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謎の電話の恐怖!段々恐怖が迫って来る強烈な戦慄…

タイトル:(仮)謎の電話の恐怖!段々恐怖が迫って来る強烈な戦慄…

1行要約:
得体の知れない電話の恐怖に遭ってしまった男の末路

▼登場人物
●誠人(まこと):男性。17歳。高校生。どこにでもいるような普通の高校生。
●進太郎(しんたろう):男性。17歳。誠人の親友。いつも誠人の家に遊びに来る。
●誠人の母親:女性。45歳。一般的な母親のイメージで。

▼場所設定
●誠人の自宅:一般的な戸建て住宅のイメージで。誠人の部屋は2階。
●進太郎の自宅:誠の家から自転車で15分くらいの所にある。火事に見舞われ全焼する。ミドリ町(ちょう)にある。

NAは誠人でよろしくお願いいたします。

オープニング~

エクソちゃん:ねぇデビルくん、デビルくんって親友とかいたっけ?
デビルくん:親友だって?ヘン、俺にゃあ友達なんて必要ないんだよ♪唯我独尊の男で通ってるからな♪
エクソちゃん:ふぅん。やっぱデビルくんって寂しい人生を歩んでるんだねぇ。
デビルくん:だから寂しくないって!
エクソちゃん:まぁまぁ。今回のお話はね、親友に悲劇が起きちゃった或る男子生徒のお話なんだ。
エクソちゃん:何気ない日常で急にやって来た悲惨な出来事に気付かないまま、ずっとその親友と遊んでたってストーリーになるんだけど、現実が分かった時にはかなりの恐怖がやって来た…ってそんな感じの結末なのよ…

メインシナリオ~
(メインシナリオのみ=3904字)

NA)
俺の名前は誠人。
今年17歳になる、どこにでもいる普通の高校生だ。
もう受験を控えてるから勉強しなきゃなんだけど、別に専門学校でもいいかなぁ…なんて思ってて別にこれといった努力はしていないw

ト書き〈進太郎の紹介〉

NA)
こんな俺には進太郎って親友がいる♪
俺と進太郎は実は幼馴染で育って来て、小学校からずっとお互いの事をよく知っている。
いつもお互いの家を行き来して遊んでる仲。
今日も進太郎と俺の家で遊ぶ約束をしていた。

ト書き〈朝の10時くらいに進太郎が遊びに来る〉

進太郎)「おーい!誠人~」

誠人)「おっ、来たな♪てかインターホン鳴らせばそれで分かるっつの」

NA)
進太郎はいつも通りにやって来た。
この日は朝から晩まで遊ぼうって約束してて、そのつもりで慎太郎も新しいゲームやコミックなんかを一杯持って来てくれた。

誠人)「おお♪これこの前発売された新作ゲームじゃねぇか!」

進太郎)「おう!お前気になってるとか言ってたから、とりあえず持って来てやったぞ♪」

NA)
今日、家には両親ともいない。
父親はいつも通りに会社だし、母親は友達と少し遠くまで買い物に行ってて、帰るのは夕方頃になるとか言ってた。

ト書き〈15時過ぎ頃〉

NA)
そうして進太郎と一緒に15時過ぎまで俺の部屋で遊んでいた頃、俺の携帯に一通の着信が入った。

携帯の着信)「ピリリリ!」

誠人)「うん?誰からだろ?」

NA)
俺は普通に携帯を取って着信相手を見たが、まったく身の覚えの無い番号だった。

誠人)「誰だこれ?」

進太郎)「ん?誰かから電話か?」

誠人)「ああ、でもこんな番号、知らねーよ」

NA)
電話帳に登録していない友達からの電話か、あるいは間違い電話、どのどちらかと思い、俺はとりあえず出てみた。

誠人)「はい…」

ト書き〈電話の声〉

もしもし、俺だよ俺♪
いまミドリ町にいるんだけどさ、今からお前ん家(ち)行っていいか?
いいよな♪
じゃ今から行くわ、待っててくれ♪
プツ…プープー…

誠人)「…は、はぁ?!なんだよコレェ?」

NA)
電話の声は男だった。
でもやはり全く聞き覚えの無い声。
あっという間に喋り、自分の用件だけを伝えると、またあっという間に切っちまった。
「イタズラ電話かよ」なんて思いつつ、俺は全く相手にしなかった。
でも…

ト書き〈また掛かって来る〉

携帯の着信)「ピリリリ!」

誠人)「うぉっ、又かよ…。また同じ番号だ…」

NA)
さっきと同じ番号からまた掛かって来た。
俺は暫く無視したが、ずーっと鳴り続けるので苛々して来た。
ムカついたので、応答ボタンを押し、すぐ切ってやった。
でもその後も、何度も何度も同じその番号から掛かって来るので、俺は好い加減頭に来て、怒鳴り付けてやった。

誠人)「おい!お前!好い加減にしろよ!イタズラかなんか知んねーけどよ!もう掛けて来んなぁ!」

ト書き〈電話の声〉

あ、オレオレ!
今さ、ヨモギ公園沿い歩いてんだ♪
もうちょっとでお前ん家(ち)着くからよ♪
じゃ、あとでな♪
プツ…プープー・・・

誠人)「…くそ!マジで何なんだよコイツ!」

NA)
また一方的に喋り、電話向こうのヤツは切ってしまいやがった。
俺の言う事なんて、まるで聞いてないと言った感じだ。
でもこの時、ちょっとだけ奇妙に思った事がある。
1度目の電話の時にコイツが言った「ミドリ町」というのは、進太郎の家がある場所。
それに「ヨモギ公園」と言えば、そのミドリ町から俺の家に来るまでに通る、比較的大きな公園だ。
何か、電話のヌシが段々俺の家に近付いて来るようで、ちょっとした恐怖のようなものを感じてしまったのだ。

誠人)「なぁ、コイツさ、ミドリ町から来るってさっき言ってたんだけどよ、いまヨモギ公園まで来てんだってよ…。なんかさ、お前ん家(ち)からここまで来る道、そのまま歩いて来てる…って感じだよな」

進太郎)「そうなのか?…ふぅん。でもお前、そいつに心当たりあんのかよ?」

誠人)「じぇんじぇん。てか、この番号知らねーし!声も全く聞き覚えなし!」

進太郎)「ふぅん、そうなのか…。じゃあ1回こっちから掛けてみてさ、相手が誰なのか、じっくり確認してやったらどうだ?」

誠人)「えぇ?ヤだぜそんなのォ!」

NA)
自分から掛けるのは何となく嫌だった。
面倒臭いってのも確かにあるが、知らないヤツと話すのが嫌だったのだ。
でもあんまりしつこかったら、そうしてみようかとも思った。

ト書き〈何度も掛かって来る〉

NA)
時間はもう17時過ぎ。
あれから何度も同じような電話が、その見知らぬ相手から掛かって来た。
しかし「もう着くから♪」なんて何度も言いながら、そいつは一向に来ない。
それでもヨモギ公園…電話ボックス横のベンチ…酒屋のあるカラオケ喫茶…Aコンビニ…と着実に俺の家に近付いて来る。

誠人)「おい!お前さ!なんで何度も何度も掛けて来んの?!俺、お前知らないから!」

NA)
その間に俺のほうからも何回かヤツに掛けて文句を言ったが、やはりそれまでと同様、そいつは俺の話など全く聞かず、一方的に自分の要件だけを言って来る。
そして…

ト書き〈電話の声〉

あ、オレオレ♪
今さ、お前ん家の前の通りのさ、「壊れた時計」が置かれてる角んトコ、曲がったとこなんだ!
もうすぐ着くからな~♪

誠人)「…え…?」

NA)
俺は段々、本格的に奇妙な感じがして来た。
確かに俺の家の前の通りをちょっと行った所に曲がり角があり、そこに少し前から誰かが捨てたのか、壊れた置時計があった。
でもそんなの、実際にそこにいて注意深く見なければ分からない事。
まして目の前にいる進太郎をはじめ、俺の友達も「置時計」の事なんて知らない奴が多い。
それを知った上で俺にいま電話で言って来たって事は、電話向こうの男は、本当にそこまで来てる…って事になる。

ト書き〈自室の窓から通りを眺めて確認する誠人〉

誠人)「…てか、ホントに来てんのか…コイツ…」

NA)
取り敢えず俺は部屋の窓から通りを眺め、本当にそいつが来てるのかどうかを確認してみた。
俺の部屋は2階にあり、その2階から通りは結構遠くまで眺める事が出来る。「置時計」がある角の所も良く見える。
しかし…

誠人)「…ンだよ…誰もいねーじゃん…」

NA)
俺は2~3分じっくり見ていたが、そんな男がいるような気配はどこにも無かった。

誠人)「ンだよ~、やっぱイタズラじゃねぇかよコレ!焦って損したぜ」

NA)
おおかた「置時計」だけを知っていて、単にリアル感を出してイタズラして来た…俺にはそんなふうに思え始めた。
そしてまた進太郎と遊ぼうとした時…

ト書き〈電話が掛かって来る〉

携帯の着信音)「ピリリリ!」

進太郎)「またかよ(笑)」

誠人)「うわぁ…コイツしつこ…。チっ…電話番号変えたほうがいいかなぁ…」

ト書き〈取り敢えず出る〉

誠人)「おい!…ホントお前、好い加減にしてくれねーか…。マジで通報すんぞ!?」

ト書き〈電話の声〉

あ、オレオレ♪
今さ、お前ん家(ち)の家の前まで来てんだ♪
やっと到着したぜ~♪
プツ…プープー…

誠人)「…え?」

NA)
俺はそう聞いて俄かに背筋がゾクッとした。
急いでまた窓から家の玄関前を見た。

誠人)「…いや…いねーじゃん…かよ」

NA)
と言うかこんなしつこいイタズラをして、こいつに一体何の得があるのか…?
そんな事を考えると、不思議な感じ…と言うか異様な感じがして来た。

進太郎)「…よォ、そいつ、何だって…?」

誠人)「…あ、ああ…。何か知んねーけどよ、コイツ今、俺ん家(ち)の玄関前に来た…とかなんとか言ってんのよ…」

進太郎)「マジでか…?寂しい奴なのかねそいつ…」

NA)
俺は苛つくと同時に、電話向こうのヤツが段々怖く思え始め、今まで少し覚えていた恐怖が…段々現実味を帯びていくような、そんな感じを受けていた。

ト書き〈階下の固定電話が鳴る〉

NA)
そんなこんなを考えていた時、急に階下の廊下から電話が鳴った。
家の電話だ。

誠人)「あ…家の電話だ…。ちょっと待っててくれ」

進太郎)「あ、おう…」

NA)
俺は進太郎を部屋に待たせたまま、階下へ行って電話を取った。
母親からだった。

母親)「あ、誠人?母さんもうすぐ帰るからね。ご飯もうちょっと待っててね」

NA)
時計を見るともう18時過ぎだった。
辺りは薄暗い。

誠人)「おう!大丈夫」

母親)「あ!ねぇあんた聞いた?」

誠人)「ん?」

母親)「進太郎君の家、火事になっちゃったって…。なんか全焼しちゃったらしいわよ。でね、進太郎君とかお父さん、お母さんも家の中にいたらしくてね、逃げ遅れたとかなんとかで、亡くなったかもって…」

誠人)「え…?」

NA)
いきなりそんな事を言い出した。
今日、俺の母さんは主婦仲間と一緒に買い物へ行ってて、途中で別の友達から電話が掛かって来たらしい。
それでその火事の事を聞いて、すぐLINEニュースやネットなんかで調べらたしいのだ。

母親)「あ、はいはい!今行きま~す♪じゃ今からすぐ帰るからね!バスもう来たから切るよ!」(友達に呼ばれる感じで)

誠人)「え…ちょ…」

NA)
慌ただしく電話が切れた…。
俺は訳が解らなかった。
「進太郎の家が火事で全員が焼け死んだ…?」
そんな事言われたって、いまその進太郎がうちに来て遊んでいる…。
俺はふと、俺の部屋に続く階段を見た。
やはり、進太郎が部屋でゲームか何かして遊んでる気配を感じる。

誠人)「な…何かの間違いだろ…」

NA)
そう思い込もうとした瞬間、また電話が鳴った(固定電話)。

誠人)「はい?もしもし」

ト書き〈電話の声〉

あ、オレオレ…
今さ、お前ん家(ち)の玄関入って…オマエのウシロにいるんだ…

NA)
俺は背筋が思いきりびぃいぃぃいんと張り詰めた…!
恐る恐る…俺は後ろを振り向いた…。
すると、全身が焼けただれた進太郎が、死んだままで立っていた…

エンディング~

エクソちゃん:ぎょえ~~!こっわいなぁぁぁ!
デビルくん:これぁけっこう強烈だな…。「メリーさんの電話」みたいに近付いて来て、結局その電話の声のヌシは自分の親友の進太郎だった…ってそんなオチか…。
エクソちゃん:これ、親友が死んだってのと、霊が遊びに来て、いきなり自分のウシロで死んだまま立ってたってのと、ダブルパンチの怖さだよね。
デビルくん:だなー。
エクソちゃん:結局さ、進太郎君の家はやっぱり火事で焼けちゃって、逃げ遅れた進太郎を含む家族全員が焼死したって事なのよね。で、朝から遊びに来てた進太郎君は、焼け死んだ時点から霊になって誠人君の家に遊びに来てたって…そんな感じになってんのよね。
デビルくん:どうしても遊びたかったんだろうな。親友だったし。それに、自分に起きた悲惨な出来事を誠人に自分で伝えたかった…そんな気持ちもあったのかも知んねーな。
エクソちゃん:だね。怖いのもあるけど、そう考えると、なんだかちょっと切ないね…。

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