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精神異常の家。

精神異常の家。
 その日の夜、彼の家ではパーティーが催された。たくさんの知人達が集まり、電話も鳴り放題だった。彼の家は大きく、お金持ちだった。だが、問題は今まで過去に幾度かあった。その内のひとつを挙げれば、その家系の人々の中に、紳士的なのだが、性欲に狂った二人がいたのだ。それは男と女であり、判別した二人だった。彼らは、同じ家系内で結婚した故、その間に出来た子供は少し精神異常を来した状態で生きる事となった。でも、二人はその子供を心から愛しその異常を愛情でおぎなおうと必死に育てていた。やがて子供も大きくなり、青年になった。それが彼なのである。
 彼は大きくなるにつれて、精神科医の援助もあった為か、非常にまともに育っていたように見えた。青年になった彼は、20歳をむかえた。その成人祝いを兼ねて、その日の夜パーティーを催したのだ。

 彼の父親は、仕事で出ていて、”少し遅くなる、”と電話で話していた。パーティーが始まって数時間後、パーティーはとても盛り上がっていた。パーティーは、夕方の5時から始まり、夜が更けるまで催された。パーティーが始まって2時間しても、父親が帰って来なかったため、母親は、父親のいる仕事場に電話を入れた。すると父親が出て、”今終ったから、今からそちらへ向かう、”と返答した。彼は、母親にその事情を聞いて、最寄りの電車の駅まで、父親をむかえに行く、と言った。母親は”ありがとう、”と言い、彼のまともな育ちに感動し、とても喜んでいた。

 父親が駅に着く頃、彼は父親をむかえに行った。パーティーは父親が帰って来ても、あと2時間は続けようと、知人達は言い合った。その日は、彼の成人の日で、特別な日だったからである。彼は、ひとりで家に帰ってきた。その彼の手には、彼の父親の首がぶら下がっていた。そこにいた知人達はひめいを上げる者、泣き狂う者、失神する者、様々であった。彼は、母親をにらみつけ、”驚かそうとしただけなんだ..”と言い残し、そのまま外に出て行った。

 彼はしばらくしてその父親の顔を見て気が狂い、外の木にロープを吊るし、首を吊って自殺した。.................................................

-------------------何日か後に、母親は、彼の部屋に入り、物を整理していた。すると、机のカギがかかっていた引き出しに一冊のノートを見つけた。そのノートは今まで見たこともないノートだった。中を開けてみると、字が羅列して書いてあった。内容は、
”意味もなしに僕を産んだ父親と母親よ、そのせいで僕は、まともな考え方ができなくなってしまった。こんなこと聞きたくはなかったが、事実だ。事実は受け入れなければならない。その間に生まれたのだから。欲に狂ったあげくにできた子が僕だ、なんて、もう何も言いたくはない。せいぜい怒りを覚えるだけだ。僕が20歳になれば、一般の責任はかせられる。その時に、事実を隠していた父親を殺してやる。そして僕もそのショックで、責任を負って死ぬんだ。これがまともな考え方かどうかは僕にはわからない。でも、これが素直に思うことなのだ。.....”そのノートには、そのような内容の文が羅列して書かれてあり、力任せの一線が、文面の上を走っていた。
 母親は恐ろしくなり、それと同時に少しの怒りを覚えた。....

---何年か後にその母親は、またその美顔を利かして、今度は知人以外の男性と結婚した。だが、その結婚を、良く思っていない男がいた。嫉妬であった。そしてその男とは、知人の一人であった。

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