海野花

うつ病闘病何年め? ホントは休職して治療に専念しなさいといわれながらなぜか働いてる。 …

海野花

うつ病闘病何年め? ホントは休職して治療に専念しなさいといわれながらなぜか働いてる。 生い立ちのこととか、ジェンダーのこととか、いまさら迷子なアイデンティティについて書いていこうと思います。 ブログもやってるのでそっちで書いてることとちょいちょいカブってるかもです。

最近の記事

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心の中の荷物

「成育環境に問題がある」 そういったのは心療内科の医師だった。初診ではなく、何回めかの診察のときだったと思う。 そういわれてもぴんとこなかった。 両親は自営業の共働き、兄弟もいて、なんだかんだとてんやわんやしてはいたけど、お金に困ったこともないしとくに取りたてて問題があるような家庭ではなかった。 と、思っていた。 だから医師にそういわれても「ふーん」と受け流してしまっていた。 うつ病を発症したのはもう6年か7年か、それくらい前のことだったと思う。 思う、というのは、当初は

    • 孤独の石

      【動画・声明全文】大谷翔平 自身の関与否定 水原氏の賭博問題 アメリカ・メジャーリーグ、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が詐欺・窃盗の被害に遭ったことが報じられている。被害額は450万ドル。日本円で6億8000万円という途方もない額だ。 加害者は水原一平氏。大谷選手の元通訳だ。 水原氏がドジャースを解雇されたと最初に報道があった21日、俄かに事態をうけいれられない気分がした。 どうか何かの間違いであってほしいと思った。 でも、彼が前夜のミーティングでチームに「ギャン

      • めでたしめでたし

        この数年、いわゆる「推し」のアーティストがいる。 小林私(オフィシャルウェブサイト)というシンガーソングライターさん。 誰っ?と思われた方もおられるかもしれません。大丈夫です。まだそこまで有名じゃないから。 私自身、音楽に明るくないので、今年でデビュー4年?ぐらいになる彼がどの程度売れてるのかは全然わからない。 チャートの何位にいるのかいないのかもまったく知らないし関心もない。 どんなオーディエンスに彼がどのように評価されていてもされていなくても、正直どうでもいいです。

        • 今更そういわれましても

          ADHDと診断された。 というより、されていた。 これまでにもADHDについて多少の情報に触れる機会がないではなかったけど、あくまでも他人事だと思っていた。 が、うつ病でかかっているクリニックで処方されている薬にはADHD患者に処方される高額な薬が含まれている。 私はてっきり、たまたま症状に合っているから処方されているのだと思いこんでいたが、それは完全なる思いこみだった。明確にADHDと診断された人に処方される薬だった。 っていうか心療内科の医師ってなかなか正確な病名って

        • 固定された記事

        心の中の荷物

          今日が何の日でも

          今日は12月25日。 世間はクリスマスだ。 でも私に、クリスマスの楽しい思い出はない。 3歳か4歳のころ、母が「お父さんが仕事で稼いだお金で買ったプレゼントを、知らんおっさんがもってくることにするなんて失礼な話だ」と苦々しげに発言しているのを聞いたときから、私にとってクリスマスは純然たる茶番になった。 母は、世間に合わせてケーキやご馳走やプレゼントを用意しなくてはならないクリスマスを不本意に感じていたようだった。 実家が貧しくて、クリスマスも誕生日も祝うことができない家

          今日が何の日でも

          シン・あくまで個人の意見です

          まず最初に断っておきたいのだが、私はフィギュアスケートにはまったく詳しくない。TVでやってたら観戦することもあるしルールも一通りはわかるけど、会場で観戦したりグッズを集めたり選手の動向をチェックしたりといったことはしない。 その上で今日の記事を書いた。 あくまで個人の意見として。 Yahoo!ニュース 羽生結弦さんの離婚報告で考えるべき、過剰報道と誹謗中傷の「負のスパイラル」 ずいぶん昔のことだけど、一度だけ、羽生結弦氏の姿をお見かけしたことがある。 新幹線のホームで関

          シン・あくまで個人の意見です

          未知との遭遇フェロモン説

          私にはあまりありがたくない「特殊能力」がある。 知らない人に話しかけられる頻度がものすごく高い。 道を訊かれることもあれば、髪型や持ち物のことを尋ねる人がいたり、いきなり「うちにお嫁にきてくれない?」なんていってくる人もいる。 海外旅行先でもよく話しかけられる。一見して外国人観光客とわかる人間をつかまえて現地語で道訊いてくる人の動機が意味不明なんだが。 普通に「どこから来たの?」とかなんとか絡んでくる人もちょくちょくいる。 友人たちは私と出かけると知らない人に話しかけら

          未知との遭遇フェロモン説

          続・あくまで個人の意見です

          今日、というか正確には昨日だけど、メジャーリーグのエンゼルス所属の大谷翔平選手が、右肘内側側副靭帯損傷で今シーズンは登板しないという報道があった。 ちょくちょくリアルタイムで試合を観ていて、ここしばらく投球フォームや身体の動きが微妙に不自然な気がしていたのであまり驚かなかったけど、ご本人やご家族やチームメイトの皆さんの気持ちを思うとつらくなった。 SNSやネットの報道では、世紀の大スターの身に降りかかったアクシデントに多くの人が悲しみ、中には球団の責任まで追及するべきとい

          続・あくまで個人の意見です

          幼馴染みがいなくても

          前の稿にちょろっと「幼馴染み」と書いたが、厳密には私には幼馴染みというものが存在しない。 小さいころ、いっしょに遊んだ友だちはいたが、いまも交流があるわけではない。 いま親しくしている友人のほとんどは、大学時代か、社会人になってからできた友人ばかりで、地元でも連絡を取りあう友人はまったくいない。 原因はいくつもある。 小学校に上がる前、よく遊んだ友だちは全員、男の子だった。 たまたま近所に住んでいる同世代の子どもがみんな男の子だったこともあるが、保育園や幼稚園で仲良くな

          幼馴染みがいなくても

          あくまで個人の意見です

          夏ですね。 夏といえば、野球。 いまはいわゆる甲子園大会の最中なので、朝から夕方までTVで高校野球を中継している。 夜はプロ野球が観られる。 メジャーリーグも西海岸のナイターだったら朝、デーゲームだったら早朝。東海岸だと夜中になるけど。 一日中野球三昧できる、それが夏。 私が野球を観るというと、周りの人は意外だという。 確かに私の周囲には野球観戦をする人はあまりいない。 野球を観るか観ないかは生まれ育った環境に拠るところが大きい気がする。 私の場合は、実家のすぐ目の

          あくまで個人の意見です

          鏡よ鏡よ鏡さん

          物心つくかつかないかのころ、親族に「不細工だ」としょっちゅういわれていた。 私はまだ小さかったので、相手はいっても意味がわからないだろうと思って気軽にいっていたのだろうと思うが、子どもというのは言葉の意味そのものよりも、その発言にこめられた感情を敏感に感じとってしまう。 私の母は美人の部類に入るので、父方の親族からすれば(父本人を含め)「せっかく別嬪の嫁をもらったのに、子どもは嫁に似ていない」つまり器量よし揃いとはなかなかいえない父方に似てしまった、という軽い笑い話のつも

          鏡よ鏡よ鏡さん

          絶対に忘れたくないこと

          2011年3月11日は、東京の自宅にいた。 たまたま仕事が休みで、3時15分に歯医者の予約を入れていた。 2時46分、歯医者に向かおうと玄関を開けたそのときに、地震が起きた。 その当時は古い木造家屋に住んでいたので、地震でドア枠が歪んだら開け閉めができなくなる。扉を開いたままにして、まだ買って間がなかったiMacが倒れないように手で押さえて、揺れが止むのを待った。 揺れが収まってから、本棚から落ちた本は帰宅してから片付けることにして、玄関に鍵をかけて歯医者に向かった。 最寄

          絶対に忘れたくないこと

          あなたはどんな人ですか

          少し前にそう訊かれることがあったのだが、いざ答えようと思って、うまくすぐに答えが出てこなかった。 以前なら、結構あっさり適当に答えられた気がする。 人には真面目だといわれます。 人には几帳面だといわれます。 人には物知りだといわれます。 人にはしっかりしているといわれます。 人にはちょっとオタクだといわれます。 でも実は、私は自分のことを、真面目だとも、几帳面だとも、物知りだとも、しっかりしているとも、オタクだとも思ってはいない。 前には、そういう「他人の見ている自分

          あなたはどんな人ですか

          開かずの扉(8)

          前の投稿から3ヶ月も経ってしまった。 この「開かずの扉」の流れを大雑把に説明すると、震災直後から復興支援ボランティアとして活動を始め、何年か続けたものの、いくつかの現場でセクハラに遭った。 被災地の人たちの尊厳を傷つけたくない、ボランティアに行きたい人の気持ちに水を差したくない一心で、ずっとそのことを口外せずにいたが、ある現場でまあまああり得ないレベルの被害に遭ってしまう。しかも2度。同じ現場で。 場所柄、彼らが常習的にはたらいているセクハラには相応のリスクが伴うことが

          開かずの扉(8)

          後悔先に立たず

          昔から、他人のややこしい揉め事に巻きこまれやすい。 若いころはよくある恋愛沙汰。三角関係(私にはまったくそのつもりはなかったのにいつの間には当事者にされていた)、DV、モラハラ、望まない妊娠、パワハラやセクハラ、不倫の清算、などなどなど。 頼まれごとがなぜかうまく断れない性格で、そういうトラブルのときに助けを求められたら、とりもなおさず「できるだけ傍にいて味方になる」ぐらいのことはしてきた。 場合によっては病院に付き添ったり、相手方との間に立って交渉もした。 とくに交渉

          後悔先に立たず

          忘れられないあの日のこと

          地震があって、津波が来て、原発事故が起きたあの日から、12年。 3月11日前後は、いつもあまりメディアに触れないようにしている。 ボランティアに通い始めてしばらくは、毎年被災地で、地元の人とゆっくり過ごしてきたけど、それもやめて何年か経つ。 被災した人にとって、被災した事実は一生残る。どこへも消えていかない。でも、そうじゃない人にとって、災害はどんどん過去のものとして遠ざかっていく。 その距離がしんどくて、テレビの特番なんかもほとんど観なくなった。 それと同時に、被災し

          忘れられないあの日のこと