週間に30分程度の運動を3回、7時間以上の睡眠(年齢によって最適な時間は異なる)、毎日15分間のマインドフルネスを推奨していますが、最初は難しいと思いますので、忙しい時でも続けやすい2分の瞑想ガイドなども多数搭載し、気楽に習慣化に取り組んで、徐々に習慣を深めていっていただけるサポートになればと思って、開発しております。Upmindアプリで心に余白をもつための習慣をはじめてみませんか?
(東京大学滝沢龍研究室と共同研究も実施し、習慣化によってどのような効果があるかの検証も進めております)
国内発のマインドフルネスアプリとして、最大規模のサービスとなっておりますので、もし宜しければお試しください。
参考:アプリサイト(リンク)
法人向け事業
ただ、人間の意思はとても弱いです。年末年始に立てた目標は、8割程度の人は1月末の時点で目標をあきらめる、ジムに加入した人が翌年まで継続できる人は10%程度とも、言われています。それが、心に余白をもつ習慣という、今まで取り組んだことのないものだと、余計に難しいものだと思います。
ある研究では、習慣化する内容にもよりますが、習慣化(ある行動を、意志とは関係なく、自動化されて行うことができること)まで最低18日間はかかるといいます。習慣化は非常にハードルが高いのです。
Upmindの法人事業では、4週間の集中プログラムを提供し、参加された従業員の方が、心に余白をもつことを習慣化できるようサポートします。アプリの提供に加えて、瞑想やヨガなどのワークショップを毎週提供。社内のプログラム参加者間でグループチャットを作成。弊社メンバーのヘルスコーチが健康習慣の医学的な情報の共有や、健康を意識した運動や睡眠のホームワークなど、健康指導も行い、4週間の間、参加者が習慣化・行動変容を達成できるように徹底的にサポートします。
参考:法人向けプログラムサイト(リンク)
従来の固定費型の料金体系ではなく、結果までコミットすることが特徴となりますので、成果報酬形(どれだけ従業員の方の生産性が向上したか、行動変容につながったか)での料金をベースに提供致します。2023年前半は法人様を絞って無料トライアルを実施しておりますので、ご興味のある担当者の方は、ぜひご連絡ください。一緒に従業員を想う健康プログラムをつくっていきませんか?
3. 今後実現したい社会
誰しもが心に余白をもって、しあわせを感じて生きる社会。これが最終的に少しでも貢献していきたい世界です。
アフリカ・タンザニアに心の病と縁のないハッザ族がいます。彼らは今も狩猟採集時代から変わらず、日々狩りをおこない、夜は家族や友人と語り合い、過去や未来に憂うことなく、マインドフルネス(今この瞬間に気づくこと)に、誰もが心の病を持たずに、日々しあわせに生活を送っています。
彼らのように狩猟採集時代に戻れということはありませんが、狩りは1日数時間程度で、それ以外は大切な仲間達と時間を共有して、今この瞬間を大切に生きる、いつの間にか私たちが失ってしまった心の余白がそこにはあるかもしれません。
また、他にも、しあわせのために、多様性を受け入れる社会である、生活に十分な経済力を国として維持するなどの外部要因もあるかもしれませんが、多くの人が心に余白をもって生きていくことができれば、自然と人種や国境を超えて人を愛し、想像力豊かに地球環境とのバランスも取りながら上手く経済成長も可能だと考えています。
ただし、限りある国土や資源をめぐって戦争を繰り返し、今世紀も、いつ第三次世界大戦が起こってもおかしくないのが現状です。今一度、心の余白を取り戻すことは、しあわせを感じて生きるだけでなく、人類にとって今後共存して生きていくのに最も大切なことなのかもしれません。
4. 最後に
WHO(世界保健機構)が定めた定義からすれば、持続的に幸せを感じる状態でいること(ウェルビーイング)は、体と心、社会の3つの側面で満たされた状態であることとされています。
体の健康や、社会でどう良い関係を持つかに対しては、今までも多くの試みがなされてきたのに対し、心をどう満たすかについては、今まであまり社会としても個人としてもアプローチされてきませんでした。
ウェルビーイングを実現するのに、どのような要素が必要なのかと多くの場でさまざまな議論がされ、大切にすべき10項目など論理的に整理されたりしますが、難解で社会として取り組むべき項目が多かったりします。個人として取り組めることとして、シンプルに”心を余白を持つこと”が、最も大切であると考え、この習慣化をサポートできないかと、事業に取り組んでいきます。
正解はないと考えています、事業を展開しながら色々と探り、皆さんと心の余白をどうしたらより習慣化できるかについて深めていきたいと考えています。
適度な運動(トレーニング)
十分な睡眠(休息)
マインドフルネス(休息とトレーニング)
これらの習慣化。よりしあわせを感じる毎日を、一緒に今日から送りませんか?続かなくても大丈夫です、時間をかけて一緒に習慣化に取り組んでいきましょう😌
この記事を楽しんでくれた方、あるいは今後の発信が楽しみ、応援したいという方がいれば是非このnoteをLike&フォローいただけると嬉しいです🌿
次回noteでは、ウェルビーイングを分かりやすく解説していきたいと思います。
今後とも、引き続きどうぞよろしくお願い致します。
また、このような方々は、ぜひお声がけいただけますと大変嬉しいです👇
皆さんで一緒に、「誰しもが心に余白をもって、しあわせを感じて生きる社会」を目指していけますと大変嬉しいです。
#日本で心に余白をもつ習慣を広めるプロジェクト #Upmind #マインドフルネス #瞑想 #ウェルビーイング
代表取締役(箕浦 慶)
2015年に東京大学工学部を卒業、チームラボに入社。2016年までスマートフォンアプリのエンジニアとして開発業務に従事。2017年に米Bain&Company(戦略コンサルティングファーム、東京支社)に転職し、経営戦略の立案に従事。2021年にUpmind株式会社を設立。瞑想歴はゴア(インド)で体験してから10年以上。
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