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ほっとけない人だったよねって言われたら嬉しいなって思う人

胸が痛い。どうしてこの世の中には苦しむ人がいるのだろう。
私も昔、苦しんだことがあるし、苦しめたことだってある。この記事を読んでいるあなたも、苦しんでいますか? 今、苦しんでいますか?
若い時の苦労は買ってでもしろっていう。それはほんとうか?
苦しんだほうが、後から振り返った時に良い思い出になるって、ほんとうか?
今の苦しみは、ほんとうに、必要なことなのか?
私はここまでキーボードを叩いて文字を打って、立ちあがった。
午後3時、すこし小腹が空いたなと思い、キッチンの引きだし式冷凍庫を引く。丸く握った米があった。これは、家族3人で暮らす中で、炊飯ジャーの中に中途半端に余った米を、残したものだ。おむすびとして食べるために握ったのではないので、形は丸い。そうだ、この引きだしは、残ったご飯をラップして丸めて放りこむ場所なのだ。
おもむろに、ひとつ取りだす。チンする。手動の時間設定はなし、自動で。
その間に、ふりかけを選ぶ。しらす、ごましお、のりたま、さけこんぶ。さけこんぶにした。生ふりかけだ。わかめの食感がソフト。食感は味覚に入れてもいいと思う。チャックをあけると、しその風味がした。
チン終わりの米を茶碗に入れ、生ふりかけをふりかける。水に塗らしたしゃもじで混ぜこむ。
うん、うん。心で唱える。いい香り、いい香り。
アツアツなので冷ます意味もあって、おおめに混ぜる。頃合いで米をしゃもじで固める。チンすぐなので熱いは熱い、しゃもじで握る。上手く握れずひらべったくなる。これも面白味だ。
おむすび用の長細太いのりを巻き、今、また、キーボードの前に座って、ほおばった。
うん、腹が減っていたから、苦しいとか苦しくないとか、悩んでいたみたいだ。心から、重しが外れた。というわけで無名人インタビュー、今日も楽しんでいってねー!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは れいちゃん さんです!

現在:結構世界一運がいいんじゃないかなって勝手に思ってる感じです。

花梨:今何をしている方でしょうか?

れいちゃん:八百屋とお米屋さんでお手伝いをしながら、自分でおむすびを握っています。

花梨:それぞれどれくらいの時期から始められたことでしょうか?

れいちゃん:まず八百屋とお米屋さんが、大学を卒業する直前。一昨年の1月頃から始めました。おむすびは昨年10月、2022年の10月から始めました。なので、この間の4月でちょうど半年ぐらいです。

花梨:八百屋の方ではどういったバイトをされているんですか?

れいちゃん:店頭での販売をしています。八百屋の大将が市場で仕入れてきた野菜が結構こだわりあるもので。お客様に対して販売して食べ方だったり、ちょっと珍しい野菜の調理の仕方を教えるのが主な流れです。

花梨:八百屋のバイトはどういったお気持ちでされていますか?

れいちゃん:自分は野菜がすごく好きなので、楽しいっていう気持ちがすごく大きくて。
例えばたった1個のじゃがいもにしても、いくつもの品種があるんです。以前、とある農家さんに、「じゃがいもってないんだよ」と教えてもらって。それぞれ品種によって個性があるということを聞いてから、品種の違いとかを知るのがすごく楽しくなりました。

花梨:楽しいというのは、野菜の種類を教えてもらうという時に楽しさを覚えてるということですか?

れいちゃん:教えてもらうこと自体ももちろんすごく好きです。ただ、それ以上に、教えてもらったことを自分で発信することが好きで楽しいです。自炊がすごく好きなので、調理して、味の違いを知ったり。あとnoteやInstagramなどのSNSで野菜の品種の違いを発信する。自炊で食べる楽しさと、発信する楽しさの2つが大きいかなと思います。

花梨:それぞれ聞いていけたらと思うんですけど、自炊する楽しさは具体的にはどんな感じですか?

れいちゃん:調理の仕方の自由さと、出来上がった味を試すのが自分という点です。まず、自分はその1人暮らしなので。正直その自炊してどんなにまずくても、食べるのは自分。
誰かに食べてもらうわけじゃないから、“こうでなくちゃいけない”とか、“こういう味じゃなくちゃいけない”などのくくりがないので、自由にできるっていう点で、自炊するのが結構好きで楽しいなと思います。

花梨:対して、発信や投稿の方の楽しさっていうのはどういったものになりますかね?

れいちゃん:2つあります。1つが知らない人に対して発信できること。もう1つが相手が知ってる相手であっても、知らない知識を発信できることです。八百屋にいることで、多少詳しくなった野菜への知識について、“これ知らなかったよ!"という風に声かけてもらえることがすごく嬉しくて。

花梨:一方で、お米屋さんの方でどんなお仕事されてるんですか?

れいちゃん:お米屋さんの方は八百屋さんと違ってお給料いただいてる形ではないので、正確にはお仕事ではないんです。本当に自分の趣味というか、好きで通ってるんですけども。ここでも野菜と同じように品種の食べ比べをするのが好きです。品種によって炊くときのお水の量、浸水時間が違うことを大将から教えてもらって。教わった通りに自分で実践して炊いたり。改めて知った知識を発信する事が好きです。

花梨:八百屋とお米屋っていうのは、どれくらいの頻度で行かれてるんですか?

れいちゃん:八百屋さんは週4日から5日。お米屋さんに遊びに行くのは大体週1日ぐらいかなという印象です。

花梨:品種の食べ比べが好きっていうお話されていたんですけど、具体的にどういった瞬間が好きだな、楽しいなと思いますか?

れいちゃん:自分で思いついた品種を掛け合わせてブレンド米を作ることが好きです。
例えばなんですけど、すごくモチモチの品種があったとして。また別の品種ですごく甘みが強い品種があります。
そのモチモチの品種を、3割で、甘みの強い方を7割でブレンドする。お米自体は元々あったものだけれど、自分でブレンドすることによって、自分が作り出した感っていうか。
美味しい組み合わせを発見したときに、特別感じゃないけれど、なにかが生まれるのが嬉しい瞬間です。

花梨:最近、自分がブレンドした中でこれ作り出せたぞといった瞬間はありましたか?

れいちゃん:あります、鳥取のお米で。珍しいんですけど星空舞、星空に舞うって書いて星空舞。そこに、新潟の「新之助」っていう米を掛け合わせたブレンド米です。
星空舞が7割、新之助を3割でブレンドしたら、結構美味しくて。自分のブレンド米でおむすびを握ってみた時が最近の嬉しい瞬間でした。

花梨:これってどういった比率で混ぜようとか、どういった品種を使うとか、どう選択されていくんですか?

れいちゃん:まず品種については、自分で食べ比べする中で特徴を覚えておきます。例えば、甘みが強いとか、粘り気が強いとか。そうした特徴的な味を覚えておいてアナログな形で残しておきます。最初は仮説ベースで動くんですけど、これとこれを何か混ぜたら美味しくなるんじゃないかなと考えた上で、掛け合わせる品種を決めます。割合に関しては基本的に大将と相談しつつ決めます(笑)
大将の方が私よりずっとお米を食べているので、割合はこのくらいとこのくらいがいいですかとか。都度、相談しながら決めます。

花梨:最後に、おむすびを握るっていうのを始められたきっかけは何だったんですか?

れいちゃん:お米がすごく身近な存在に感じてもらうためというのが大きいです。
お米屋さんってなかなか見かける機会も少なくなってきていて。きっと多くの方がお米を買うのも、スーパーや生協が多いんじゃないかな。
ただ、おむすびっていう形だったら、より手に取ってもらいやすくなるんじゃないかなと思って。初めてマルシェに出店した時は、お米の美味しさを、よりわかりやすく手に取ってもらえる形がおむすびなんじゃないかなと思って出店しました。
そこからは出店自体が楽しくて、続けています。

花梨:最初にマルシェに出店されたときはどんな感じでしたか?

れいちゃん:もうあたふたして終始テンパっていました(笑)。一番初めが、昨年の10月に自分の大学の母校で出店したんですけれども。
卒業生を対象にした学園祭のようなイベント開催のお知らせが自宅に来て。何の気なしに、おむすびを200個握りますみたいなのを大口叩いて書いたら、なぜか審査に通ってしまって。200個作るだなんて書いちゃったけど、どうやって作るかも決めていませんでした。
本当に何も決めてない状態だったので、元々バイトしてた居酒屋さんの大将に、お米炊く機器を貸してくださいとか、保温するやつ貸してくださいとか頭下げまくっていました。出店日の当日もおつりのことを全く考えてなくて。手伝ってくれた友人がコンビニで両替してくれたりとか、てんやわんやでした。一番初めは。

花梨:そこから続けられてるっていうのは、どういった感触が得られたからなんですかね?

れいちゃん:200っていう数を完売したことが大きいです。自分が生み出した商品が、完売したという事実がすごく嬉しかったです。あまり自分に自信がない人間なんですけど、この時はそれはすごく自信に繋がって。"夢中”というか。楽しく続けられるし、自分の楽しいが誰かの嬉しいとかに繋がるんだったら、もっと幅を利かせて色々な場所に出店したいなと思いながら続けてます。

花梨:先ほど、自分に自信がないってお話があったと思うんですけど。ご自身の性格についてはどう思っていますか。

れいちゃん:性格、ではないかもしれませんが、まず一番初めにぱって思いつくのは"運がいいな”と思います。あまり能力が高いとは思わないんですけど。つまずきそうなときに、誰かしらが助けてくれるみたいな。誰かの助けを借りられる力はあるんじゃないかなと思います。運だけは世界一いいんじゃないかなって勝手に思ってる感じです。性格でいうと心配性ですごい不安症っていうか。

花梨:それぞれどういった場面で感じることが多いですか?

れいちゃん:運がいいのは、八百屋さんで働くきっかけが一番印象的でした。働き始める頃、心身のバランスを崩していました。長時間働けるわけでもないし、何時から何時までという時間に縛られるのも苦手。
おまけに、事前に予定が決まってるとすごく不安になって寝れなかったりとかして。だからいわゆるマイナビとかで見つけるバイト、シフト制とかだと、あんまり続かないなと悩んでいました。
そんな中、たまたま見つけた八百屋さんの大将に「お手伝いしたいです、だけど決められた日時に必ず行ける保証はないです」と言ってみたんです。
そうしたら、大将は「来たい日に来ていいし、来たい時間に来ていいよ」と言ってくれて。そう言ってもらえたおかげで働けるようになったので、そういう人と巡り合う運には恵まれていると思います。
心配性で言うと、おむすびの出店の前日とかは、やっぱりどうしても不安で眠れないことが多いです。具材が美味しくできなかったらどうしようか、おむすび落としちゃったらどうしようとか。かなりの完璧主義なので、いつも心配してるなっていうふうに思います。

花梨:お仕事でいろんな方と接してると思うんですけど。周りの方からは、ご自身の性格については何と言われることが多いですか?

れいちゃん:完璧主義だよねということは、言われることが多いのと。ただその不安をかき消すために結構行動しちゃう人なので、行動力があるねっていうことも言われます。

花梨:何か不安をかき消すために行動するのはなぜなんですか?

れいちゃん:自分のことを本質的に救えるのは自分しかいないと考えているからだと思います。期待して人に裏切られるくらいだったら自分で何とかするしかない、じゃないけど。
自分の足で立たなきゃという意識があるから、“動かないと”とか常に思ってしまいます。
休めない人っていうんですかね。休みの日があっても、“これしようかな”とか“あれした方がいいかな”と結局動いて自分を忙しくさせてしまう印象です。

花梨:その行動力についてはご自身ではどう評価されてますか?

れいちゃん:長く言われ続けてきて、これではそんなことないよと否定することが多かったんです。けれど、今は素直に肯定できるなと思います。その行動力の裏に不安があることも分かっているからです。両面を俯瞰的に捉えられるようになったから、すごく行動したい頑張りたいっていう自分がいる。ただそれって今の自分ってちょっと不安なのかなとか、自分のことを客観的にも見れるようになってきたので、それも含めてすごく愛おしいっていうか、好きな部分だなって思います。

花梨:ありがとうございます。ちょっと質問変わるんですけど、れいちゃんさんは、趣味は何かありますか。

れいちゃん:趣味は、食と書くこと。本当仕事と直結してるんですけど(笑)
自炊と文章を書いてる瞬間が好きだなと思います。暇さえあればどっちかやってます。

花梨:それは、それぞれどんなことが好きだなって思ったりどういった瞬間に好きだなって思うんでしょうか?

れいちゃん:まず、食の面で言うと。知って調理する時にワクワクします。働いてるときに、見たことない野菜とか見たら、これどんな味がするんだろうと考えて。どうやって食べたら美味しいかなと、実際に調理する中で、新しい組み合わせの美味しさを発見する時が嬉しいです。そこで、もっとこうしたら美味しいかもとか、他の人の調理方法を調べて知るときに結構わくわくします。
一方で書くっていう面でいうと、ありきたりの文章っていうよりも、誰かをちょっとクスッと笑わせるような文章を書くのが好きです。あの文章すごい面白かったよと、友達が言ってくれると、もっと書いてみようかなとか、次のモチベーションに繋がります。

過去:満たされてるの満足の「満」ですかねもう、やりたいって思ったら全部やったなっていう印象です。

花梨:れいちゃんさんは子供の頃はどんなお子さんでしたか。

れいちゃん:結構、人と違うことが好きでした。あんまり人と一緒にされたくない気持ちが多分強かったのだと思います。

花梨:それって何歳ぐらいの頃からなんですかね。

れいちゃん:記憶してる限りでは幼稚園頃かなって思います。

花梨:具体的にそう強く感じた経験とかあるんですか。

れいちゃん:あります。例で言うと、運動会のかけっこの時のことです。
私そのとき、やっぱりナンバーワン志向よりオンリーワン志向がなぜか強くて、運動会で確か、かけっこがあったんですけど人と比べたくないとか言って、教室で1人でぬいぐるみと戯れてました。ボイコットしてました(笑)結構そう、特殊(笑)

花梨:オンリーワン思考とか比べたくないっていうのは、その当時から持たれていた考えだったんですか。

れいちゃん:何となく持ってたんだと思います。年子で兄がいるので、両親に兄と比べられたくないっていうか、一緒にされたくない気持ちが大きかったのかなって、今振り返って思います。

花梨:結構家庭の中では、お兄さんとは比べられるっていうことも、まあまああったんですかね。

れいちゃん:親が直接的に比べてたわけじゃないと思います。ただ、自分の中で兄は1個上ですごく近い存在だったからこそ、“勝手に負けたくない”という敵対意識は持ってた気がします。

花梨:ありがとうございます。確認なんですけど、運動会のエピソードっていうのは、幼稚園のときですか。

れいちゃん:幼稚園の出来事です。

花梨:ありがとうございます。小学校時代はどんな感じでしたか。

れいちゃん:小学校のときは.....場に合わせて馴染むことが上手い器用な子でした。
すごく転勤が多かったんですよ。なので、その場その場でうまく自分を切り替えて、環境に合わせて、自分を一種取り繕って人となじませることを器用にやれたかなと思います。

花梨:切りかえたり取り繕ったりっていうのはどういった意図でやっていたんですかね。

れいちゃん:この環境でうまくやっていかないといけないんだ自分はと、どこか狩り立てられてたからだと思います。
自分はこの環境に置かれたんだから、自分の足で立たなくちゃ!じゃないですけれど。
小学校の時は、その環境が全てという風に見えちゃってたので。馴染まないという、不安はやっぱりありました。

花梨:具体的にどうやって切り替えていたんですか。

れいちゃん:話題を変えることで切り替えてたかなっていうふうに思います。
私、結構賑やかな子とも仲良くできるし、すごく大人しい子とも仲良くできるなと思うんですけど。八方美人というか。賑やかな子と話すときはテレビで話題のことを話したり、大人しい子と話すときは、読書の話したりとか、

花梨:この頃好きだったことって何かありますか。

れいちゃん:好きだったこと...小学校のときですよね。習い事の水泳が結構好きでした。水に飛び込んで、もう、何だろう。自分が動かないと前に進まないみたいなのは、夢中だったというか、水の中の他の人の声とかも聞こえないし、踏み込む瞬間、あのバシャンっていう感じが、外の世界と水の中で切り替えてる感じがしてすごく好きでした。

花梨:この水泳っていうのは小学校の授業でっていう感じですか。

れいちゃん:いえ、習ってました。小学校の1年生から3年生ぐらいまで習ってて、転勤したタイミングでやめてしまったのですが、すごく辞めたくなかったなと思っています。

花梨:転勤した先で続けるということはなかったんですか。

れいちゃん:転勤先が海外だったんですよ。中国だと、あんまり水が綺麗じゃなくて。
続けたかったけど、続けられないっていう環境だったのが、悔しかったです。

花梨:過去の冒頭でですね、人と違うことが好きっていうふうに話されてたと思うんですけど。それは小学校時代に上がっても、そういった感じだったんですかね。

れいちゃん:小学校のときも、やっぱり人と違うことが好きだったんですけど、一方で幼稚園の頃と違うのが、どこかでなじまないといけないという意識がありました。
転勤して環境がすぐに変わる形だったので、人と違うと省かれるじゃないけれど。
浮いてしまうことをどっかで多分体得してて、あんまり目立つ形で違いを表現することは少なかったように思います。

花梨:やっぱり、いる環境によって?

れいちゃん:そうですね。取り繕っちゃったりとか、うまく馴染めるようにやってたなっていうふうに思います。

花梨:中学校時代はどうでしたか。

れいちゃん:中学のときも、グループにうまく馴染めるようにしていたなって、今だから思います。受験をして女子校に入ったので、いわゆる女子特有のグループみたいなのがある環境だったので、余計に目立たないように意識していました。当時はあんまり考えてなかったんですけどね。

花梨:その当時、うまく馴染もうとしている自分に対してどう思ってたんですかね。

れいちゃん:頑張ってたな(笑)っていう印象です。
なじもうとしつつ好かれるために、ちょっと面白いこと言ったりとか。
それこそ今文章でちょっと面白い文章を書くのが好きなように、面白い発言をすることを意識していました。そうするとクラスの人気者になれる、じゃないけど。
上手く馴染みつつ自分のオリジナリティを出すみたいなところにすごい力を注いでて。

花梨:面白いことを言ったり、オリジナリティを出したりすることになぜ力を注いでいたんですか?

れいちゃん:楽しんでもらうっていうのと、何だろう、何となく話題の中心にいる人になりたかったんだと思います。休み時間とかになると、何となくこの人のところに集まるみたいな人っているじゃないですか。そういうポジションを目指してたのかなって。
何となく話題の中心にいる人、その人が何かをやろうって言ったら、やろうやろうみたいになるみたいな。そこの立ち位置になることを目的としてたのかなと思います。

花梨:それはなぜ目指されたんでしょう?

れいちゃん:やっぱりどこかで、仲間外れにされる怖さがあったんだと思います。
中高6年間っていう期間だったので、最初の1年目で友達いなくなっちゃったら、残りの期間どうしようとか。今だったら簡単に離れちゃうんですけど、当時はその環境から離れることが頭になかったです。そこが世界の全部だと思ってしまう節があったので、上手くその環境に馴染むことが目的としてあったかなって思います。

花梨:ありがとうございます。続いて、高校時代はどうでしたか?

れいちゃん:高校時代は少しだけ自然体でもうちょっと楽に行こうかなと、若干思えるようになってきた時期だったと思います。中学と同じ6年間だったので、同じ環境ではあったんですけど。

花梨:それって、どういったきっかけがあったんですかね?

れいちゃん:部活を変えたっていうのがすごく大きかったです。私の中高は珍しく中学と高校で完全に活動が切り分けられています。
なので中学3年生で一番上の学年になったら、また高校1年生で一番下の学年になります。そのタイミングで結構部活を変える人も多くて。私は中学のときにバトン部といういわゆる序列のある世界から、真逆の山岳部という和気あいあいとした楽しい環境に移りました。
結果的にこの環境の変化によって、比べられる環境から離れられたのが、すごく大きいきっかけになりました。

花梨:ありがとうございます。その後は高校を卒業されて、大学に入っていう感じですかね。卒業された大学は、どういったことを学ぶ大学だったんですか?

れいちゃん:私が専攻としてたのは、観光学でした。ただ、自分は途中で観光学、いわゆる座学で学ぶよりもただ旅行とか旅が好きなんだなと気づきました。
それ以降は観光ではなく、経営学を自分で学んでました。

花梨:大学時代を一言で表すとしたらどんな感じになるんですか?

れいちゃん:なんだろうな...。満たされてるの満足の「満」ですかね。
もう、やりたいって思ったこと全部やり尽くしたなっていう印象です。

花梨:どんなことされてたんですか?

れいちゃん:4つやっていました。
1つが、経営的なこと。全国の大学生が参加するインターンに参加したのがきっかけで、自分で小さく事業を始めてみたりっていうのが1つ。
2つ目はサークルの活動でダンスをやっていました。3つ目は居酒屋さんでバイトしてたのと、4つ目が、noteでの発信活動です。描くことがすごく好きだったので、大学のときから頻繁に一人旅に行ってはその過程を、旅エッセイ的な形で記録することが好きでした。

花梨:いろんなことをやられてたってことが、「満」という言葉を選んだ理由ですか?

れいちゃん:そうだと思います。例えば1個のことがあんまり上手くいかなくても他のとこで補ってたので、心的にも満たされてたっていうか。自分を支える柱が1本じゃなかったのが、結構満足できてた理由なのかなと思います。

花梨:最初に話されていた仕事は、大学在学中に始めたっていう感じなんですか?

れいちゃん:もうほぼ卒業間際だったんですけど、大学のときからでした。一人暮らしを始めて環境が変わったタイミングで始めました。

花梨:就職っていうか、働かれてるとは思うんですけど、いわゆる何か就職活動をして、どこかに入るみたいなのは、あまり考えてはなかったんですか?

れいちゃん:めちゃくちゃ考えてました。最初すごくガッツリ就活をしていて、それこそ行動力みたいなところがやっぱりあったのか、超ベンチャーを見ていました。
ガッツリ就活をしていたんですけど、結構短期スパンでしか物事を考えられないので。内定いただいても1年後に自分がそこで働いてるイメージみたいなのが全然湧きませんでした。結局、内定を全て辞退して、たまたまご縁のあった企業さんに、うちでとりあえずインターンしないかとお声がけいただいて。内定は特にいただいてないんですけど、見切り発車でそこでインターンをしていて。ただちょっとあまりにも働きすぎて体を壊して、一旦人生休もうと思い休みました。一人暮らし始めたりとかしてる中で、縁があって就職じゃない道に今進んだのかなと思います。

花梨:その道を一旦選ばれたことに関して、ご自身ではどう思ってますか?

れいちゃん:すごく良かった、恵まれていたなと思います。私は何かを途中でやめることが苦手です。なので何かを始めると、続けないといけないと情が湧いてしまっていけないと思ってしまいます。きっと就職していたら、“就職しちゃったし”と辞めるきっかけを作れていなかったと思うので、まだ学生時代のインターンのうちに決意したのは大きかったと思います、、みんなが就職するより前のタイミングで、自分の好きなことみたいなのを見つけられたのは、やっぱり運がよかったなって思います。

花梨:小学校、中学校時代は馴染もうとしていたみたいなところがあって、対して高校では自然体になっていったというお話だったんですけど、大学ではどうでしたか?

れいちゃん:高校の時代よりももっと遥かに自由度みたいなのは増してたなと思います。あまり人目を気にせずに、本当に自分がやりたいとか思ったことはガンガンできてたので、

花梨:ご自身の変化については、どう捉えていますか?

れいちゃん:すごく嬉しいです。ただ、もーーっと自由であっていいんだよとも思います。やはり今でも“こうあるべきだ”とか“人からこう見られてるんじゃないか”みたいな不安になることがあるので…。もっともっと自由にと、言いたくなっちゃう。もっと逃げたいときに逃げていいし。ただ、昔の自分が今の自分を見ても同じように思うんだろうなと思います。

未来:意外ともっと俯瞰的に考えたら、いろんな居場所があるし、多分宇宙から見たら自分なんてちっちゃいし、だからもっといろんな選択肢があっていいんだよっていう風に言いたいです。

花梨:5年後10年後、あるいは亡くなるときまで想像してもらって、れいちゃんさんは未来に対してどういったイメージをお持ちですか?

れいちゃん:不安3割、わくわく7割っていう感じです。

花梨:不安とわくわくってそれぞれどういった感情なんですか?

れいちゃん:不安でいうと、体を一気に壊してしまうかもしれないとか、仕事ができなくなってしまうかもしれないっていう不安があります。インターンをしてるときに体を壊してしまったように、外部的要因だったりとか、人からの言葉だったりとかにすごく反応してしまうて心身のバランスを崩してしまいがちです。
ただ一方で自分の好きなことに注力するとか、それを形にして、継続する力っていうのは、間違いなくあるんじゃないかなと思うので。
それが、どういう形で結びついてるかわからないけど、これからどうなっていくのかなっていう楽しみもあります。

花梨:不安3割、わくわく7割っていうのは、今後変わっていくと思いますか?

れいちゃん:でもその割合は、その時々で変わるかなっと思います。
3月4月はおむすびの出店に加えて、自分のブレンドしたお米の販売を始めたり。
何か新しいことに取り組めてる期間なので楽しみな部分の割合が大きいけど。
もし、環境が変化して、何か上手くいかないことが起きたとき、不安が4割とか5割とか6割っていうふうに、割合が変化するかなと思います。

花梨:増えていってしまった不安に対しては、ご自身ではどう向き合いますか?

れいちゃん:2つあります。
1つは自分なら何とかできるよっていう風に、経験から、自分自身に声かけてあげる
自分への問いかけみたいな感じなんですけど、結構今までもう人生終わりだと思っても、なんとかなってきたじゃないと声を掛けてあげます。

2つ目が、対周囲に不安を打ち明けます。不安なんだけど、誰かにどうしたらいいかなとかっていうふうに打ち明けると意外とすんなりと、新しい解決策が見えてくるのが経験から分かってきました。

なので対自分に声かけてあげるっていうのと、周りの人にちょっと助けてと言う。そんな対処したらいいかなっていう風に思います。

花梨:今後、不安がなくなって、わくわくが10割を占めることってあると思いますか?

れいちゃん:不安が完全になくなることはないかなと思います。

花梨:それはなぜですか?

れいちゃん:行動しつつも、どこがうまくいかなかったらどうしようとか。
認めてもらえなかったらどうしよう、みたいに人の目を気にしちゃうところがどうしてもあるので。そういった面で不安は消えることはないんです。
ただ一方で、それによってちょっとブレーキがかかる部分もあって。
失敗事例も考えておくと、本当に失敗したときに、それほど落ち込まずに済む面もあるので、あまりマイナスにも考えてないなと思います。

花梨:今いろんなことをされてると思うんですけど、これをするまでは死ねないみたいなものって何かありますか?

れいちゃん:これをする前に...。私、次から次に自分のやりたいことが、湧き上がってきちゃう感じなので。あんまりいつも死ねないかもしれない(笑)
でも、ちょっとちょっと見える未来で、もしかしたら自分は映画化するんじゃないかなっていう風にちょっと思ってて。恥ずかしいんですけど。自分を主題にした映画がもしかしたらできるんじゃないかなっていう未来が見えています。
それが、現実になったら、ちょっと死んでもいいのかなみたいな感じに思います(笑)

花梨:映画内では、どんな様子が描かれていると思いますか?

れいちゃん:でも“食”という軸と書くっていう軸で、何かしらを達成したというところが描かれてるかな。書くのは、例えば食に関する本を出版したとか、そんな人生みたいなのが描かれてるかなっていうふうに思います。

花梨:もし映画化されるとしたら、れいちゃんさんはどんな気持ちになりそうですか?

れいちゃん:嬉しい気持ちがありつつ、そのときには次なる夢みたいなのが見つかってると思うので、その先のこと考えちゃってる気がします。あんまり満足しないっていうか、次のことをどんどん考えちゃってるのかなっていう風に思います。

花梨:加えてになるんですけど、亡くなってしまった時、自分のお葬式で周りの人から、どういう人だったねって言われたいですか?

れいちゃん:んー..。ほっとけない人だったよねっていう風に言われたら嬉しいなって思います。

花梨:ほっとけない人っていうのは、どういう人なんですかね?

れいちゃん:私もたまにいるんですけど。
たまにLINEを送りたくなっちゃう人というか、元気?じゃないけど。
最近何してんのとか、ちょっとお茶行こうよみたいな感じで、言ってもらえる相手先、な人になれてたら嬉しいなって思います。辛い時にこの人に話せばちょっと気持ち和らぐし、この人がなにか困ってたらちょっと自分もほっとけなくなっちゃうし。
お互い良い関係築けてたから、いつもほっとけなかったよね、みたいな風に言われたら嬉しいです。

花梨:れいちゃんさんは食にまつわる文章を書いたり、誰かに振舞ったりされていると思うんですけど。もし食事をする中で、自分自身が味を感じられなくなってしまったらどうすると思いますか?

れいちゃん:味じゃない面で食の美しさを伝えるかなと思います。例えば、私、結構野菜の写真撮ったりするのが好きなんですけど。野菜が一番綺麗に見える角度を、視覚っていう面で追求し始めるかなと思います。食という軸は変えずに、味じゃないところで、視覚とか、嗅覚とか、そういう方向性にいくかなっていう風に思います。

花梨:もし味覚がなくなっても、食っていう軸はぶれない?

れいちゃん:多分変えないっていうか、変わらないかなって思います。

花梨:変わらないかなという確信はどこから来るんですかね?

れいちゃん:単純に好きだからっていうのがやっぱ多い、大きいですかね。あんまり、言葉にできないんですけどそれ以外のことに興味がないんじゃないかと思います。
やっぱり食がすごく好きで、そこから離れたら自分じゃない気がしちゃうから、ずっと一緒にいたいじゃないけど(笑)

花梨:おむすびを握ったり働いたりっていう形で、食に関わってると思うんですが。先ほど映画っていう話もあったんですけど、他の関わり方も考えられているんですか?

れいちゃん:書くという面からも関われるなと思っています。普段のおむすび出店でも、いろいろあるおむすびの具材のレシピをまとめた冊子みたいなのを勝手に個人的に作ったりもしていて。自分がしてきたブレンド米の説明を分かりやすく、図式化したり。食の知識を本や冊子にしてまとめる方法があるかなって思います。

花梨:やりたいことが様々あると思うんですけど、もしそれが全て叶ったとしたら、どんなお気持ちになりそうですか?

れいちゃん:全部叶ったとしたら...。すごい笑ってるなっていうのが今想像できたのと、自分の今までしてきたことだったり、それで得た力を今度誰かのために使いたいと思います。そこ行くまでの道のりで多分いろんな人に助けてもらったと思うので、還元したり恩送りをしたいなっていうふうに思います。

花梨:ありがとうございます。最後に言い残したことはありますか?

れいちゃん:はい、あります。読者と自分に対してなんですけど、逃げたいときは逃げていいんだよっていう風にすごく思います。
どうしても自分がその環境にいると、もうその環境が全てで、逃げられないとか、その環境でずっと生きてくんだってやっぱ思いがちなんですけど。
意外ともっと俯瞰的に考えたら、いろんな居場所があるし。多分宇宙から見たら自分なんてちっちゃいし、だからもっといろんな選択肢があっていいんだよっていう風に言いたいです。

花梨:特に伝えたい人って何かイメージが湧いていたりしますか?

れいちゃん:個人的な誰かとかっていうわけではなくて、今自分のいる環境が、嫌だとか、逃げたいけどもう逃げられないんだっていうふうに思っちゃってる人に対して言いたいです。

あとがき

少し昔の話。
れいちゃんさんと同じく、私も、親の仕事の都合で転校の多い学生時代を過ごしてきました。
学校によって文化とか雰囲気とか全く異なっていて。
転校するたびに、不安に襲われていました。

ここではどんなルールがあるんだろう? どう自分は溶け込めるんだろう?

そんなことばかりを考えているうちに、誰にも嫌われずにその場をやり過ごすことが一番の目標となってしまって。いじめにあっても、学校を休むことは逃げだと思ってしまって。れいちゃんさんの最後の言葉のように、「逃げたいときは逃げていいんだよ」と自分に声をかけられていたら、何か変わっていたのかもしれません。

持ち前の行動力と、食に対する好きという原動力をもって、ご自身のやりたいことに邁進しているれいちゃんさん。彼女が今後作っていくもので、誰かとれいちゃんさんの間の架け橋を築いていかれることを陰ながら願っております!

改めて、インタビューのご参加ありがとうございました。
次回の投稿もお楽しみに!

【インタビュー・編集・あとがき:花梨】

【文字起こし:クイナ】

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