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宛先のない手紙 vol.2

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ほぼわたしの考えを垂れ流すエッセイのようなもの。その2。
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2020年1月の記事一覧

無駄とストイック

このあいだ2020年が幕を開けたと思ったのに、今日で12分の1が終わるらしい。

車の買い替え手続きをしに訪れたディーラー店で、かれこれ7年の付き合いになる営業さんは、「いやー、こうも早いと、どれだけ自分が流されて生きているのかと思いますよ」と言った。

年々早くなっていく時間のなか、さてわたしはどれだけ自らの力で泳げているのだろう。

何もしなくても時間は過ぎる。何かをしていても時間は経つ。どれ

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無自覚の傲慢さと、逃れたくなる弱さと

無自覚の傲慢さと、逃れたくなる弱さと

そこそこがんばれる子どもだった。割と前向きに、いろいろなことにとりあえず取り組んでみることができる子どもだった。その結果、小学校時代にはちまちまと表彰される機会に恵まれた。

そんなわたしに、周りは「頭いいもんなあ」と言った。小学生時代は、その言葉を褒め言葉として単純に捉えていた気もする。やっぱり結果が形になると嬉しいし、誇らしい気持ちもあった。



中学時代、高校受験を前にして、やっぱり「え

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素顔は鏡に映らない

素顔は鏡に映らない

鏡では自分の素顔を見ることはできない。

そのことを知ったのは、何歳の頃だっただろう。

その理由は、“鏡は反転するから、本来の顔は映らない”だった。今は素顔を見せる鏡がもしかしたらあるのかもしれないけれど、わたしは生憎持ってはいない。

同じく、わたしはわたしの肉声を生で聞くことはできない。録音でなら聞けるけれど、リアルタイムでは無理だ。リアルタイムで聞こえるわたしの声は、骨伝導により肉声とは違

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思い込みかもしれない“正しさ”が、わたしを刺す

思い込みかもしれない“正しさ”が、わたしを刺す

「こういう人ができる人だ」「この条件に当てはまるのが重要」

こういった言葉を、割とよく見る。わたしのTwitterのタイムライン上でのことだ。

ビジネスメインで使用している人はあまりフォローしていないのだけれど、フォローしている人がそうしたツイートをいいねしたりリツイートしたりしているのが理由なのだろう。

別に不快だというわけではない。不快ならリツイートを表示させなければいいわけだし。

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2020年の書き初め

2020年の書き初め

新年早々、風邪をひいた。時を同じくして、お気に入りのネックレスのトップが消えた。台座だけが残ったネックレスは心許なく、わたしをひどく落胆させた。

元日に詣でた神社で引いたおみくじは大吉だったのに、三日に厄除で訪れた寺では凶だったわたしの運勢は、今年もきっと波形を辿るのだろう。なんてことはない。いつも通りだ。できればアップダウンが大人しければ嬉しいけれど。

毎年、夏頃から調子を崩しがちな気がする

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