第15回 拭き取り効果を軽んじてはいけない
みなさん、おはようございます。
毎週月曜日に更新する災害時トイレの連載です。
2022年7月1日発売の「東京人8月号<特集「東京下水道の底力」>で、
マンホールトイレについてのインタビュー記事が掲載されています。
ぜひご覧ください。
今回は、拭き取り効果について書いてみたいと思います。
テーマは「第15回 拭き取り効果を軽んじてはいけない」です。
個人や組織、地域のトイレの備えにつながることをできるだけ分かりやすくお届けできるように頑張りますので、よろしくお願いいたします。
手洗いの重要性は、前回お伝えしたのですが、意外とないがしろにしがちなのが、手洗いの仕上げです。
仕上げというのは、手洗い後に手を濡れた状態にせず、水滴等を拭き取ることです。
手が濡れていると、付着している微生物などが他のものに移りやすいので、手が触れたものを汚染してしまう可能性があるからです。
とくに、調理をする前は、石けんでの手洗いの後、ペーパータオルで水分を吸い取らせつつ、しっかり拭き取ることが大切です。
この拭き取るという行為によって、手に残っている微生物を減らすことができます。
また、手洗い後にアルコール消毒する際にも、手に水分が残っていると消毒効果が十分に発揮されません。
アルコール濃度が薄まってしまうからです。
下図は、学校給食調理場における手洗いマニュアル(文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課 平成20年3月)の参考資料に掲載されている図です。
手に付いた大腸菌の除去効果を表わしています。石けんと流水による手洗い後にペーパータオルで拭き取ることで、菌数をかなり減らせていることがわかります。
ペーパータオルなどでしっかり拭き取るように気をつけてくださいね。
それでは、今週もみなさんにとって充実した1週間になりますように!
参考:トイレでの消毒のポイント
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