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世界28億人のゲームプレイ動向から見る、COVID-19が与えたゲーム市場への衝撃

先日、Unityでは「2021 ゲーミングレポート」(以下、本レポート)という報告書を発行しました。日本語版もあり、無償で公開しております。


「2021 ゲーミングレポート」とは

本レポートは、Unityがリーチできる全世界のゲームユーザーの動向データを収集・分析することにより、世界のゲーム市場でどのようなことが起こっているかをまとめ、さらには今後の動向も予測したものです。

Unityで作成または運用されているコンテンツを利用した月間アクティブユーザー数は28億人に達し、1ヶ月間のダウンロード数は50億件に上ります。この大規模なデータセットにより本レポートは作成されています。


COVID-19の影響によるゲームプレイのスタイル変化

今回の集計期間となった2020年はCOVID-19により、ステイホームを強いられた1年だったと言えるでしょう。

本レポートでは、このCOVID-19によるゲームプレイの影響について、次のようにまとめています。


■PC・macOS向けのグラフィックがリッチなビデオゲームをプレイするユーザーが年間平均で38%以上増加した

■一般的に平日より週末にゲームプレイされる傾向にあるが、COVID-19でロックダウンが始まると平日と週末との平均ゲームプレイ時間の差が大幅に狭まった。この傾向は特に夏の間に顕著に見られ、5月には短期間ではあるが割合が逆転する現象も起きた

■ミッドコアやハードコアアプリのプレイ時間が大幅に伸びた一方で、通勤時のモバイルゲーム利用が減少した


本レポート内では「平日にプレイする傾向へ転じていて、この傾向はパンデミックの発生以降、長く続いています」と言及しており、こうした傾向はゲーム業界には追い風ではないかと思われます。



2020年のモバイルゲーム市場は課金も広告も成長

そうした状況下で、ゲーム市場はどのように成長したのか? 本レポートでは以下のようにまとめています。


■モバイルゲームの収益増加が過去最高。特に初日のゲーム内購入金額は、ロックダウンされた春に急増し、夏に再び増加した後、年末まで堅調を維持した

■2020年はモバイルゲームの広告レベニューも回復し、 2019年の成長トレンドと比べて8% 以上増加した


COVID-19で市場が縮小した業界も多い中で、ゲーム市場、特にモバイルゲームは課金も広告も成長した2020年でした。




2021年のゲーム市場予測

最後に本レポートで言及している、2021年のゲーム市場の予測を紹介したいと思います。


■Appleが予定しているプライバシーポリシーの変更によって、特定のオーディエンスに対するターゲティング能力が低下することで、低コストのユーザー獲得と短期間のプレイを想定したハイパーカジュアルゲームからの撤退が増える可能性がある

モバイルとPC/コンソール機とのクロスプラットフォームが今後のトレンドに。2020年に成功を収めた『Among Us』や『原神』などのようなクロスプレイのトレンドは2021年も続くと思われる

■仮に世界が平常に戻ったとして、人々がゲームから離れて他の娯楽に移行するのではないかと心配するかもしれないが、パンデミックによって新たに獲得されたゲーマーの一部が新たな習慣を形成し、ゲームビジネス全体の将来的な成長を牽引していくのではないかと予測している


これらの詳細はぜひ本レポートをご覧ください。



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