見出し画像

バイトを5日でバックれました それと、私は嘘が大好きです

小学校の卒業アルバムに、将来の夢を書くコーナーがあって、将来の夢なんてなかった私は、「お父さんの後を継ぐために大工になりたいです。」と書いたんですよね。ちなみにお父さんは大工じゃなかったんですけど。
そのアルバムを見たお父さんは心配そうな顔をしていた。

私は平気な顔して噓をつくのが得意です。
スーパーのバイトの面接でも、「いつでも入れます。土日祝や忙しい時でも任せてください。」と言った。
私は職場のおばちゃん達にまた嘘をついた。「部活はソフトボールをやっていました。」とか。私は本当は高校に行ってないから部活動をしたことはない。野球だと経験者にばれるからソフトボールというマイナー競技にしていつも誤魔化している。運動部をやってると根性のあるやつだと思われるからだ。

で、腰が痛くて5日でバックレた。バイトの前日は寝不足になって食事が入らなくなる。
こんなに弱い人間だったっけ?って思うが、多分これは遺伝子レベルで向いてないんだと思う。
仕事内容は、水の入ったペットボドルの段ボールやビールの缶の入った段ボールを休憩と水を飲む暇もなしに4時間運び続けて、時給1000円で4000円。
そして、そうやって時間と年齢を犠牲にして身につくのは、スーパーに陳列してある商品の場所と腰の痛みと、わずかなお金だけだ。

私は働いてる間ずっと私がこの先生きていくためには、どのような仕事をするべきかずっと考えていた。
私は、私の噓のツケを払わされてるようだった。何も決断ができない人間は重い荷物を運ばせられる。無言で文句を言わずに、ただ重たい荷物を運ぶことを得意としなければならなくなる。

私の得意なことは、何だろうかとも考えていた。野球選手がプロ野球選手になるのはミュージシャンがプロミュージシャンになるのは、子供の頃からずっとやってきただけに過ぎない。
人間は基本的に、得意な事しかできない。

私は子供の頃から何もやっていなかったんだろうか?
否、どんなニートや引きこもりであっても、何もせずに、じっと部屋の中で瞑想してるような事は不可能な訳で、ゲームしたりアニメを観たり読書やらををしてしまうものだ。
自分の過去を振り返ってみると、高校を辞めてから、こうやってブログや文章だけはずっと書いていたような気がする。

文法や文章の書き方なんて知ったこっちゃないが、どう考えたって圧倒的に、私の文章は他人より面白い。日本人の人口が1億2000人いて、全員が文章を書くことは出来るとしても、少なくとも、日本人1億人は私の文章より面白くない。
私のTwitterのフォロワー数は2000人を超えていて、Twitterの上位6%には入ってるらしいので、絵や写真じゃなくて、ツイートのみでフォロワー数を稼いだから、私の文章の価値は上位5%くらいの面白さはあるはずだ。

それともう一つ得意なことが。それは噓をつくことです。私はあらゆる噓をついてきました。
私は一枚も自撮りを撮ったことがない。写真は大の苦手だ。私は眼鏡をして自分の顔を見ない。自分の姿は自分の姿を見ないことで、自分に噓をつくことができる。

どう考えたってこのウという人間は普通に生きていくには不可能なくらいの欠陥を抱えている。
しかしだ。この噓をつく事と、文章を書くこと。この唯一の強みを活かせる仕事は、きっと文章を書く仕事だと思う。

この世界にある文章は、嘘ばかり書いてある。
私のお母さんが、大工じゃないお父さんと離婚する時に、裁判せずに離婚を解決出来るという、2万円の情報商材を買うかどうかの相談をされたことがある。
説得して、買わせるのは辞めたが、この文章もきっと、どっかの誰かが書いた嘘の文章なのだろう。

私は長年生きてきて、得意なことが文章を書くくらいしかないので、これで勝負するしかないと思っている。作法やルールがあるにせよ、おそらくライターの仕事は、簡単に言ってしまえば、依頼された案件に、顧客に噓(もしくは、建前)を文章として書く仕事な気がする。

私は文章だけならいくらでも書ける気がするので。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?