見出し画像

短歌の貯金箱

【お気に入り短歌10首】
・真夜中にケーキの箱をあけむとす仮初の世を覗くがごとく/栗木京子
・人生に付箋をはさむように逢いまた次に遭ふまでの草の葉/大口玲子
・愛することが追いつめるようになってゆくバスルームから星が見えるよ/俵万智
・忘れないことは悪くはないだろう真夏が似合うあなたであった/小島なお
・パレットにあるだけ絵具を出してみて何も描かないような休日/天野慶
・右からの横顔だけを知る人を魚影のように思い出す夏/永田紅
・わりと本気で雲に乗りたい八月の午後がとてつもなく寂しくて/荻原裕幸
・閉じた目にきみが勝手に住んでいて夏のねむりをずたずたにする/木下龍也
・いつかふいに会えたりしてね炎天に一度蒸発したはずだけど/東直子
・真夜中にコールをくれる双子座の双子の星であった弟/杉崎恒夫


なぜだろう、ふいに椎名もたさんの「アストロノーツ」を
聴きたくなった。晩秋の夜。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?