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あくまで個人の意見です

夏ですね。

夏といえば、野球。

いまはいわゆる甲子園大会の最中なので、朝から夕方までTVで高校野球を中継している。
夜はプロ野球が観られる。
メジャーリーグも西海岸のナイターだったら朝、デーゲームだったら早朝。東海岸だと夜中になるけど。

一日中野球三昧できる、それが夏。

私が野球を観るというと、周りの人は意外だという。
確かに私の周囲には野球観戦をする人はあまりいない。

野球を観るか観ないかは生まれ育った環境に拠るところが大きい気がする。
私の場合は、実家のすぐ目の前に公式戦のできる野球場があった。アマチュアの大会や地方予選、プロ野球のオープン戦も開催されていた。

野球が盛んな地域で、男の子はみんな漏れなく半強制的に少年団の野球チームに入れられて、中学に入るまでは当たり前に野球をやらされていた。
学校の休み時間は三角ベースをして遊んでいた。

幼馴染みは中学で全国制覇して高校で甲子園に出て、大学卒業後にプロ入りしてメジャーでも活躍していた。
地元には毎年甲子園に出るような強豪校がいくつもあった。

だから自然とルールを覚えたし、観てて楽な競技だと思っている。

何しろ出てる選手自体が「ヒマ」な競技なのだ。極論をいえば。
忙しいのはピッチャーとキャッチャーだけで、バッターは飛んでくる球を打って走ればよくて、野手は打球が飛んでくるのを待ってればいい。途中で選手交代があったり、判定のチェックがあったりして間が開いたら、メジャーなんかだと選手同士でお喋りしたり、ファンにサインしてあげたりする選手もいるぐらいのんびりしている。

だから観てる方も野球を観ながら余裕で仕事ができる。家事もできるし何なら調べ物も買い物もできる。移動中も観れる。見どころを逃しても、中継中にリプレイが流れるから大丈夫。

とはいえ、観ててしんどいなと感じることもある。

いちばんは、評論家気取りで選手や監督やフロントに上から目線で厳しい言葉を投げかける観客が多いこと。いわゆるヤジ。もう聞いてられない。
それも球場だけでなくSNS上にもいっぱいいる。なんでそこまで偉そうにあれこれいえるんだろう。全然意味がわからない。

高額な年俸をもらってるんだからファンの期待に応えるプレーをするのが仕事だという意見も見かけたけど、選手がいくらもらってようが観客には関係なくないですかね。

と思う私はきっと特殊なのだろう。

だって近ごろはメジャーで異次元の大活躍中の大谷翔平選手の来年以降の契約金がいくらになるか、SNSもスポーツメディア(とくにアメリカ)もそのネタでもちきりだから。

別にいくらだっていいじゃん、あほか、と思ってしまう理由はいくつもある。

プロスポーツ選手だって収入が多ければ多いほど、当然のことながら高額な税金を支払わなくてはならない。年金や保険制度も一般の勤め人とはまったく異なる。

プロスポーツ選手は個人事業主なので、契約内容にもよると思うけど、シーズンやキャンプ以外の期間の自主トレや、身体のメンテナンス、栄養管理や健康管理にかかる費用は自腹ではないかと思う。例えばマネージャーや通訳、個人トレーナーやマッサージ師、管理栄養士やかかりつけ医への報酬なんかきっとすっごく高い。

怪我や病気をして活動を休まなくてはならなくなるリスクもある。スキャンダルでイメージが傷つき、試合に出られなくなることもある。場合によってはそのせいで球団や競技団体から処罰されたり、現役続行を断念することもある。

選手生命だって長くはない。野球でもサッカーでも、多くの選手が20代で戦力外になる(イチローは45歳までプレーしたよとおっしゃる方もおられるかもしれないけど、そういう人自体がレア)。
優秀な選手であれば、コーチや球団スタッフや解説者や指導者として業界に残る人もいるが、ほとんどの選手は引退したら第二の人生を模索せざるを得ない。現役を早く離脱した人は競技組合の年金の対象からも外れてしまう。競技によってはそんな制度すらない。

そういうもろもろを考えれば、プロスポーツ選手の収入なんか水もののように思えてしまう。
アスリートになること、なったらなったでアスリートでい続けることにめちゃめちゃコストがかかるんだから、いくらだって貰いたいだけ貰えばいいし、それは他人には関係ないことなんじゃないかなあと思う。

だいたい、スポーツ観戦なんて純粋に競技を楽しむために観てるだけであって、直接競技に関係ないことは重要な情報ではない気がする。
いいプレーがあったら拍手していっしょに喜んで、エラーがあったらいっしょに残念がって悔しがって、拍手したりがっかりしたりびっくりしたり感心したり、そういう感情の浮き沈みをただ楽しめるだけで、私はじゅうぶんです。

私には身内に元アスリートが複数いる(野球ではない)。
もちろんアマチュアだけど、そこそこのレベルの選手ではあったのでメディアには少し露出していた。他校の関係者やスカウトにも顔や名前はそれなりに知られていた。
その試合の応援中に、こちらが当人の身内だとは気づかない観客たちの野次やら根も葉もない噂話が聞こえるのがいたたまれなくて、いつの間にか応援にはいかなくなってしまった。

そんなわけで、野球も現場で観戦したくはない。
TVとか配信で満足です。








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