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「想い」は最終的に差別化を生む。コンセプトを明確化することで定まった自社の強み -株式会社オリサンキュ


今回インタビューを実施した折原 有武治(おりはら ゆういち)さんは株式会社コナミデジタルエンタテインメント、グリー株式会社、フリーランスを経て、WEB開発事業を展開する株式会社オリサンキュを2016年に設立しました。

順調に事業規模が大きくなっていく中で生じた課題は、競合他社との差別化でした。WEB開発は専門的であり、手がける企業は数多いがゆえにクライアントからは違いが見えづらく、差別化は容易ではありません。

差別化のために各社が様々な施策を打ちますが、株式会社オリサンキュが打ち出そうと考えたのは「仕事への想いを顧客に伝わる状態にし、共感してもらうこと」でした。

今回、unnameは「オリサンキュを認知した企業がその想いに共感し、興味を持ってもらえる状態を作ること」を目的として、コンセプトストーリーとコンセプトの策定を行いました。

それらの依頼に至るまでの経緯、支援内容の感想、これからの展望を代表取締役の折原さんに話を伺いしました。

■会社概要
企業名:株式会社オリサンキュ
代表取締役社長:折原 有武治
設立:2016年8月25日
事業内容:受託開発:DX開発、SaaS開発、開発顧問
      自社サービス開発:さけなみ
■支援概要
課題:競合と技術的な比較がしづらいWEB開発事業の差別化の一要素として自社の想いを言語化したい。
支援内容:会社のコンセプトとコンセプトストーリーの設計



会社運営に関する想いを訴求することが共感に繋がり、それこそがサービスの差別化になると思った

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 -本日はよろしくお願いします。まずは、なぜunnameのような外部パートナーを頼ってまで会社のコンセプトを確立しようと思いましたか?

僕たちはWEB開発会社をやっているんですけど、業界的に見ると同じような会社っていっぱいあるんですよ。ウェブ作れます、アプリ作れます、みたいな感じで。

案件はいくつも抱えており、お仕事はたくさんさせていただいているのですが、これからメンバーが増えて会社の規模が大きくなっていく中で、競合他社との差別化を今後図っていきたいっていう考えがありました。

元々僕は「自分らしく生きる人が増えて欲しい」という想いがあって起業しました。起業するまでは本当に色々あって、最初は防虫剤・除湿剤を作るメーカーに就職して工場部門で働きました。ただ、実は小説が好きで小説家になりたいっていう夢があったんです。そのために仕事を辞めて専門学校に通って、実際に小説の執筆もしていました。

ただ、小説家を目指すのは現実的には難しいことも多いのでやっぱり仕事に就く必要があると感じ、当時の講師に相談して縁があった会社に就職しました。その会社は株式会社コナミデジタルエンタテインメントという会社で、ゲーム開発のお手伝いをしていました。

その後、グリー株式会社、フリーランスを経て起業したわけですが、多くの経験を積んだ上で感じた想いがあるからこその起業なので、胸の内にある想いをもっと外側に出していきたいとも思っていました。そうした部分を詰め込んだコンセプトをわかりやすく打ち出すことが、開発会社の選定部分で差別化につながる可能性があると考えていました。

これを手伝ってくれる会社を探した時、最初に思い浮かんだのが渋谷のシェアオフィスでよくお会いしていたunnameさんでした。面識があることで少なからず縁を感じていて、まずは一度お話してみようということで相談してみたんです。

新規でよくわからない会社を探すよりは顔見知りの会社にまずは相談を、という少し消極的な選び方ではあったかもしれないんですけど、結果的に他社と比較検討することはしませんでした。それは最初にunnameさんのコンセプトメイキングのサービスの内容を聞いた時、そこには今まさに僕が求めている「想いを言語化する」価値があると感じたからです。

概要

▲「想いを言語化する」ためには、自身の想いだけでなく、「誰に伝えるか」があって初めて適切に言語化ができる

また僕は、新しくお会いした人に自己紹介をするときに、話す内容が毎回少しだけブレてしまっているとも感じていました。もちろん根本的な考えは変わらないのですが、それを人にうまく伝えられない時がある、という方が正しいでしょうか。

これは問題だと思ってて、自分の想いを適切に伝えるための言語化されたコンセプトストーリーがあることで、言葉のブレがなくなりそうだなっていうのも今回依頼をした背景になります。そうして確固たる想いからコンセプトを作り、人に話したりオリサンキュのホームページに掲載することで、純粋な想いをお客様にわかって欲しいなと思っていました。



型にはまったアンケートではなく、コミュニケーションをベースとしたヒアリングに想いを引き出された

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 -一緒に取り組ませて頂いた支援について、所感をお話いただけますか?

とにかくヒアリングが多かったのが印象的ですね。正直に言うと、なんでこんな質問をするんだろうっていう内容もありました。この会話でちゃんと成果物が出来上がるのかイメージができなくて、ちょっとした不安もありましたね(笑)

てっきり「なんで起業したんですか?」「どんな顧客にサービスを届けたいんですか?」みたいな話ばっかりだと思っていたんですよ。でも、中には子供の時の話とか、一見無関係に思えた質問も多くありました。

そうしてしばらくヒアリングを続けた後に「折原さんってプログラミングが好きなわけじゃないんですね。それはあくまでご自身の中にある目的を達成するための手段なんですね。」と言われたことがあったんです。なんであの雑談からその結論になったんだろうって、不思議でした。言われた内容が紛れもない真実で、これは雑談の中から抽出して真実にたどり着いているっていうことだと思うんですけど、僕からするとなんでそうなったのか全然わからなかったんです(笑)

直接的に想いを聞かれたこともありましたし、一見関係ないような雑談をしたことも多くありました。これってどうしてなんですか?

 -大きな枠を作った後、細部まで綿密に作り込むための材料を集めるんです。そのためのヒアリングが雑談に見えたのだと思います……(笑)

なるほど! 最初は2、3回話したらいい感じの何かが出来上がるのかなと思ったんですけど、そうじゃないんですね。

支援途中

▲unnameが創業者の想いを把握するために使用している資料。細部情報を綿密に作り込むための材料を収集し、項目に当てはめていく。

ヒアリングは型にはまったような質問ではなくフランクな会話が多くて、僕に質問をするだけではなく自分自身のことも多く話してくださいました。自分のことを曝け出すのって簡単ではないじゃないですか。そうした意味で、単純に人間同士のコミュニケーションとしてあえてたくさんお話をしてくださったんだろうなと、今は思っています。

アンケートみたいな一方的なヒアリングではなく、あくまでコミュニケーションを取りながら僕の想いをたくさん聞き出してくれたのが印象的でしたね。おかげで心地よく話せました。

また、今まで我々が支援するターゲットってぼんやりとしか考えていなかったんですけど、ヒアリングを進める中でコンセプトを作るためには「コンセプトを誰に伝えるか」が大切で、そのためにはターゲットを明確化する必要があることもわかりました。

実際に自分でも最初はターゲットを「WEB開発が必要な人みんな」みたいに漠然と考えていたのですが、ヒアリングをされるうちに「そういえば30代の人にサービスを提供することが多いな」「中小企業の経営者の人も該当するよな」という風に普段あまり考えないターゲットについても考える機会があり、自分の理解が深まりました。

支援途中_ターゲット

▲unnameがターゲットを把握するために使用している資料。ターゲットの感情までフォーカスし、どういうメッセージに対して心が動きそうかを模索する。

コンセプトがあるので気持ち的には迷いがなくなりましたし、これからは設定したターゲットの人にもっと向き合って積極的に動いていこうと思っています。これは僕にとってはすごく大きな変化です。


 -ありがとうございます。出来上がった納品物についてはいかがでしたか?

オリサンキュ様_コンセプトストーリー

▲unnameが担当したコンセプトストーリー

僕の内にある想いとズレているところが全くなく、想像以上に素晴らしいものを作り上げていただけました。自分一人では書けなかったものを自分の思い通り、いや自分以上に書いていただけたと思います。それは外側にいるunnameさんだからこそ、自分じゃないからこそ書けたものなんだと思います。

自分の気持ちや想いって間違いなくあるんですけど、明確に言語化していないと伝えるときに多少ブレるんですよ。でも作ってもらったものを見るとちゃんとその想いを思い出して、ブレずに伝えることができそうだと思いました。

これからや動画やホームページ上でunnameさんに作ってもらったものをたくさん活用していきたいと思っています。実は直近で商談があって、先方に「どういう想いを持って会社を経営しているのか」と聞かれたんです。そのときにunnameさんが作ってくれた物を見せてみたところかなり好評で、早速小さくない効果を感じています。まさかこのコンセプト設計が終わった直後にタイミングよくこんな質問が来るとは思っていなかったですが……(笑)


 -どんな会社や人にunnameのコンセプトメイキングをおすすめしたいと思いますか?

自分の会社の想いやメッセージをうまく言語化して人に伝わる形にするのって、自分たちだけでやるのは難しいんですよ。普段から当事者として活動しているので自分にとっての当たり前が当たり前ではなかったり、自分自身の想いを言語化するのは本当に難しいと感じていました。

もちろん場合によりますけど、確実に外部パートナーを頼ったほうがいい場面はあります。外部パートナーを探すのも簡単ではありませんが、unnameさんは間違いがないと僕は思います。ですので、コンセプトメイキングや想いの言語化を行って、競合他社と差別化を図ることに興味がある企業さんにはunnameさんのサービスをおすすめしたいですね。



オリジナルな感性が溢れている社会の実現へ、チャレンジがきる土台を整えたい

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 -今後の展望をおしえてください!

まずはしばらくはこのまま人を増やして、事業規模を拡大したいです。そして、現状は受託開発がメインなんですけど、次のフェーズでは自社サービスの事業化を始めたいです。

こうした事業展開の中で、自分を含めて会社のメンバー全員が色んなことを経験できたらいいなと思います。というのも、株式会社オリサンキュでは人の個性・オリジナリティといった部分を僕は大事にしています。それこそ僕たちの会社のミッションである「MAKE GENERATION」を達成するためには様々な要素が必要ですが、まずは長期的には自社のメンバーたちがやりたいことを自由にやれるような環境を作って行きいくことが必要だと思っています。

そうして多くの経験からさらにまた色んなチャレンジをしてもらい、それぞれが自分が本当にやりたいことを見つけ、最終的にはオリジナルな感性が溢れている社会の実現ができればと思っています。



■採用情報

株式会社unnameでは、企業向けのマーケティング支援を創業フェーズの会社でチャレンジしたい仲間を探しています。少しでもunnameに興味を持ってくださった方は、上記の採用情報ページもしくは代表の宮脇までDM(FacebookTwitter)くださいませ!


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