5月某日 インタビューを受けた話
私についての話をするのが苦手だ。聞いた話なら、その語り口のまま話せばいい。だが、私の話は誰も口に出していない。私は私の力で、話を仕立て上げなければならない。即興でやるには難題過ぎる。だから大抵聞き役で生きてきた。どんな身の上話でも、打ち明けられる側でいた。
身近な人にも自分のことは明かさない。そんな私がインタビューを受けたらどうなるのか。一個人の一個人による実験をした結果、次のようなことがわかった。
1,相槌を求めるためと話し言葉に変換するために、間の多い話し方になった