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大宇宙大学×Knows「おもしろそうだからでいいじゃん!」

「大学生活をもっと充実させたい!」「やりたいことを見つけたい!」という想いを持ちながらも、なかなか行動に移せない北海道内の大学生に向けた連載企画「Knows」。

今回はKnowsと大宇宙大学のコラボ企画!大宇宙大学を企画している今村柚巴(ゆずは)さんにインタビューしてみました。

大宇宙大学
→世の中にある面白い場所(ゲストハウスや畑、コワーキングスペースなど)でオンライン授業を受けて、その空きコマで体験をしたり、人と話すことによって大学以外の大切な学びを得る企画。
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今村さんのことを知ったほとんどの人が「すごい!」という感想を抱くと思います。でも彼女は決して自分のことをすごいとは思っていないのです。その理由は彼女の輝かしく見える活動の裏に隠れていました。彼女の行動の源泉は何なのか?早速見ていきましょう!

今村柚巴プロフィール
青山学院大学教育学部4年生。
2020年1〜2月 世界青年の船32期日本代表
2020年5〜8月 おうちで日本一周 コロナ禍で休業のゲストハウスを「オンライン宿泊」で体当たり発信。
2020年 8月 旅のクラウドファンディング135万円、169人からの支援を集める。
2020年 10月〜2021年2月 ゲストハウスのひとを伝える日本一周 オンライン授業を生かし、休学をしないで日本中の人々と価値観に触れ合う旅を敢行、ブログにて毎日発信。
現在 大宇宙大学


大学1・2年生 「おもしろそうだからでいいじゃん!」

ゆず青年の船

ー今村さんは大学に入学する前、どんな大学生活をイメージしていましたか?
「ふつーーーーうの大学生活ですね。タピオカ飲んで、カラオケ行って、彼氏ができて、いい企業に就職して、そんな大学生活を想像していました。」

ー今とはだいぶ違いますね。
「私、小学生のころから目立つタイプじゃなかったんですよ。おもしろいアイデアについて考えるのは好きだったんですけど、それをみんなに向かって口に出すことはありませんでした。

学校の中では普通であることが正解だと思っていたから。だから大学に入った時も普通でいようと思っていました。」

ーでは、1年生の時はどんな風に過ごしたんですか?
「海外ボランティアサークルでの活動がメインですね。先輩がやさしかったこともあって、ちょっとずつ前に立つ機会が増えました。この時に『私でも前に立つことができるんだ、やらせてもらえるんだ』と感じることができました。」

ー貴重な経験をさせてもらったんですね。
「このサークルの活動で私はタイにボランティアをしに行きました。楽しいボランティア活動になるはずだったのに、私たちは現地のコーディネーターにさらわれそうになったんです。

びっくりですよね。本当にヤバイ状況で途方に暮れていた私たちを助けてくれたのが現地のゲストハウスの方でした。」

ー壮絶な経験ですね...。
「助けてくれた方のゲストハウスに無料で泊まらせてもらったんですけど、そこには世界一周中の方や北朝鮮の方など、本当にたくさんの方がいて。

『私の生きている世界って狭いんだな』と気付くことができました。これがきっかけで世界青年の船に応募しました。」

世界青年の船
→内閣府青年国際交流事業の一つで、18〜30歳の青年が世界各地から集まり、船内で1ヶ月共同生活をしながら、ディスカッションや文化交流等を通して、異文化対応力やコミュニケーション力を高め、リーダーシップ等の向上を図ります。また、訪問国では、ディスカッションのテーマに応じた施設訪問や現地青年との交流などを行います。
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ー世界青年の船での経験について教えてください。
「記憶に残っているのは、事前研修の時にある子が言った言葉です。それはざっくり言うと、『意味のない大学生活を送るのは無駄だ』という内容でした。これを聞いたとき、不思議に思ったんですね。

何かをするときに社会的意義を求めて考えなければいけないのってどうなんだろう?』って。

そこで、私は『おもしろそうという気持ちとかやってみたい気持ちを馬鹿にするのは違うと思うので、私は意味のないことをやります。』と啖呵を切って、船上で成人式をすることにしました(笑)

その子の言葉は自分の中の違和感に気付かせてくれたきっかけになったのでとても感謝しています。」

ーすごい行動力ですね。
「今まで何かを企画をして実際にやってみた経験がなかったので、正直すごく不安でした。でも『やりたいです!助けてください!』と沢山の人に泣きついていたら協力してくれる人がだんだんと出てきたんですね。

最終的に私が企画した成人式は100人ほどの人を集めることができました。これが私にとってかなりの成功体験になりました。」

ーすごい!大成功ですね。
「その後も同じように面白そうなイベントを企画して成功することが4回くらいあって。『やってみたいことは実際に口に出して行動してみたら何かしらの結果に結びつくんだな』『やってみたいことは全部言ってみよう』ということに気付くことができました。」

大学3年生 「ゲストハウスに恩返しを」

ゆずクラファン

ー帰国してからは何をされたんですか?
「帰ってきたら、ちょうどコロナが蔓延し始めていた時期だったんですね。私はゲストハウスに救われた経験があってゲストハウスのことが大好きだったので、

『ゲストハウスに対して何かできることはないかな』
『また何かやってみたいな』

と考えました。そこで思いついたのがオンライン宿泊で日本1周をすることです。」

ー大きな挑戦ですね。
「はい。思いついたはいいものの、私はただの一般人でインフルエンサーではなかったので実現させることができるのかわかりませんでした。でも、まずは私のやりたいことを周りの何人かに言ってみました。

恐らく、船に乗る前の私なら言ってなかったと思います。でも実際に言ってみたら、力を貸してくれる人がいました。その結果、大変だったけど2,3か月かけておうちで日本1周を実現させることができました。」

ー言ってみることってすごいですね。
「このおうちで日本1周の企画をやってるうちに、『あ、本当にこの人たちに会いに行きたいな』って思ったんですよ。それをまた、周りの人に言ってみたら『クラウドファンディングを使えばできるよ!』と言ってもらいました。」

ークラウドファンディングって難しいそうなイメージがありますよね。
「はい。私もそう思ったので、不安だと言いまくってたら周りの人たちがアドバイスをくれたり、応援してくれました。そこで私も本気でやろうと心に決めました。

いろんな場所に電話してお話させてもらったり、仲いい人に自分が実現したいことを話したり。そうやって頑張った結果、クラウドファンディングを成功させることができ、日本1周しました。」


大学4年生 「挑戦のハードルを下げたい」

ゆず大宇宙大学

ー日本1周が終わって大学4年生になってからは何をされてるんですか?
「私はやっぱり、東京で普通に生活を送るより、地域の面白くて素敵な人たちと一緒に過ごしたいと思いました。そして、いつものようにこの想いを周りに言ってみました。

『お金はないけど、これを実現させる方法は無いのかな?』と。

そしたら、全国各地の方が『うちに居候してもいいよー!』『うちでアルバイトしながら泊まっていいよー!』といろんな方法を提示してくれたんです。

そのありがたいお言葉に甘えることで今でもノマド女子大生として休学せずに色んな面白い場所に行くことができています。」

ー言ってみたら実現するものなんですね...!ちなみに今村さんが現在取り組まれている大宇宙大学のきっかけは何だったんですか?
「直感的に『面白そう、やってみよう!』と思ったからです。私は今まで休学しないでおもしろい場所に行き、そこで大学の授業を受けるという生活を過ごしてきました。

この生き方はもっと確立されるべきって思ったんですよ。選択肢として持っておいてほしい。そして私のこの活動を通して、何かをやるときの理由が「面白そう!」程度のものでいいということを伝えたいです。」

ーでは最後に、今後の展望について教えてください。
「今も含めて、6月前半の2週間で北海道をどれだけ大学にすることができるのか、そして大宇宙大学を通して自分はどうなってしまうのかという実験をしようと思ってます。そして来月は全国を行脚しながら各地を大学にします。再来月は私に自由に実験をさせてくれている100BANCHを大学にする予定です。なのでnoteとFacebookページをいいねしてください。お願いします(笑)」

おまけ 「成功したストーリーってつまんなくね」

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「正直、大宇宙大学は基本コンセプトしか定まっていないのでブレブレの状態のままやっています(笑)でも、私はこれを見た人に『あ、こんなボロボロでもどうにかなるんだな』って思ってもらえたらうれしいです。私、成功者が成功しているストーリーってあんま読まないんですよ。『すごいなあ』ってなるから(笑)失敗した人のストーリの方が読みたくなりません?成功例って100回やった内の1回に過ぎないじゃないですか?だからそれを見るよりも失敗例を見る方が参考になると思います。」

「私、結構『すごいねー』って言われることが多いんですね。でも実際はすごくない。成功例だけ見るとすごく見えるかもしれないですけど、沢山失敗してきました。もちろん失敗したら落ち込みます。でも私の周りには、立ち直らせてくれる大人がいたからどうにかなってるんですよね。『とりあえずやってみなよ』というメッセージは放任すぎるので、私は『やってみたいことがあるなら素敵な大人に相談してみなよ』というメッセージを送りたいですね。大人って本当にいろいろな経験をしてきて、沢山の失敗をしているので。私たちとは違う視野を持った大人に相談するといいですよ。」




以上でインタビューは終了です。大宇宙大学のスタートの場として北海道を選んでくれた今村さんには本当に感謝するしかありませんね。そのおかげでこのようなインタビューが実現したわけです。

*このインタビューは完全ゲリラ(1日前)に決まりました(笑)

今村さんの人生を書いたこの文章から何かのきっかけを得てもらえたら嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございました!

取材・文:金子新太郎(FacebookTwitter

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