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うつになった経験談と当事者、周囲の方へのアドバイス


さ〜本日も重いテーマで進めて参ります。

noteを更新していなかった期間、実はうつになっていました。
自身、この年までうつを発症した経験がなく、心身割とタフな方だと思っていたのでどこか他人事のように考えていましたが、例に漏れずうつになり、現在回復はしたものの、朝晩二回、抗うつ剤を飲み通院する生活を今なお送っています。
だいぶ元気になったので、覚え書き程度に色々。
(走り書きなのでまた書き直すかもですが)



うつになった経験談



うつ患者はうつになった当時の事をあまり覚えていない事がよくあるようで、自分もまたその一人なのですが、覚えている限りの事を記録しておきます。



発症した当初はそれはそれはしんどかったです。体が重い。頭が重い。


ベッドから起き上がれない
ってよく聞きますがまさにその通りです。健康だった時に楽しいと思っていた事や興味を持っていた事に対しても全く意欲がなくなり、自分は生きている価値がないと思いましたし、光が見えない暗い闇に放り込まれたような気持ちでした。


うつを引き起こしたのは仕事がきっかけだったにもかかわらず、仕事とは関係のない日常生活においても多大な影響をもたらしました。
起きてから寝るまで、とにかく最低限の事だけはなんとかやるものの、基本的には何をする気力もなかったです。


スーパーやコンビニに行くのも本当にしんどかった
です。生きる為には食事をしないといけませんが、自炊をする気力も、栄養バランスに配慮する気力もなくて、とりあえず食べれたらそれで良いという考えでした。冷凍食品やコンビニ惣菜、バナナなど、手にとってすぐ食べやすいものをよく買っていたように思います。でも一応食欲があったので、自分はまだマシだったのかもしれません(うつ患者には食欲がない方も多いと思います)


療養時に驚いたのは、普段は誰しも気楽に手に取り楽しめるような娯楽ツールすら、一切を脳が拒絶した
事です。Netflixも見ようという気にならない。ストーリーを楽しむことはおろか、自分の目の前を流れていく話の展開も台詞も情景も、情報というものが一切頭に入らない。
当然、雑誌含め読書なんか持ってのほかしようという気にならない。起き上がる気力すらなかったので運動も勿論全部ダメ。熱があるわけでもなんでもないのに、です。


うつというのは思っていた以上に強大な敵でした。



投薬治療は本当に怖いものか?



かくして、お医者さんより抗うつ剤を飲むように指示されました。脳に働きかけるので、頭痛や耳鳴り、吐き気など副作用が出る可能性が高い薬です。服用経験がなかった当初はイメージとして、副作用に加えてシャブ中みたいになる事を想像しておりマイナスな印象を強く抱いていました。実際、服用経験がない多くの方は今もそう思っていると思います。



今はまだ投薬中ですが、数ヶ月服用してみてそんなに恐ろしいものではない印象を受けました。
多少の頭痛や耳鳴りなどはありますが、それよりも気分改善が著しく、日常生活は問題なく送れるようになりました。正直、抗うつ薬の手助けがなければ回復はもっともっと時間がかかっていただろうと思います。
ちなみに副作用が出た場合はロキソニンで対処していますが、そんなに飲んだ事はありません。


ただ、抗うつ薬にもいくつか種類があるようなのでそこはお医者さんによって判断が変わってきたりするみたいです。患者ときちんと向き合い、現状を正確に理解しようとしてくれないタイプのお医者さんだと、的外れな投薬治療をされる可能性はあります。


断薬については自分はこれからですが、段階的に時間をかけて量を減らすという流れで行われるようで、身体への負担が少ないような治療が進められる予定です。



自分がうつっぽいなと思っている方へのアドバイス


自分がうつっぽいなと少しでも感じたら、メンタルクリニックの受診をすぐ考えるべきだと思います。
ポイントは「少しでも」感じたら、という所です。


なぜなら、メンタルクリニックは思っている以上に予約を取ることが難しいからです。問合せそのもの自体もハードルが高い行為ですし、患者数の多さに対してクリニックの数が少ないです。
都市部においてはクリニック数は地方よりは多く、今日明日にでも通院可能なクリニックは探せば見つかりますが、すぐ受け入れてもらえるようなクリニックは患者が少ない=医師の評判に難あり、というケースが多々あります。
一方、口コミで評価が高いクリニックや、一定数の評価があるクリニックに関しては先の日程までかなり予約が埋まっていることが多く、新規患者を受け付けていない事もあります。

ですが、評判の良い全てのクリニックが再診のみしか受け入れないというわけではありません。予約をすれば数週間先、一ヶ月先、という形で初診を受け入れてくれる病院も結構あります。
また、場所としてはアクセスの良い最寄り駅付近のみならず、一駅先、二駅先と許容範囲を広げることで意外な場所に評判の良いクリニックがある場合もあります。


という事で、実際に自分が心身限界を迎えた時に初めてメンタルクリニックを受診したい、と思っても、安心して治療を任せられるようなクリニックで速やかに受診を受けられるか、というとそれは非常に難しいという事が分かって頂けたかと思います。

ですので、アドバイスとしては、
自分がメンタルに少しでも不安を持ったタイミングで、信頼できそうで、かつ極力通いやすそうなクリニックを探してみて、目ぼしいところが見つかったら一度予約だけでも取ってみるのが一番良いと思います。
自分が完全に潰れてしまって気力体力がすっからかんの時に、病院の選定や予約等を一から行うのはしんどいと思うので(うつに限った話ではないですが)



周りにうつっぽい人がいる方へのアドバイス




人によってどうして欲しいか、というのは千差万別だと思うのであくまで自分の場合ですが、、、

日常生活や、休職している場合は今後の仕事についてなど、色々なことを最大限に当事者のペースで無理なく進めてあげられたら良いのではないかと思います。
自分の場合は仕事がきっかけだったので、仕事の話はとにかく誰ともしたくなかったです。

特にクリニックなど通われていない方については、一度クリニックに行ってみたら?と軽く提案してみるのも良いかもしれません。あるいは一緒に行ってあげても良いと思います。

気晴らしに旅行や外出に誘う、というのはちょっと微妙かもしれません。
場合によっては良いかもしれませんが、人の気質によって、もしくは回復状態によってはそれが負担になりうると思うので、無理に連れ出すのはよくないと思います。

ちなみに自分がうつになり日常生活がままならなかった状態の時は、買い物や掃除洗濯といった身の回りの家事の手伝いなどやってもらえたら非常に助かっただろうなと思います。


終わりに


うつ当事者になってみて、うつというのは誰にでも起こりうる問題だと思いました。
当事者としてこんなにしんどいものだとは思いませんでしたが、外見に症状が現れないためか、現状社会問題とはなっていても、そのしんどさの実態が社会に知られていないというか、うつは甘え、みたいな風潮はまだまだ世の中で抜けきらないと思います。
この経験を経て自分はうつの方の良き理解者になれたら良いなと思うし、そんな方が少しでも増えれば良いなと思います。
人生経験としては当事者になって良かったと思っています。


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