
人が人の本質を見るために立ち止まって考えられる余白のある世の中になってほしい人
むかしむかし、ある村に、余白(よはく)という不思議な若者が住んでいました。余白は、いつも少しゆっくりと歩き、人と会うときは必ず立ち止まって、その人の目をしっかりと見つめていました。
村人たちは最初、せかせかと暮らしていました。誰もが急いで歩き、急いで話し、急いで判断していました。
ある日、余白は村の広場に一枚の白い布を広げました。そこには何も描かれていませんでした。
「なぜ何も描かないのですか?」と村人が尋ねると、余白は答えました。
「この空白があるからこそ、私たちは想像できるのです。立ち止まって、じっくりと見つめることができるのです」
余白は、村人たちに新しい見方を教えていきました。
「急ぎ足の若者を見かけたら、
その足取りの理由を想像してみてください。
疲れた表情の商人に会ったら、
その人の一日に思いを馳せてみてください。
無口な職人を見かけたら、
その沈黙の中にある思いを感じてみてください」
そして余白は、村に「立ち止まりの場所」を作りました。
木陰のベンチ、
小川のほとりの石、
夕日の見える丘。
そこで村人たちは、少しずつ立ち止まることを覚えていきました。
すると不思議なことが起こり始めました。
急いでいた若者の中に、夢を追う情熱を見つけ、
疲れた商人の表情に、家族への愛を見出し、
無口な職人の手の中に、魂の輝きを感じるようになりました。
ある日、一人の子どもが余白に尋ねました。
「どうして人のことをそんなにじっくり見るの?」
余白は優しく答えました。
「人の心は、急いで見ただけでは分かりません。
立ち止まって、
余白を感じて、
想像を巡らせて、
そっと寄り添ってみる。
そうすることで、はじめてその人の本当の姿が見えてくるのです」
後に村人たちは、生活の中に「余白の時間」を作るようになりました。人と会うときは少し立ち止まり、相手の目を見て、その人の物語に耳を傾けるようになったのです。
そして「心の余白に、人の真心映る」ということわざが、この村から広まっていったとさ。
めでたし、めでたし。
と思う2024年11月12日9時30分に書く無名人インタビュー943回目のまえがきでした!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(作家・無名人インタビュー主宰)】
今回ご参加いただいたのは haru さんです!
年齢:20代前半
性別:女性
職業:学生
現在:その興味が広い分、何から手をつけたらいいかっていうのがなかなか進まないから、なんか遠回りをしていろいろやった上で、結論が出るとか、結果的にやってよかったなとかって
qbc:
今何をしている人でしょうか?
haru:
今は大学4年生なんですけど、10月から休学をしています。
qbc:
なんで休学してるんですかね?
haru:
そうですね。主な理由としては、海外に行ってみたいってずっと思っていて、それは旅行ではなくて、ちょっと長期的に暮らすというか、少し長いタームで滞在してみたいっていう思いがあって、それを卒業する前に達成したいなと思ったので、休学しました。
qbc:
どこへ行く予定なんですかね?
haru:
まだ確定ではないんですけど、海外インターンの選考を受けていて、それが通ればフィジーに行く予定です。
qbc:
それが決まると、なんのお仕事をする予定なんですか?
haru:
それを申し込んでいるところの企業さんは、ソーシャルビジネスという形でフィジーの課題解決をしながら、日本に向けた教育的なプログラムも提供しているので、そこに関わる仕事になるかなと思います。
qbc:
日本人向けの教育プログラム?
haru:
そうですね。なんか日本人の、多分主に学生とかだと思うんですけど、日本人に向けて、フィジーに来てもらって一緒に実際にフィジーの様子を見て、課題解決とかに取り組んでもらうっていうところ、みたいな内容ですね。
qbc:
あ、休学ってもう入ってるんですか?
haru:
そうですね。10月からスタートしました。
qbc:
今、どんな気分ですか?
haru:
なんか最初、そもそも休学に入るまでずっと焦りみたいなものはあったんですけど、でも今は割と落ち着いていて。なんかせっかく時間が、1年自分次第でどうにでも使える時間ができたので、じっくりゆっくり考えながら、いろいろ試しながらやって過ごしていきたいなっていう気持ちですね。
qbc:
なんか喜怒哀楽とかそういう感情の部分で言うと?
haru:
感情で言ったら、今は穏やかみたいな感じですね。なので、なんか悲しいとか、怒りとかのマイナスの感情よりは、日々の時間があるからこそ見えるものとか幸せだなとか思うものに目を向けられる余裕があるから、嬉しいとか喜びみたいなところが大きい、多いなって思います。
qbc:
なるほど。何か他にされてることとかってあるんですか?その留学準備の他に。
haru:
留学準備の他には、教育関係のところでアルバイトをしたりとか。主に年末まではアルバイトをしながら、少し時間が空いたら、ちょっと知り合いのところに遊びに行くとかをしています。
qbc:
その他にはどんなことしてますか?例えば趣味とかそういうのはどんなことされてるんですか?
haru:
そうですね。趣味が正直あんまりないというか、思いつかないタイプなんですけど。最近思ったのは、人を観察するのが趣味というか、好きだなっていうふうに思いました。観察っていうのも、その人がどう考えて人生を歩んでるのかなぁみたいなところとか、どういう経緯で今に至ってるのかなっていう話を聞いたり、考えたりするっていうのが結構好きだし、苦痛なくっていうか、何となく自然にやっている行為だなっていうふうに思いました。
qbc:
具体的にどんなことをしてる?
haru:
そうですね、なんか最近っていうか、本当に昨日まで知り合いのところに3泊4日ぐらいで泊めさせてもらって、生活みたいなことしてたんですけど。
そこで、はじめましての人とかもたくさんいる中で、この人ってどんな人かなっていう観察からというか、その現在の雰囲気、私が見た主観ですけど、その人が作られてるのはどういう過程をたどってきて、そうなってるのかなみたいなものを勝手に予想したり、話を聞くことで知ったりっていうことが好きだし、結構やってるなっていう感じですね。
qbc:
性格は周りの人からなんて言われます?
haru:
自分のですね?あんまり言われることないんですけど。改めてあなたこんな感じだねって言われることないんですけど、言われたことあるので言えば、真面目だねみたいなのは言われる。
けど、最近は初めて会った人とかには、穏やかな雰囲気だねっていうふうに言ってもらえることがちょっと増えたかなっていう感じがします。
qbc:
自分ではどんな性格だと思ってる?
haru:
自分では…うーん、真面目かもしれない。けれど、不真面目な部分もたくさんあるなって思います。っていうのも、なんかあんまり継続するのが得意じゃなかったりとか、コツコツやるみたいなところはすごい苦手。どちらかというと苦手で。飽きっぽかったりするので、あんまり真面目って言われたときに、うーんって思っちゃうところもあるなっていう感じですね。
qbc:
周りの人から、家族とかパートナーとか親友とか、距離の近い人から言われることってあります?
haru:
親には、なんか芯はあるけど、遠回りするというか、時間がかかるタイプだよね、っていうふうに言われますね。
なんか自分は結構やりたいことが多いっていうか、何でも面白そうだなって思ったりしちゃう側面があって。かといって、何でもやってやりたいと思ったらすぐ行動に移すとかっていう感じでもないんですけど。なんか頭に常にやりたいこととか、何か面白そうだなみたいな、やってみたいなみたいなという気持ちが常に浮かんでいるっていう感じで。その興味が広い分、何から手をつけたらいいかっていうのがなかなか進まないから、なんか遠回りをしていろいろやった上で、結論が出るとか、結果的にやってよかったなとかっていう、なんか自分の中のゴールに行き着くタイプだなっていうので。
それを踏まえて、それを多分親はよく理解してるから、時間がかかるタイプというか、遠回りするタイプだねみたいなふうに言われたりします。
qbc:
なるほど。遠回りっていうのは、具体的に何かあったんですか?そういう遠回りするようなことが。
haru:
そうですね、一番わかりやすく言うと、大学受験のときにやっぱりずーっと志望校が決まらなかったっていうのがあって。
結構自分の中では、まだ22歳で22年間で短いんですけど、その中でも何かターニングポイントになったのが大学受験だなって思っていて。そのときに結構メンタル的に不安定で、何か進路とかも自分でここだって決めて、そこの目標に向かってバッて行くタイプではなく、結構グダグダ言いながら泣きながら何とか、目指してたところではないけど、最終的に国公立に行くみたいなのは、ラインとして自分で設けてたっていう前提があったので、そこはクリアできたみたいな感じで。最終的にその進路選択も成り行きだったけど、結構自分では都会の方に行かなくても、自分では満足しているっていう感じですね。
qbc:
さっき海外行く準備をする、アルバイトする、それで趣味はあんまりないですっておっしゃってたんですけど、あとは入浴とか食事っていう生活時間があると思うんですけど、それ以外の時間で何してるかって思いあたるものあります?
haru:
そうですね。それこそあんまりそれを聞かれて答えられる趣味がないから何をしてるのかなって考えたときに、結構携帯とかで情報集めてるなっていう感じで。
海外の留学手段とかだったり、今選考中っていうのもあるんですけど、駄目だったときのことを考えてちょっとリサーチしたり。それ以外でも、ちょっと年末年始が空きそうだからアルバイト何かないかなってずっと探してたりとか。なんか常に家にいても、何か情報を集めてるのかもしれないなって思いました。
qbc:
なるほど。今一番心配なことってなんですか?
haru:
今一番心配なことは、私の人生、どんなふうになってくのかな、ですね。そこが心配…楽しみなところであり、心配ではありますね。道筋が全然決まってないので。
qbc:
シンプルになんで決まってないんですか?
haru:
休学してみたもののっていうか、理想は、やっぱり休学する前にここに行きますっていうのが決まっていてみたいな。もう休学した途端に海外行きますみたいな状態とかだと多分考える空白があんまりなくて、とにかくやらなきゃいけない、目の前のことをやらなきゃいけないっていう感じになると思うんですけど。
ちょっとそれもうまくいかなくって、なんだかんだこの空白期間が空いてしまったから、そもそも目の前のことが決まってないっていうのはあって。なので休学中がどうなるかわからないっていうか、自分が何をするかがまだ明確じゃないっていうところが、ありますね。
qbc:
自分の人生こうなるんだなっていうのを、わかってた時期ってあるんですか?逆に。
haru:
あ~、なんかそれこそ、やっぱり大学入るまで考えたことなかったなっていう感じですね。なんか当たり前に、小学校中学校までは特に受験とかもなくだったので、そこまで行って。
で、中学校のときに高校受験あったんですけど、そんなに世界も広くなく、なんか何となくとりあえず上を目指したいっていうのは、気持ちとして負けず嫌いなところもあったので、何となく決まっていたというか。この辺を目指せばいいっていうのが目の前で見えてたんですけど。
やっぱ大学受験ってなったときに、見えそうで見えなくなったというか。何がしたいのかもよくわからないし。本当にこれでいいのかみたいな自問自答をし始めたのが、多分大学受験から始まりましたね。
qbc:
そうね。なんかそれは特殊なことっていうか、自分でどんな状況だと思います?客観的に見て。
haru:
そうですね…。特殊なことだと思っていたんですよ。私こんなに悩んでるのみたいな。なんか絶望みたいな感じがあったんですけど。意外とやっぱ大学で一旦そこにつまずいて、つまずいたからなんか外に出ようとするってか、いろんな人の話を聞いたりとかし始めたときに、なんか同じような悩みにつまずいた人とか、つまずいている人とかって、いなくないなっていうことに気が付いて。特殊なことじゃないって思えるようになりました。
qbc:
それ、いつごろ?
haru:
大学3年ぐらいですかね。
大学1、2年ぐらいは、やっぱちょっとコロナの影響があったし、自分では高校出たばっかりで全然本当に世界が狭い中で生きてたから。
なんか大学3年生になって、ちょっとしたきっかけ、インターンとかもあるんですけど、外に出始めていろんな大人に触れ合う機会、喋る機会が増えてから、ちょっと何か歯車が回り始めた感がありました。
qbc:
なるほど。今、人生って楽しい楽しくないで言ったらどんな感じなんですか?
haru:
今は、とても楽しいですね。
qbc:
何が楽しいですか?
haru:
余白を味わえるっていうか、時間があるっていうのが。
最初言った通り、ちょっと不安だったりはするんですけど、焦りとか。周りが大学4年生なので就職決まったりとか、いろいろ進路が決まる中で決まらないのは不安なんですけど。でも何か自分と向き合えたりとか、気になったりしたことをじっくり考える時間があったり。小さい喜びっていうか、自分の嬉しいなって思うこととかをじっくり味わえる時間があるのが幸せだなってすごい思います。
qbc:
なるほど。
過去:現状の教育とか自分の育ってきた教育みたいなものに対して、何かもっとやりようあったんじゃない?みたいな
qbc:
過去について聞いていきたいんですけども。子供の頃はどんなお子さんでした?
qbc:
子供の頃は、一番記憶がある時点では、割と赤ちゃんとか幼稚園くらいまでは、おとなしめな方ではあったのかなって思います。結構お利口さんだったっていうか。親とかも、手はかかってるとは思いますが、そんなに外で泣きじゃくったりとかはしなかった記憶があります。
でも、でもじゃないですけど、小学校上がって後半くらいからは、結構わんぱくというか男子とかとワーワーしたりとかするようになった記憶があります。ですね。子供のときはそんな感じです。
qbc:
なんか好きな遊びっていうと、何が好きだったんですか?
haru:
ちっちゃいときは、セーラームーンが大好きで。なんか割と女の子っぽいものというか、リカちゃん人形っていう人形遊びもしてたんですけど。でも飽きっぽくて、結局、兄がいるので、兄と一緒にプラレールで遊んだりとか。なんか何で遊ぶっていうよりは、誰と遊ぶかで、多分お兄ちゃんのことが好きだったからお兄ちゃんに引っ付いて遊びに行ってたなっていうのが結構印象として残ってます。
qbc:
ちっちゃい頃の一番古い記憶って、何か覚えてるのあります?
haru:
一番古い記憶だと、定かじゃないんですけど、なんか出かけるってなったときに、多分テレビが当時好きでテレビに張り付いてて準備をしなかったから、なんか母親がもう怒っちゃって、なんか置いてかれそうになって置いてかないでって泣きじゃくっている記憶が一番古く残ってますね。
qbc:
どこで起きたこと?
haru:
家ですね。普通に家にいて、もちろん母親は置いていくつもりはなかったと思うんですけど、怒ってるよ!みたいなので、車が発進するところを、音のなる赤ちゃん用のサンダルで急いで泣きながら履いて置いてかないで!って言ってる記憶が残ってますね。
qbc:
それについて話したことあります?
haru:
話したことは特にないですが…(笑)ないですね。はい。
qbc:
ご両親からはどのように育てられたと思ってます?
haru:
結構うちは教育的には、母親が専業主婦だったのもあって、付きっきりだったなっていう感じがあるので。割と教育方針的に言えば、母親のものを受け継いでるって自分で自負してるんですけど。
母親の理念っていうか、気持ちとしては、やりたいことをやりなさいっていう方針だったので、その通りに結構習い事とかもたくさんさせてもらったりして、今の現在の進路についても、なんだかんだ言ってやりたいことをやりなさいって落ち着いてて。そういうふうに育てられました。
qbc:
なるほど。小学校ではどんな子供だったんですか?
haru:
小学校のときは、そうですね…、割とどちらかといえばいじめっ子体質だった気がします。なんか結構やればできるっていうか、ちょっと器用なタイプだったので、割と運動もできたし、勉強もそれなりにできたっていうところで、何か自信があって、人を従えるのに幸福感、幸福ではないですけど、なんかそういうタイプ、どっちかといえばそっちのタイプだったかなって思いますね。
リーダー的なこととかはやりたがってたし、一応任せてもらえるタイプだったなっていう感じですね。
qbc:
中学生は?
haru:
中学校も、そのときはもちろんいじめっ子とかではないけど、リーダーになりたいっていう、目立ちたいのかな、多分、っていうのは残っていて。結構部活とかも、部長やったりとかはしていました。
けど、なんか中学校に入ってから、女の子特有の何かぐちゃぐちゃドロドロみたいなのが、なんか馴染めなくって。1匹狼でありたいなって思ってる時期がありましたね。
qbc:
実際、一匹狼になった?
haru:
結構なってった気がします。なんか一番嫌いだったのが、あの連れションが嫌いで。そういうなんか連れだって行動したりとかするのに、すごい嫌悪感を抱いてたから。
だから正直、中学校で一番仲良かった人はって思ったときに、すぐに出てこないというか。いたはいたけど、クラス違かったりとか。なんかクラスの中でそういうグループみたいなのはあんまりなかったですね。
qbc:
なるほど。なんかそのときどんな気持ちでいたんですか?
haru:
そのとき当時は、やっぱある程度悩んでたんだなって、今思い返すと。結構保健室で、保健室の先生に話を聞いてくれる人がいたから、その人に話を聞いてもらったりとかしに行ってたなって、よく考えたら、思い出したらそういう記憶がありますね。
qbc:
そういうふうにしてたのは、どれぐらいの期間?保健室登校とかしてたの?どんな感じだった?
haru:
いや、保健室登校ではなくて。普通に登校してたし、クラスでもなんか普通にというか別に何か嫌われてるとかそういうことではなかったんですけど。
部活のことで、自分はソフトテニスやってたんですけど、1年早く小学校のときに、1年ぐらいスポ少でやっていたっていうのがあって。それも踏まえて経験者っていう立場プラス、自分でやりたくて、やる人もいないから部長みたいなものをやってたのもあって、何かうまくいかないみたいな。なんだろう。チームまとめるのとかもうまくいかないというか、多分。
ちょっと今、あんまり何にそんなに悩んでたのか正直思い出せないんですけど、人間関係とかにすごい悩んでたりしたんだと思います。
qbc:
なるほど。高校はどうだったんですか?
haru:
中学校ほどは、その人間関係でもうめちゃくちゃ悩むみたいなことはなかったんですけど。高校もすごく仲いい友達ができないことが悩みでしたね。
なんかクラスでも特定の人といるとかではなくって。何だろう。クラスメイトみたいな人が多かった、関係性的にはそれぐらいの浅さが多かった。
けど、なんかいじられキャラではあったので、何かかわいがってもらってたっていうか。なんか妹キャラみたいな感じでかわいがってもらってたから、何となく楽しかった気はするけど。振り返ると、すごい仲の良い友達はやっぱりできなかったなぁっていう認識です。
qbc:
楽しかった?
haru:
でもそうですね、部活が結構楽しかったので。楽しかった思い出に目を向けると、そのチームメイトが割と相性が良かったりとか、いい人が多かったから。それでレベルも結構高かったので、なんか全国大会とかにも連れてってもらったりとかして。やっぱりあまりできない体験ができたっていう面でも楽しかったなとは思います。
qbc:
その後、進路進学どうなっていくんですかね?
haru:
そうですね。楽しかったんですけど、高校の、その最初お話した通り、大学受験のときにつまずいたり、そのときなんか家が不安定だったっていうか。ちょっと両親の仲が悪かったりとかして不安定だった時期もあったんですけど、何とか卒業して、大学入学して今に至るっていう感じですね。
qbc:
家庭はどういう状況だった?
haru:
家庭は、なんか主に2つ原因があるんですけど。
1つ目が、高2のときに水害に遭って、引っ越しとか。本当に同じとこに16年くらいかな、住んでたんですけど、その水害を機にやっぱ住む環境が変わったっていうのがあって。
そこにプラスっていうか、おいかぶさるように、父方の祖父がちょっと認知症気味というか。なんか祖母が亡くなったことをきっかけに、少し痴呆症みたいなものになってしまって。それを面倒を見るのが、結構母親が気が利くタイプだから、母親が一生懸命動いて。
それに対して、多分母親は不満があったりとか。父方の祖父なので、なんか父親に対する不満とかがあって、結構ギクシャクしてたし。
私も私で思春期だったので、すごい父親に対する嫌悪感があったり、なんか痴ほう症の祖父に対してなんかむしゃくしゃしたりとかして。なんか家庭がもうゴタゴタしてたっていう記憶がありますね。
qbc:
なるほど。どうやって乗り切ったんですか?それは。
haru:
時間が解決しました。
qbc:
なるほど。
haru:
大学に進んで、やっぱり一人暮らしが始まって離れたので。
qbc:
あ、一人暮らしなんですね。
haru:
そうです。一人暮らしなので。そこで、解決してはいないみたいですが、私の中では解決しましたね。
qbc:
大学生活はどうだった?
haru:
大学生活は、教育学部で教員養成課程っていう教員免許が取れる学部に、ちょっと正直意図的に入ったわけではなく、なんか入ってみたら、そういうシステムだったっていうあんまりよろしくないタイプなんですけど(笑)それで結構忙しい、授業的には免許を取らなきゃいけないっていうところで、決まったカリキュラムをこなすっていうことを、大学1年生は特にしてたなっていうイメージがありますね。
で、サークルとかもやってた、テニスのサークル入ったりとかして、ある程度っていうか、それなりにというか知り合いもできたし。友達とかもできたり、先輩とかとも繋がったりとかして、なんか大学生っぽいことはしてたなって思います。
qbc:
なるほど。で、今3年生?
haru:
今、4年ですね。
qbc:
3年は、学生でどんな感じだった?
haru:
3年は、やっぱり進路考え始めるみたいなムーブになってくるから。そうなったときに、
なんか私の中では、流れで教育学部に進んでみたけど、教育に対する怒りっていうか。なんかそもそも大学受験でつまずいたっていう経験もあったので、学校教育とか進路指導みたいなところで、なんかもっとこうなってほしいみたいなものを抱き始めてたっていうか。なんかすごく怒りの気持ちが盛り上がったのが、多分大学3年生だった気がしますね。
qbc:
怒り?
haru:
怒りですね。なんか、やりたいことも定まらずみたいな焦りとともに、現状の教育とか自分の育ってきた教育みたいなものに対して、何かもっとやりようあったんじゃない?みたいな感じの気持ちを持っていました。
なので、その気持ちがあったからこそ、教員になる人がやっぱ方向的にほとんどの中で、そこの流れに抗いたいみたいな気持ちがあって、進路が定まらないっていう、モヤモヤした日常を何となく送っていた気がします。
qbc:
生まれて育ったところの風景ってどんな感じのところなんですか?
haru:
風景で思い浮かぶのは田んぼですね。
qbc:
棚田?
haru:
棚田ではなく、開けたところの田んぼ。平らな田んぼですね。
qbc:
人生で転換点って、いくつ置いてもいいんですけど、転換点を置くとしたらどこに置きます?
haru:
高校3年の、その受験期とか、家庭がゴタゴタしてた時期とかのその高校3年生が1つ目で。
2つ目が、大学3年の後半ですね。
3つ目は、気持ちとしてはやっぱ休学っていうのを決断して、実際休学を始めた今年の10月、今月ですね。っていうのがポイントかなと思います。
qbc:
なんか過去で、これ話してないなみたいなことある?
haru:
過去で話してないこと…。1個、ターニングポイントに置いた大学3年なんですけど、その教育に対するモヤモヤみたいなものが解消された大きな理由としては、石巻っていうところでインターンをし始めて。大体半年ぐらい、自分の家から通いながら、片道2時間半とかかけて毎週通ってたんですけど。
そこで、何か自分が今まで見てきた大人とは違う生き方をしているというか、ある種、転職をしたりとかいうのが当たり前だったりっていう、そういう大人の人とか。自分の、こういうことに悩んでますっていう結構頭でっかちだった時期でも、なんかうんうんって、とにかく話を聞いてくれるっていうか。なんか諭すとかではなく受容をしてくれるというか、寄り添ってくれる大人に出会えたっていうのが、なんかターニングポイントであり、その私の怒りみたいな、世の中に対する何かそういう気持ちを解消させてくれて。今休学のこの穏やかな気持ちというか、休学だけど穏やかな気持ちに行き着いてゆっくり考えられるようになった、自分を作ってくれた経験ですね。
未来:やっぱり1人1人が自分の人生をじっくり考えられる世の中で、社会であってほしい
qbc:
5年10年、30年40年、最後自分が死ぬよみたいなところまでイメージして、どんな未来を思い描けますかね?
haru:
うーん、通しての方がいいですか?
qbc:
いや、点でもいいし、そんなのでもなくてシナリオでもいいし。
haru:
なんかちょっと思い描くというか、何かプランみたいな感じになっちゃうんですけど。
直近では、何か自分がちょっと未来というか将来が決まってないみたいな話をしたと思うんですけど、目安として28歳まではやりたいことをやるというか。安定とかっていうよりも、なんか直感とか信じて、とにかくがむしゃらに悔いがなくなるまでやりたいことをやり尽くすって決めていて。そうなれるかどうかはわからないっていう前提は自分の気持ちとしてあるんですけど、そこまではとにかく、海外行ったりとか、いろんな仕事をしてみたりとかしたいなっていうふうに思ってます。
で、その後としては、やっぱり家庭を持ちたいみたいなのは気持ちとしてすごくちゃんとあって。そういう何だろう、自分はすごく親に愛情を注いでもらってっていうか。なんか当たり前のようで、それはすごくありがたいことだなって、トータルで自分では思っているから、何かそういうものを引き継いでいくっていうか。下の世代にとか、自分の子孫、子供とかに受け継いでいく存在に移行していけたらいいなっていうか。28歳以降。とは思っていますね。
qbc:
うんうん。
haru:
で、死ぬまでの流れとしては、そのモチベっていうか気持ち、なんかその28歳まで自分でやりたいことをやりつくしたみたいな状態であれたら、それ以降はなんかいろんなもの、人とか周りの人とか、そういうものに愛情とか注いだりとか。何か人に与えられる存在を目指していきたいですね、死ぬまで。
qbc:
休学については、何が決まってたら休学しなかったんだろう?休学はネガティブな悪い意味じゃなくてね。
haru:
休学をした一番の理由っていうか、そうなったのは、自分が注ぎたいっていうか、なんかこの人のためにこれがしたいみたいなものが見つけられなかったっていうか、見つからなかった。なんか全然この先も見つからないこともあるっていうのはもちろん思ってるんですけど。
この領域で頑張りたいとかっていうのすらも、絞れなかったっていうところ。が、もう1年粘りたい、それでその手段として休学を取ったっていうところがあると思います。
なので、取捨選択というか、自分が選択をするための条件みたいなものをもう少し絞りたい。絞れたらいいなっていう感じで考えると、その絞れてたら多分休学しなかったんじゃないかなって思います。
qbc:
過去に、そういうのに絞り込めたことってあるんですか?
haru:
あ~、ないですね。
qbc:
似たようなシチュエーションあったとか?
haru:
でも結局、選択をしなきゃいけなかったシチュエーションが、大学進学だったと思うんですよ。けどそのときに、やっぱり周りで例えば、指定校推薦とか推薦、私立でもいいから推薦する推薦を早めに取るとか、そういう選択をする人もいて。自分も、意思があればできなくはなかったはずなんですけど。何となく頑張り続けることが大事というか、国公立って結構最後まで、ギリギリまで受験があるので、それで、それが大事だっていう頑張り方しかできなくて。条件を並べて選択するっていうのが多分苦手というか、その経験が乏しいんだろうなっていうふうに思います。
qbc:
うん。
haru:
なので、そのときにした選択、結局、大学受験してとにかく頑張れるとこまで頑張るっていうことも選択ではあるんですけど、積極的な戦略的な選択というか、そういう経験がないっていう感じですね。
qbc:
自分が一番自分らしいなって感じる瞬間って、今までの人生の中で、何回ありました?
haru:
自分が自分らしいな…自分らしいなと思えたのは、2回ぐらい?(笑)この「選択」に絞って言うと2回ぐらいですかね。
なんか重ねてになっちゃうんですけど、結局、悩みながら泣きながらうじうじしながらも、やり切るというか、結局大学には進めたっていうところでは、回り道をしてるけどやり切るっていうか、それが自分だなって思ってるので。
そういう結果になったところでは、何か自分らしいなって思いますね。
休学も、本当はもっと早い段階から留学とかも考えてたんですけど、結構先延ばしにというかズルズル、教員の実習とかもあるしっていう感じできちゃって、でも最後にはやっぱり立ち止まるっていう決断をしたっていうのは、なんだかんだ時間はかかったけど、自分らしいなって思います。
qbc:
なるほど。そのときどんな気持ちになりました?
haru:
気持ちは、すっきりですね。やっぱすごい時間がかかって、落ち込みが激しかったりとかもする時期がもちろんあるので。なんだかんだ、多分どっかではわかってる。わかりながらいつも進んでるっていうか。いろんな想定をしながら、いつも想像しながら生きてるので。
だからこそ考えすぎちゃうところもあって。
だからちょっとターニングポイントとか、そういう一段落、自分で納得できる答えが導き出せたときは、一旦すっきりっていうふうになります。
qbc:
もしも未来の質問っていうのをしてて。もしも高校3年生の受験のときのゴタゴタしたのがなかったら、どうなってたと思います?
haru:
そうですね。多分なかったら、違う段階でゴタゴタしてたんじゃないかなって思います。
qbc:
コロナがなかったらどういうふうになってた?
haru:
コロナがなかったら…またそれも悩みのタイミングが変わってたというか。自分の進路とかに悩むタイミングがちょっと遅くなってたりとかしたかもしれないし。
もう1個は、人への関心とかも今よりは薄かったんじゃないかなって思います。
qbc:
海外に行って何を獲得できると思います?
haru:
やっぱり海外に行くことで、自分の見えるものが、視野が広がると信じています。
なんか人ってすごい環境、なんだかんだ言って環境に左右される生き物だと思っているので。私が想像もできない環境とかで生きてきた人とかに触れれば、やっぱりその日本にいる人に対しても、今まで会ったような人に海外行った後に会ったとしても、やっぱ見え方が変わるというか。なんかこの人がどうしてこういう人なのかを考える物差しというか、視点が増える気はしますね。
qbc:
なるほど。何か自分が一番楽しい瞬間ってなんですかね?
haru:
そうですね。一番最近は、昔から食べるのが好きなので、美味しいものを食べる瞬間がやっぱり幸せで。特になにか人にもらったりとか、なんか愛情とか目に見えない価値が詰まってるものに触れたときに、すごい幸福感を感じるし。そういう瞬間を生きてるときが楽しいなっていうふうに思いますね。
qbc:
ありがとうございます。最後の質問はですね、最後に言い残したことはっていう質問で。遺言でもいいし、読者向けメッセージでも、インタビューが終わって独り言でも大丈夫です。最後に言い残したことがあればお伺いしております。
haru:
はい。まだまだ未熟な22歳なんですけど、そんな私でもなんか思うのが、やっぱり一人一人が自分の人生をじっくり考えられる世の中で、社会であってほしいなみたいな思いがあって。結局、なんか環境とかで憎しみが生まれたりとか、人を逆恨んだりとか、逆に後ろめたくなったりとかすることってあると思うんですけど、何かそういうものを乗り越えて、人が人の本質を見られるっていうか、ちょっと立ち止まって考えられる余白のある世の中になってほしい。
っていう思いがあるので、自分もこれから経験を積みながら、そういう1人1人がちっちゃい幸せでもいいから、生きててよかったなって思える社会を作れるようにこれから頑張っていきたいなと思っています。以上です。
qbc:
ありがとうございます。
あとがき
休学が人生の夏休みだったとするならば、人生すべてが夏休みであったら?
【インタビュー・あとがき:qbc】
【編集:mii】
#無名人インタビュー #インタビュー #大学生 #休学 #海外
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