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大学までモヤモヤを言葉にして吐き出すっていう手段を知らなかった人

私は非常ンに臆病者で、インタビュー、という名目がないと人と喋れないんですね。
あはは。あはははは。
なので、子供の頃はひどかったものですよ。高校生のころとか。何者でもなかったので何物にもなれなくて、大学を2浪したんです、それくらいに。
でも、親はすごいですね、2浪する前、高校卒業のときに、親が、私を、ぜんぜん外に行かないっていうんんで、沖縄に一人旅に行かせたんですね。パックツアーに。これはどこかで書いた気が。
で、で、で、沖縄って、一人旅にあんまり合ってなくないですか? 合ってないよね。
よくわからん。そうだね、私の父はよくわからん父だったよ。
父なんて、わかるもんでもないのかもいつの世も。
それで、何者なれないというか、何もしないでいた2浪のある日、あーこのまま、私はこのまま何にもどこにもいかずに、何にもならずに、死んでいくんだなって思ったら、それからなんか活発的行動的になったかもしれんよ。あーあーうーの赤ん坊から、ようやく小学生キッズになれたのかもしれないね。
人間の成長なんて、止まったりホップしたり、いろいろだわさな。
ということで無名人インタビューゴッ!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは 本州から出たことない人 さんです!


現在:あと先生が何かあのもし宇宙人が来たら、日本に宇宙人が侵略してきたら、きっと最初に呼ばれるのは、数学者と言語学者だろうって言ったんですよ。

qbc:今何をしている人でしょうか?

本州:今大学4年生の22歳で、イギリスのノリッジという街で、1年間の交換留学中の大学生です。

qbc:今まさに、イギリスなんですね。

本州:今もうはい、イギリスにいます。

qbc:いかがですかイギリス生活?

本州:もうすごく快適で、これが私の初めての海外なんですけど飛行機も初めて人生で初めてだったので、本当にもう全てが見るものも触るものも聞くものも全てが初めてのはずなんですけど、おうちに帰りたいとか、ホームシックとかもうこんなところいたくないとか一度も思ったことがなくって。もう毎日生きてるのが幸せみたいな。そのぐらいすごいいい街で、大きなカルチャーショックもなく。もう、毎日が楽しいです。こっちに来てから。

qbc:どんな街ですか?

本州:ロンドンから2時間ぐらい離れた町なので比較的小さい町で、どちらかというと、田舎ではないけど都会でもない街なので、私日本で埼玉に住んでるんですけど、東京ほど都会でもなくかといってものすごい田舎でもなく、ちょっと埼玉に似てるって言ったらあれですけど、感覚的には、私は個人的にはそんな感じ。
でも自然もあるし、すごい歴史的な町並みもあるし、すごく綺麗な街ですね。

qbc:ノリッジで一番紹介したいなって思うところどこですかね?

本州:えー、ザ・観光名所的なものはないかもしれないんですけど、なんだろ街の中心地みたいなところに、お店とかが結構集まってるところがあって、そこにつれていって、歩き回って、この街はこんな街だよっていうのを見せてあげたいですかね。
建物もそうだし、空とか、自然とか、あと人。ここ見るのに、やっぱ地元の人たちがよく集まるところに、そこに何か魅力が詰まってるように私は感じます。

qbc:どんな人たちですかね?

本州:えっと、すごいわかりやすく言うと、フレンドリーな感じ。
なんて言ったらいいんだろうな。なんかこう、お店の人と、レジとかで本当に何気ない会話とかでも、地元の人たち結構、ちょっとした世間話とか、なんか最近どう?とかそういうのを話してるのを聞くんですよね。とかカフェで集まって、知り合いと話したりとか。
日本の、日本もすごい接客丁寧とか、人優しいって言うんですけど、またそれとは別の、温かさみたいなものが人としてのなんていうか、お店の人と向かい合うとその人の心臓の辺りに何かポワーってちっちゃい炎みたいなのが、何か見えるんですよすごい。だから私はいつもバスの運転手にしてもお店の店員さんにしても屋台の店員さんにしても、もうなんか心がホワって暖かく、暖かくなる感じ。
この日本のおもてなしもいいけどこっちもすごいなっていうふうに思ったので、多分私がこっちに来て寂しいって思わない理由は、多分そこにあるんじゃないかなって最近気づきました。

qbc:もう、どれぐらいそちらにいるんですか?

本州:はい今、9月からいるので、もうすぐ4ヶ月ですかね。

qbc:優しいっていうのは、日本だとよく察するっていう話になったりするんですけど、そういう部分ではどうですかノリッジの人たちは?

本州:話しかけてくれるっていうよりも、なんだろう、初めてこの町に来て、バス停で降りて、noteの記事にも書いたんですけどそのバス停から学校に来るまでの道中、やっぱわかんないのでいろんな人に聞くんですよね、バスとかタクシー乗りたいんだけどって聞くんですけど、聞くと、ちゃんとなんていうか、おじいちゃんおばあちゃんとかがなんかどこから来たのとか、あなた何勉強してるのとか、聞いてくれて、そっか、日本か、みたいな。
日本は行ったことないのよねとかいろんなところアジア旅行したんだけどとか、1聞いたら20返ってくるみたいな。
それはその、その人がってイギリス人がっていうよりもその人がっていうなのかもしれないですけど聞いてくれて、着くまでずっと誰かが私は下りるから、次は私が面倒見るよとか、去り際に、あなたのこの1年が素晴らしい1年になることをお祈りしてるわとか言ってくれたりとか。
それはでもその街がってよりも多分私が1人で知らない街に来てそれは知らない人に助けてもらったら、誰しもどんな街でもこういう気持ちになるのかなとか思ったりもしなくはないんですけど。でも人は優しいです、すごい。

qbc:日本とは違う優しさ?

本州:そうですね、日本も優しいけど、雰囲気がなんていうんだろう。オープンマインドな感じ。日本ってやっぱり島国で、移民の人とかも少ないから、日本ならではの伝統的な価値観とか考え方とかを、みんなが共有してる感じ。その上で、いろんな生活がなりたってて、いろんなものが受け継がれて守られてきたって感じだけど、イギリスもそういうのなくはないけど、いろんな言語も聞こえてくるしこの街は。アジア人確かに少ないけど、慣れてるからやっぱヨーロッパだしいろんな国からきっと人も来てるだろうから、相手の価値観とか考え方とか生活スタイルとかをリスペクトしつつ、コミュニケーションをとったりとかする人が多いように感じます。
ここはこうだからとか、ここはそれが決まりだから、とかじゃなくって、話して聞いて体験して初めて知ることもある。っていうスタンスがある人が多いように感じました。だからすごいフレキシブルな考え方とか、どこか肩の力が抜けてるような感じ。町全体が人が。
そんな感じですかね。息が詰まるような苦しさがないです。ここは。

qbc:それ一言で言うとどんな感じです?

本州:うわー難しい難しい。一言で言うと、難しい、なんだろう。なんかなんだろうな。
なんか、ポカポカしてます。すごい。ポカポカかな。ポカポカしてる感じ。なんか陽だまり、みたいな。
日本はポカポカじゃなくって、なんか、なんかサラサラした感じなんというか、日本人も優しいしおもてなしもすごいけど、なんかそれはちょっとクールな感じ。サラ、キリってしてる感じなんですよね。でもこっちはありのまま。

qbc:これは、ロンドンだったら、どうだったと思います。

本州:ちょっとまだ旅行に行ってないんであれなんですけど、私がよく聞くのは、ロンドンはもっと東京みたいな感じ。

qbc:やっぱりノリッジがっていう話ですかね。

本州:だからそうだと思います。東京みたいな感じって、日本人の友達が言ってたのでもっと忙しくて、せわしなくて人も急いでるし。ちょっと冷たいしだから中心地によるとどこもそうなのかなっていう。あるあるですよねやっぱり。そうですね。いや、そうだと思います。

qbc:運が良かったってことですかそれは?場所は選べなかったんですか?

本州:一応第3希望まで大学の留学先選べるっていうのが私のその日本の大学のシステムだったので、希望には入ってたんですけど、町っていうよりも大学で決めたので、その大学で何が勉強できるかっていうので決めて、第3希望だったんですけど。
なので結果を見たときになんか、ここかぁみたいな。授業だけを見て決め、授業で決めたので、その大学がどこにあるかも知らなくて、全然知らなくて正直。
あなたはノリッジのこの大学ですっていう結果を見て初めて、待ってこれどこにあるのイギリスのどこにあるんだろうって思って調べて全然ロンドンから2時間ぐらい離れたノリッジって街なんだと思って、あ、ここかみたいな。結構田舎じゃんとか思ったんですけど、だから本当にご縁ですね。

qbc:大学自体は、何を勉強されてるんですか?

本州:日本の大学での専攻がメディアコミュニケーションカルチャー、ちょっと長いんですけど、メディアコミュニケーションカルチャーっていうので、うんと私は社会言語学っていうのに特に興味があるので、人がこの世界でこの社会でどういうふうに実際に言語を使っていて、話していて、社会とどういうふうな関わりがあるのかとかっていうのに興味があってそういうのを勉強してます。

qbc:言語学の方が強い?社会学の方が強い?

本州:いやそれがちょっと難しい、また難しい、難しいんですけど一応社会言語学なので、言語学なんですよね。言語を対象としてるので言語を分析するので言語学の中の一つの分野、なんですけど、理論言語学とか、そっちよりももっと広い感じで解釈が。
いろんな解釈ができるような社会との関わりとか。文化とかアイデンティティとか、実際に使われている言語のさらに奥の情報、目に見えないところまで、考慮するので、いろんな解釈が可能とも言える学問ですね。

qbc:イギリスでは何をされている?

本州:こっちでも基本的に日本の大学で勉強してたのと同じようなことを勉強しているんですけど、こっちの大学で、冬学期に、秋学期に取ってたのは、翻訳の授業と社会言語学の授業。談話と権力って言う授業。とあとはイギリス手話の勉強をこっちに来て初めてちょっと勉強し始めました。

qbc:社会学と言語学だとどっちが興味あるんですか?

本州:どっちっていうよりも、どっちって言われたら言語学の方に興味があります。言葉に興味があります。なので、授業取るのも基本的に言語に関する授業、言語っていうのがキーワードになっているような授業を取るし、この授業面白そうと思うのも大体もう言語
の授業なので、そうですね言語学に、言語に興味があります。

qbc:ご趣味は何でしょうか?

本州:日記を書くことと、あと紅茶が大好きなので、紅茶を飲みにカフェに行ったりとか、紅茶飲みながら本を読んだりとか音楽聞いたりとかすることが多いですね。

qbc:いつから趣味なんですか?

本州:日本にいたときから。なので、私は多分これは呼ばれたんじゃないかと思って。
その紅茶好きだからやっぱりだから私はやっぱり来るべくしてイギリスに来たんじゃないか、私は前世イギリス人だったんじゃないかっていう。思ってます。

qbc:読む本は?

本州:読む本は、これまたまた言語とか、言語学に関する本も多いし新書読んだりとか、あとちょっと哲学とまではいかないけど倫理哲学系とか、エッセイとかが多いですね。小説はあまり読まない。

qbc:音楽も別にイギリス寄りじゃない?

本州:音楽は全然そんなことないですJ-POP聞いたり、K-POP聞いたり、あとジャズが好きなので。そうですね美術館行ったり博物館行ったり、音楽聞きにコンサート行ったりとかも趣味か、ですね。美術館とか図書館とか行くのが好きです。

qbc:イギリスではそういうところ、コンサートとかイベント関係って行かれました?

本州:コンサートは行ってないんですけどこの街にもあの、公立図書館みたいなのがあるので、図書館行ったりとかあとはドイツにクリスマス休暇で旅行に行ったのでそのときに2泊3日で四つの博物館に行きましたね。

qbc:いいですね。

本州:ドイツすごい楽しかったです。イギリスじゃないんですけど、クリスマスマーケットに行きたくってお友達とドイツ旅行を計画してたんですけど、芸術、ドイツの芸術とか興味があったので、美術館行って、あとゲーテ博物館、ゲーテが住んでたおうちに行ったりとかゲーテハウス行ったりとか、あとは映画博物館に行ったりとか、歩いてるときにたまたま見かけたコミュニケーション博物館っていうのを見かけたのでそこに行ってみたりとか。なんではい、もうもっぱら美術館と博物館を巡る旅でしたねドイツ。

qbc:なんで今まで本州から出たことがなかったんですか?

本州:いやもう素晴らしい質問ですそれは。
私、旅行が嫌いだったんですよね。旅行が嫌いで、新しい場所に行くことが嫌いではないけど、嫌だったんですよね、新しい場所に行くのが。苦手です。アクティブじゃないので基本的に腰が重いというか、全然フッ軽じゃないので、できればもう家にいたいし、もう行くならもう、いつも同じカフェに行きたいし、いつも同じ場所にいたいしとか、あんまり手出さない、いろんなところに手出したりしないで、もう静かに運動とかもしないので、静かに日記書いて本読んで、紅茶があれば私の人生それでいいみたいな、だから全然旅行とかも行ったことないしもう飛行機もちろん乗ったことなかったですし。新幹線も3回ぐらいしか乗ったことなくて。

qbc:修学旅行とか?

本州:そうですそうです。大阪が一番遠い旅行で。埼玉から大阪が最長。この1年2年ぐらい前に友達、知り合いに会いに名古屋に行ったのが結構自分の中で、人生の大きな旅だったかな。それぐらいですね、バスで名古屋に行ったのが。あと大阪の修学旅行が、遠出でしたね。

qbc:その状態から、なぜ、イギリスに行ったんでしょう。

本州:そっか、そうですよね。イギリスに行った理由。端的に言うと、社会言語学を勉強するため、したくて留学を決意しました。
なんですけど、私は元々この大学に入学するときに母親と、留学はしないっていう約束で、入学してるんですよね。なぜかというと、学費が高いから。私立の大学で、一応国際系というか、帰国生とか留学生も多いし、英語も勉強できるからこの大学に高いお金を出して入るなら、留学をする必要ないよねっていうしない・これ以上お金をかけないっていう理由で、入学したんです。
だから、留学はしないつもりでいたんですよね、絶対しないってかできない、そもそも物理的に。親とそういう約束で入ってるので。なんですけどやっぱいざ入ってみると、もうみんな高校生で既に1年間留学してる人が多いんですよ。
だから何て言うか彼らがすごく大人に見えて、同じぐらいの年齢なのに、英語もペラペラだし、積んでる経験も見ている世界も違うので、ものすごくこう彼らに対して憧れみたいなものを持って、なんか留学いいなと思って、結構入学した初めの頃から思ってたんですけど、でも多分それはみんなが行ってるから行きたいみたいな。
だから要はそこに自分の意思がない。みんなが行ってるから行きたいかっこよく見えるから行きたい。人と違うから、やりたい。って思ってたから、別に留学行きたいって口では言ってるけど別に行かないんだろうな。とは思ってましたね最初の1年ぐらいは。
でも社会言語学っていう学問に出会って、私は言語が好きなんだってことに気づいて、私の大学では3年生のときに専攻決めるんですよ。メディアコミュニケーションカルチャーに決めてよし言語勉強しようって決めた、とか導いてくれた先生方とかがいて、やっぱ外の世界に出て、もっと勉強したいって思っちゃったんですよね。お母さんには申し訳ないんですけど。初めて、初めてじゃないか、母親を説得しました。

qbc:そこまで強い魅力って何ですかね、社会言語学の?

本州:ええー。大学2年生のときに、要はだからもうそろそろ専攻決めないとなっていうときにすごく私の中で印象に残ってる授業が一つあって、それが言語学の先生による小さなセミナーっていう少人数で受ける授業だったんですけど、ノーム・チョムスキーっていう言語学者の著書を読む授業、英語で読む授業で、『What Kind of Creatures Are We?』っていう我々はどのような生き物かっていうタイトルの本を読んだんですよね。
で、そのチョムスキーは、言語という観点から、人間とはどのような生き物かを考えるっていう、授業で。言語はただの、言語の定義って何ですかって言われた私はコミュニケーションのツールとか、人間がコミュニケーションをとるための道具って思ってたのが人間とその他 他の動物とを区別する大きな違いであり、人間を人間たらしめるものだと、気づいた。あ、言語を考えることって人がどういうふうに考えてるのか人がどういうふうにこの世界で生きてるのか、もっと大きく言えばこの世界で何が起きてるのかを理解することでもあるし、何か一つの永遠のミステリーみたいな。だって言語はずっと変わるから、時代とともに。答えのない永遠の謎ってすごく魅力的な学問だな。って思ったので、思いましたし、
あと先生が何かあのもし宇宙人が来たら、日本に宇宙人が侵略してきたら、きっと最初に呼ばれるのは、数学者と言語学者だろうって言ったんですよ。
私もうその言葉にものすごいロマンチック感じてしまって、え、宇宙人来たら、言語学者と数学者呼ばれるのか、確かに言語学者、そっかコミュニケーション取るっていうことの要は、彼らが架け橋になるかもしれない。って思ったら、言語学者ってすごいなとか言語ってすごいなと思っちゃって。その一言が結構決め手でしたね。
その宇宙人が来たら数学者と言語学者が呼ばれると思う。みたいな、その発言で私はもう、メディアコミュニケーションカルチャーを専攻にして社会言語学を勉強しようって思いました。

qbc:数学者と言語学者ね。

本州:はい。

qbc:本州さんの性格はどんな性格って周りから言われます?

本州:性格。難しいな、なんだろう、私は自分で自分のことを結構繊細な性格だと思ってます。すぐ妄想するし、結構いろんなことに気づくし、いろんなことに心を動かされる。
うわなんかすごいこれ心に刺さるっていう着眼点が多分人よりちょっと多い。
し、それでもう日記に向かって、つらつらつらって言葉が出てくるので、空想女子、妄想女子。なんていうか頭ん中ちょっとお花畑みたいなそんな感じですかね。

qbc:周りからは何て言われるの?

本州:私、何だろう。こんな人出会ったことないって言われます、何かこういうこと言うと何か自分なんか恥ずかしいんですけどなんていうか、恐れ多いんですけど、自分でこういうこと言うのあれなんですけど。一番仲の良い子に、私こんな人人生で初めて会った。って言ってもらえました。でも自分ではそんなつもりないです全く。し、みんな、みんながみんな口を揃えていうっていうよりもやっぱ一番近しい人がそう言ってるので。って言ってもらえたことはあります。

過去:でもバスから降りた瞬間、もうそのキャンパスの地に降りた瞬間、勘ですよ勘、私はこの大学にいる!と思ったんですよね。行きたいとかじゃなくって、いる。

qbc:子供の頃はどんな子でした?

本州:子供の頃、わー。すごい元気な子供でした。元気な子供っていうか、何か物理的に明るい?物理的にっていうのはこうなんとというか、テンションとか、大きな声で喋ってたし、今もそうですけどお喋りだったし、お友達もいっぱいいたし、
母親も何ていうか学校の何か長所みたいなところに、誰とでも仲良くできるって書いて、例えば、いつも誰とでも仲良くできるみたいなことが書いてあったのでそういう子なんだなってそう思ってました。なんかあとは何だろう。
小学生の頃も、金管バンドの部長やったりとか、学級委員やったりとか、あとは吹奏楽部の部長やったりとか、なんかアクティブな人でした。

qbc:遊びは何で遊んでました?ちっちゃいころ。

本州:小学校上がる前。私1人で天気予報士ごっことかしてましたね。

qbc:ちっちゃいころに?

本州:でも小学校上がる前だから年長さんとか、おもちゃのバイオリンのなんか、あの弓みたいなの持って、壁に向かって1人で今日の天気はとかって言ってやったりとか、したりとか何かごっこ遊びしたりとか、結構みんなが通る道だと思うんですけど。

qbc:どんな家族で、どんなふうに育てられました?

本州:私は、私の家族は、母親父親と3歳年下の弟がいて、一緒に同居してるのが、その母親父親弟と、あと父方の祖父母も一緒に住んでるんですよね。
なので6人家族。6人で一緒にご飯食べて、寝てっていう生活を。今もそうなので、22年間、6人で、いろんな年齢の人と。自分に近しい弟がいて、親世代がいてさらに上の世代がいるっていう空間で生活してきました。なので、やっぱ話し方とか、それぞれの世代が好むものとか、いろんなものが常に目に入ってくる耳に入ってくるところで、伸び伸びと生活してきました。
別に親も全然厳しくなくって、勉強しなさいとかも言わないし、かといって褒めることもすごい褒めることもないし、何とかだったよって言ったらそっかそれよかったねとか、そういうことはあるけど、過剰に褒めたりもしないし、全然勉強しなさいとも言わないし自分の、あなたのその成績はとか、その状態は全部自分が引き寄せたものだからそういうスタンス。成績が悪かったらそれはあなたの責任だし、よかったらそれは自分の努力のおかげだし、ていうスタンス。親もおじいちゃんおばあちゃんも、特に何も言わず。のびのび育てられました。

qbc:小中高まとめるとどんな感じでしたかね?

本州:まとめると、私の人生のターニングポイントは高校ですね。高校に入学して私の人生全てが好転した。
小中は明るかった、明るくて、すごいリーダーやったりと活発だったんですけど人間関係がちょっとうまくいかなくて、小学校のときはちょっと不登校気味の体調崩したりとかもして、その根底はちょっと人間関係にあったし、中学校のときも、人間関係が全然うまくいかなくて、すごい孤独でした。

qbc:なんで人間関係が上手くいかなかった?

本州:うまく言えないんですけど、自分の複雑な思いとか感じたこととか繊細さを受け止めてくれる人がいなかった。周りにいるお友達の、何かトゲトゲした言葉とか悪口とか、何でも部長である自分のせいにしたりとか。に、だんだんだんだん心が侵されていった。

qbc:感受性の強い人は、周りの悪意に耐えられない場合も多いですね。

本州:そうです。なので、誰も同級生が行かないであろう高校を選んだんです。ちょっと遠い。それが正解でした。そこで人生が好転しました。

qbc:どうなりました。

本州:やっぱり、まず人に恵まれたことが。特に先生・友達。
自分のために泣いてくれたりとか、あと先生も、ものすごい応援してくれたりとか、今の日本の大学に入学したのも、やっぱ全て先生のおかげ。だし、またそこで入学とか受験にあたってもまた一悶着あったんですけど母親と。3時間夏休みに、面談して私と親と先生と。やっぱ母親をわかりました受験させますって頷かせたのは、先生なので。

qbc:なんで揉めたの?

本州:やっぱ高いので学費が。当時私は、多分親もそうだと思うんですけどお金は親が何とかするみたいな感じだったし私も未熟だったので親が何とかしてくれると思ってたんですけど。やっぱ高いからって言って、だいぶ。そうですね。

qbc:先生もすげえな。

本州:いや先生本当に、本当にすごいですね。素晴らしい先生でした。

qbc:高校の時は、誰かと相談して決めたんです?

本州:いや、いや、全然そんなことないです。中学校のときにたまたまあったポスター見て、へーこんな学校あるんやと思って、行ってみて、印象別にすごいいいわけじゃなかったんですけど見学とかいったとき。
でもやっぱり遠いけど駅から近かったし、駅降りて歩いて行けるし家から電車1本で行けるし、高校中学の友達と会わなくていいなら、ここにしようって思った、だから、本当に入ってすごい良い意味での想像を超える良さでした入学してから。

qbc:大学国際関係っていうのは、どこでそういうふうな方向に行こうっていう風になったんですかね?

本州:何か別に国際関係にすごい興味があったとか英語が喋れるようになりたかったわけじゃないんですけど、これまた先生なんですよね。
先生に、あなたは私は何かこの大学があってると思うって、私の印象ではちょっと変わった子が集まってるからって言われてえーと思って。試しに行ってみたんですよねその大学に。でもバスから降りた瞬間、もうそのキャンパスの地に降りた瞬間、勘ですよ勘、私はこの大学にいる!と思ったんですよね。行きたいとかじゃなくって、いる。
来年のこの時期には多分いるんだろうなって思ったので。あ、ここにしようって思いました。いやあ、不思議なものです。本当に。

qbc:コロナ入学生ですよね。

本州:そうです、その世代です。なので、やっぱ全部授業もオンラインになってしまったし、友達作りにくいとかあったけど、でもすごく何ていうか学問の面白さを体験してくれるのは、体験させてくれるのはオンラインでも変わらないなって思ったので、先生方もその大学もオンラインだからって妥協をする姿勢もなく、変わらない質とクオリティと、好奇心と。学生もそうだし、なので、物理的に人と会えないのは確かに寂しかったですけど、普通に出不精だったので私もあの、はい、満員電車乗らなくていいっていうのは嬉しかった。そうですね。それなりに楽しんでたと思います。コロナ禍でも1年生のときから、この大学いいなと思ってました。

未来:私はなんかすごい毎日、小学校中学校のときすごいつらかったけど、でも、中学校のとき人間関係が嫌だって思わなかったら、あ、あの高校を選んでなかったんだ、あの高校がないってことは、今の大学にも行ってなかった、大学がないってことは、イギリスにも来てなかった、怖!って思う毎日なんですよ今。

qbc:今思い描ける未来っていうのはどんなものでしょうか?

本州:すごい壮大な質問ですね。

qbc:ここで一度自分の死を見つめてみましょう。

本州:自分の死を見つめてみる。死ぬまで、ずっと、機嫌がいい人でいたいです。
その死ぬ瞬間まで。機嫌がいいっていうのは、いつもゲラゲラ笑ってとかいつも明るいとかそういう機嫌がいいんじゃなくて、今みたいに、もう人すごい温かくていいなとか、空は綺麗だなとか、お花綺麗だなとか、ごはんも美味しいなとか、いいところに行きたいなとか、今まで出会った人のおかげで今の自分があるんだなとか、そういう小さな幸せとか運命とかを常にその瞬間瞬間かみしめる人でありたい。死ぬまでずっと。
死ぬときもこの人生良かったなって噛み締めながら、死にたい。それが目標です。

qbc:今考えたんですか?

本州:今考えました。今、ぱっと思い浮かんだのがそれですね。

qbc:それを満たすための、それを成立させるための物理的な条件ってなんでしょう。

本州:物理的な要件。必要なもの。やっぱ言葉に触れてることじゃないですかね。

qbc:どんな言葉?

本州:仕事で例えば言葉を扱う職業に就くとか、全然まだ決めてないんですけど、就職先とか。とか、言葉を何か武器にするようなことを仕事にできたりとか、あとは常にノートとペンを肌身離さず持って、思ったことはすぐ言葉にして吐き出すとかですかね。

qbc:それは作家だったり、ライターと呼ばれてるものだったり、本に携わる仕事?

本州:興味はあるんですけど、そうですね。でもノートとペンと、紅茶と本があれば、何かそこそこ幸せに暮らしていけそうな気がします。私は。あとは人とかもそうだけど。

qbc:いつから書くことが好きだった?

本州:大学入ってからですかね。

qbc:それは。それまで大変だったでしょう。

本州:だから、そうですね。あんまり自分が繊細ってことに気づいてなかったので。ノートとかに書いてとか言葉にしてモヤモヤを吐き出すっていう手段を知らなかったので、大学に入ってコロナ禍になって、おうちにいる時間が増えて、ノートを買って書くようになりました。

qbc:気づいたきっかけは?

本州:コロナもそうだしあとはお友達ですかね、出会った人が大きかった。

qbc:大学で出会った人?

本州:そうですね。彼女に話してるときに、そうですね、なんか私が彼女の言ってる抽象的なことを理解できなくって、全然理解できなくてごめん、それって結局どういうこと?って聞いたんですよ。そしたら、なんかさその結局って言葉ってちょっと暴力的だと私は思うんだよねって言われて。
要するに彼女はすごく、結局っていう言葉でまとめきれないようなことをポツリポツリと、試行錯誤しながら伝えているわけですよ。
言葉しかないから、伝えられる手段が。でも私はそれを結局っていう言葉でまとめようとしたっていう視点に気づかせてくれた。
彼女は責めてるわけじゃなくて私を。そのときにすごいそっか、もっと努力。
努力じゃないですけど言葉を聞く・探す面白さに気づかせてくれたのは彼女ですね。

qbc:苦しくなかったですか。それまで、書き始める前まで。

本州:苦しい、いっぱいありましたね、苦しかったですね。モヤモヤしたし。
でもそれを言語化できるほどの何か力がまだなかったというかキッカケみたいなのが頭の中でぱってその弾ける感じとか。手に書こうっていうあれがなかったので、多分ノートとペンがあったとしても、書けないと思います、もうペン持って終わり、だったと思います。

qbc:紅茶との出会いを聞かせてください。

本州:いいですねそれ。何だろう紅茶は多分、それも高校生、中学生高校生ぐらいのときからか、大好きで、何か試飲か何かしたのかな、試飲か何かして、何だこの飲み物!と思って、美味しい!と思って、小さなお小遣いを紅茶に使うようになりました。

qbc:何歳の時?

本州:紅茶、14とかですかね。15、15歳ですね。紅茶初めて飲んだのが15歳です。

qbc:試飲ってこと?

本州:試飲ですかねなんか出してるじゃないですか茶屋さんとかで。なんかこれ、商品ですみたいな。

qbc:ルピシアとかでってこと?

本州:ルピシアです、ルピシアさんで、紅茶を、出会わせてもらいました。ルピシアさんで。

qbc:もしも、高校みたいな環境が小学校のときからあったら、どんな人生だったと思いますか?

本州:うわーうわー面白いなその質問。高校みたいな関係が小学校のときだったらどうなっていたか。

qbc:自分の感受性が伸び、くつろげた状態。もう書くことも覚えちゃってる状態だし。

本州:もう小学校のときから覚えちゃってる状態。ええーなんか人として衰退していってそう。

qbc:あ、駄目なんですね。

本州:駄目だと思います。人として衰退していき、私は素晴らしい運命と奇跡と感謝の上に成り立ってるとも思ってないし、思ってないだろうし。本州から出ようなんてきっと微塵も思わないだろうし。

qbc:ああ、なるほど。

本州:私はもうこのままで、私はもう今が今、何ていうか、完成されてるみたいな。
私はまだ何か周りから子供って見られてるけど多分人として完成されてるって思ってそう。すんごい傲慢な人になってそうです。

qbc:それって今、この瞬間にイメージできました?

本州:はい、なんか、なってそう。何か感謝しなさそうです、本当に。
私はなんかすごい毎日、小学校中学校のときすごいつらかったけど、でも、中学校のとき人間関係が嫌だって思わなかったら、あ、あの高校を選んでなかったんだ、あの高校がないってことは、今の大学にも行ってなかった、大学がないってことは、イギリスにも来てなかった、怖!って思う毎日なんですよ今。だから多分それがないから、嬉しいとか、感謝とか、奇跡だとか運命だとかなさそうですよねその人生だと。

qbc:人生に苦痛が必要かどうかっていうのは、私、何百人とインタビュー繰り返していく中で一つのテーマなんですよ。
苦痛を取り除こうとするんですよ、一般的な人間って。社会自体も。
でも苦痛は、必要なんじゃないどうかって考えていて。

本州:自分で自ら苦痛を受け取りに行くものではないじゃないですか、多分。不可避的な苦痛のことですよね、そうですよね。
避けられない。から、それを、苦痛として、しぶしぶ受け取るのか、享受してしまうのか。
いつかだからきっとどこかでもう誰もわかんないけど、何らかの形で、あれって必要だったんだなって思えるってわかってるならば、もう享受できる。なんていうかもう、魚の骨の髄まで食べてしまおうじゃないですけど。
なんか、苦痛をただの苦痛で終わらせないようにすることができる人間の力、それが多分、人間の力なのかそれ時間の経過の力なのかよくわかんないですけど、良薬は口に苦し、みたいな感じで、なんていうか、そっか、苦痛。

qbc:ちなみに人生はちゃんと1回目ですかね?よく見据えられましたね、その思考の筋道が。

本州:だから、うん。苦痛は人生のスパイスみたいな、ちょっとスパイシーな。ちょっと風味入れただけで紅茶の味も変わるし、本当にちょっと何かやり方とか、抽出時間とかお湯の温度とかで全然変わるじゃないですか、紅茶の味。
変わるから、それと一緒で本当にちょっと自分の考え方とか見方とかを変えるだけで、ただの苦痛が、もう自分の運命をつかさどる分岐点になってしまうわけじゃないですか。だから全ては、見方、自分の。
苦痛とどう向き合うか、この後どうなるかは、自分の心にかかってる。自分の考え方にかかってる。のかなと思います。私は。

qbc:ありがとうございます。
最後の質問です。最後に残した言葉っていう質問で、インタビュー振り返って感想みたいなものでもいいし、読者メッセージでもいいし、本当の遺言にしていただいてもいいです。
最後に残した言葉をお伺いしております。

本州:今日の感想。私今日楽しみにしてたことの一つに、どうやってインタビューされるのかなって思っていて。というのもいつも記事を拝見させていただいて、「聞くことは愛すること」っていう言葉が記事にあったと思うんですけど、見たんですよね、なんか無名人インタビューの記事で聞くことは愛することに近しいみたいなことを記事に書かれていて、聞くことを愛することって定義する人たちは、どんなふうにインタビューするのかなと思って、今日楽しみにしてたんですけど。何か改めて、自分の人生の中における聞くということを、ちょっと振り返りたいなって思いました。
このインタビュー中に、聞くのがとてもお上手、なんかもう上手っていう言葉であんまり表したくないですなんかもう、って言うか、自分の人生を本当に見つめ、一緒に見つめてくださる感じがして、きっとこの無名人インタビューさんのこの企画を成り立たせるのにきっといろんな人が携わってると思うんですけど、なんかもう、本当に出会えて感謝です。いつもありがとうございます本当に。それが最後の言葉です。
あとね、読んでる皆さんも本当に。私のこの記事を読んでくださりありがとうございます、私の人生を一緒に振り返ってくださりありがとうございます。
読んでくださった人もインタビューの方も、もう全てに感謝です。本当に。

qbc:なんだ、人生は紅茶だって言うのかと思いました。人生は紅茶だって〆るのかと。

本州:その心は?

qbc:人生は、紅茶のように、ほんのちょっとの変化で変わるようなものだよって。
紅茶に文句を言うんじゃなくて、自分から何かアクションを起こしたり、創意工夫でいくらでも変わっていくものだよって。
人生は、あくまで自分の見方でしかないって。

本州:すごい。『人生は紅茶だ。』もうこれ、日記に。

qbc:日記で、もっと膨らましてみてください。こんな人生は蒸し過ぎた紅茶みたいだとか、蒸しの足りない人生だとかね。

本州:面白い!!!楽しかったです。なんかもういい日になりそうな気がします。

あとがき(編集)

本州から出たことない人さん、ありがとうございました。

突然ですが、わたしこのインタビューがすごく好きです。
外から編集としてインタビューを眺めていた立場ですが、qbcさんと本州さんで恐らく全く人柄も年齢も立場も異なるのに、それぞれの対話(インタビューあり、対話ありなのも面白かったです)で一つのことを議論しているような感じを受けました。

qbcさんがインタビューを通して自分の知りたいこと、インタビューを通して探しているものを打ち明けている、それに本州さんが答える。そんなインタビューもいいなと感じました。
あとは、これは編集者の特権になってしまいますが、声色ってやっぱりその人を表すのでしょうか。性格の質問で「こんな人には会ったことがない」っていう下りがありましたが、そんな貴重な言葉をご友人の口から出してもらえるようなそんな人柄も勝手に感じました。

「宇宙人が来た時、初めに呼ばれるのは数学者と言語学者だ。」
これ、『あなたの人生の物語』で私も触れたことがあります。映画『メッセージ』の原作。
他にもよく使われる表現(というか本当にそうな気が)かもしれませんが、あれから私が忘れていた物語を想起させました。

本当に人によって受け取り方って違いますね。
私は「ほー。確かに。言語学者かっこいい。」と感じて終わりましたが、その同じ言葉が1人の人生のベクトルを変えてしまうことがある。
あーやっぱりインタビュー面白いなあ~~って思えた回でした。
あと、最近本の話ばっかりあとがきで書いてしまいますが、やっぱり読書も私の感覚を広げるのに一役買ってくれます。読書の経験って何年後活かされるんやろうとか思ってましたが、割と早いみたいです。
あと、あと。私の人生を一緒に振り返ってくださりありがとうございます。っていう言葉がすごく好きだったので、本編でも太字にしてしまいました。

本日も読んでいただきありがとうございました✿

【インタビュー:qbc】

【編集:イワナ】

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