大学授業一歩前(第67講)

はじめに

今回は明星大学デザイン学部教授の萩原修先生に記事を書いて頂きました。お忙しい中記事を作成して頂きありがとうございました。是非第66講もご一読くださいませ。👇のnoteも是非ご覧くださいませ。

プロフィール

Q:ご自身のプロフィールを教えてください。

A:萩原 修 はぎわら しゅう。
デザインディレクター、つくし文具店店主、明星大学デザイン学部教授。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業、大日本印刷、リビングデザインセンターOZONEを経て、独立。住宅、店舗、拠点、展覧会、イベント、本、雑誌、サイトなどのコミュニケーションに関わるデザインディレックションを手がける。また、独自のプロジェクトを立ち上げて、推進している。著書、「9坪の家」「デザインスタンス」「デザインとコミュニティ」など。

オススメの過ごし方

Q:大学生におすすめの過ごし方を教えてください。

A:自分が部活中心の学生生活を送っていたので、強く言えることではないのですが、大学4年間で、大学の様々な授業を受けられることは貴重なことであり、何のために、どの授業をうけ、どう学ぶのかで、じわりと将来を大きく左右している気がしています。また、大学のことだけでなく、その4年間で、どんな人と出会い、影響をうけるかも重要なので、意識して積極的に、いろんなところに出向くことをおすすめします。

必須の能力

Q:大学生に必須の能力をどのようなものだとお考えになりますか。

A:自分で学ぶ力。様々な能力があるにこしたことはありませんが、ある能力がないことで、他の能力が磨かれることを考えると、個人の能力の差というのは意味がなく、自分の能力をどう活かして、学んでいくかを考えることが大事だと思います。ぼく自身は、記憶力がないことで、いわゆる知識を覚える勉強が苦手でしたが、記憶力がないことで、その場で臨機応変に対応する力は、ついたと思います。自分の能力を最大限肯定して、すべてのことから積極的に学ぶことができる人になれるといいですね。

学ぶ意義

Q:先生にとっての学ぶ意義を教えてください。

A:ぼく自身、先生と呼ばれるのが嫌いです。学生に何かを教えるということよりも、学生の学びをサポートする、あるいは、刺激をあたえる立場、さらには、いっしょに学ぶ伴走者でありたいと考えています。学びは、主体的なものです。強引に、誰かが学ばせるものではありません。自分の意思で、興味のおもむくまま、あるいは、意図をもって、最初は理解できなかったことが、少しずつわかつてくる快感を覚えたら、学びは楽しくなると思います。

オススメの一冊

Q:オススメの一冊を教えてください。

A:オススメの本はありません。すべての本がその人にとっては、影響力のある本になる可能性があります。自分の興味のおもむくままに本を選んだり、偶然に手にした本が、その時の自分にとって宝物になる可能性をひめています。本の読み方も人それぞれ、こうしなければいけないというのはありません。タイトルだけ眺めたり、何度も読んだり、数冊の本を並行して読んだり、本との接し方は、様々、知らないことを教えてくれる先生として、自分の学びをうながしてくれるパートナーとして、気持ちを落ち着けてくれるお香として、感情を高ぶらせてくれるエナジードリンクとして、本を活用できるといいですね。

メッセージ

Q:学生に向けてのメッセージをお願いします。

A:大学4年間は、長くもあり、短くもあり、自分の取り組み方次第です。人間は、まわりの環境と、つきあう相手に、大きく影響されています。自分を変えるためには。そのふたつをちゃんと意識する必要があります。教員からみると、入学時と卒業時では、別人のように変わっています。20歳前後の貴重な4年間。多感な時期のその4年間で学んだこと、考えたことが、その後の人生に大きく影響することは確かです。自分も社会も変えることができる。それをあきらめずに学び続けられるといいですね。

おわりに

今回は明星大学デザイン学部教授の萩原修先生に記事を書いて頂きました。どのような本も自分にとってのオススメの一冊になると思います。一冊との出会いを大切にしていきたいですね。次回もお楽しみに!!

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