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”ありのままのあなた達こそが美しい”、自己肯定感を変える『ダヴ セルフエスティーム プロジェクト』とは?

日本の10代の少女のうち、「自分の容姿に自信を持てている」と答えたのはわずか7%と、世界で最も低い数値なのをご存知でしたか? 
さらには、自分の容姿に不安があることで、若い人たちが消極的になっている現状も明らかになっています。

そこで、ダヴはこの状況を変えたいと『ダヴ セルフエスティーム プロジェクト (自己肯定感を高める活動)』を実施。今回は、この取り組みと今後変えていきたい未来について、ダヴ マーケティング担当でプロジェクトを実行している馬渕 良介さんに話を聞きました。

<担当者>

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ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社
ダヴ マーケティング 馬渕 良介
仕事:ダヴ マーケティング担当
趣味:息子2人と遊ぶこと、ディズニー全般(もはや特技!)

---日本の少女たちの容姿に関するデータを見ると、自己肯定感の低さにびっくりしますね。

そうなんです。少女たちの誰もが、自分の可能性を最大限に発揮したいはずなんです。でも実際には、若い人たちが自分の容姿への不安から消極的になってしまっているのが現状。

「ダヴによる少女たちの美と自己肯定感に関する世界調査レポート(2017年)」によると、日本の少女たちのうち、自分の容姿に自信が持てない人の10人に8人は、友達と関わったりクラブ活動に参加するなどのやりたいことがあっても、容姿への自信の無さが原因で諦めたことがあると回答しています。また同様に、10人に7人は、病院での受診を避けたり食事制限をすることで、健康にも影響を及ぼしてしまっています……。
私個人としても、この状況は変えるべきだなと思っています。

---ダヴ セルフエスティームプロジェクトを立ち上げた経緯について教えてください。

このプロジェクトは、「美しさは不安ではなく自信の源である」という考えからスタートしています。少女たちが自分の容姿をもっと好きになって、自分の可能性をもっともっと最大化できるようになることを目指して、発足されたのが「ダヴ セルフエスティーム(自己肯定感を高める)プロジェクト」なんです。

次世代を担う若い人たちが、自分に自信を持ち自己肯定感を高められるように、自分の容姿を肯定的に受け入れるサポートをすることがダヴの使命。容姿に関する分野の専門家の協力を得て、研究に基づいた資料を作成してきました。これまでに2000万人以上の若い人たちに、自己肯定感を高めるための教育を提供しており、さらに多くの人々に広めていく予定です。

---実際、どんな取組みをしているんですか?

「大好きなわたし~Free Being Me~」ワークショップ
少女たちが容姿への自信を高められる、楽しい参加型アクティビティを、ガールスカウトや各学校で行っています。参加している学生さんがより自分のことを好きになったり、自分の良さを発見できるようなアクティビティを実施。ガールスカウト日本連盟では、折り紙に自分の好きな所を書き、それを互いに声に出して伝えあったり、自分のロールモデルのだと思う人の特徴を周りと共有したり、動いたり会話をしながら楽しく自分のことを知っていくワークショップを行いました。

広尾学園の生徒さん達とのワークショップで、特に印象に残ったのは、「ダヴ リアルビューティーID」のワークショップ。自分の知らない自分に、もっと自信をもてるようにという願いを込めて、プロジェクトを立ち上げたのですが、実際「前より自信が持てるようになった」と答えた生徒が多くいました。

世界的にも話題になったのは「リアルビューティー・スケッチ」です。

視聴回数においてその年のオンライン動画1位に輝き、その再生数は累計255億を越えました。

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動画に登場するのは、FBIのモンタージュ画家と数人の女性たち。
画家と女性はお互いの姿が見えない状態のもと、まずは女性本人が話す自身の容姿の特徴を元に似顔絵を描きます。

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同時に画家は、同じ女性について、周りにいる人々第から聞き出した特徴に基づいた似顔絵も作成。
出来上がった2つの似顔絵から、本人と他人による容姿の捉え方の違いを比べるという実験動画です。

似顔絵の結果は、「自分が思っている顔」より「他人の目に映る顔」の方が美しく仕上がっており、ほとんどの女性が自分の容姿を実際より醜く捉えていることが分かりました。
この結果は、「You are more beautiful than you think(あなたはあなたが思っている以上に美しい)」という、
私たちの発信したいメッセージそのもので、多くの人の心を動かすきっかけになったのではないかと思っています。

リアルビューティー スケッチ | あなたは自分が思うよりもずっと美しい - YouTube

---いろいろな活動を通し、馬渕さんが特に記憶に残るプロジェクトについて教えてください。

『ダヴ リアルビューティーID』です。
世界各国でそれぞれ取り組んでいる映像制作なのですが、日本では学校法人順心広尾学園さんにご協力いただき、学生の皆さんの学生証の写真を改めて撮り直すというプロジェクトに。これはただ撮影をするのではなく、クラスメイトひとりひとりから、自分へのコメントを聞いた後に写真を撮影するという取り組みです。これは、クラスメイトの目に映る自分自身の姿を通して、自分の本当の魅力に気づいてほしいというダヴの思いが込められています。

最初は、今ある学生証の写真が好きでなく、
「肌の色が悪いのが嫌い」「目が小さいのと、顔引きつってるのがヤバい」「好きな部分が見当たらない……嫌いな部分しか思いつかない」など、自分に自信が持てなかった少女たちが、

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撮影後には、
「自分らしくなれた気がする」「自分のことをもっとよく考えてもいいかなと思った。自信を持てた」
と語っている姿が印象的で、私自身とても感動しました。

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実際、生徒一人ひとりが、自分に自信を持ち、その人らしさと魅力に溢れた学生証が完成しています。

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この全貌はぜひ動画でご覧になってください。

リアルビューティーID|本当の美しさを閉じこめないで - YouTube

---別の切り口からですと「100%ありのままの美しさを伝えたい」という思いで、すべての広告に「画像加工を行っていない」ことを証明するマークをつけたそうですね。
写真加工が当たり前になっている現在で、すごくチャレンジングな取り組みだったのでは?

そうですね。確かに写真の加工が普通になっているのが現状ですが、不自然に長い脚、完璧なさらさら髪、毛穴のない肌etc.当たり前のように発表されている写真って、画像加工によって作られた架空の美しさですよね。

それにも関わらず、多くの女性がこれらの画像と鏡に写る自分自身を比較しています。ダヴはこの現状を深刻に受け止め、画像加工をしていないことを証明するマークを独自に開発しました。これは”多くの女性にありのままの自分の美しさに気づいてもらいたい”というダヴの願いに基づいた新たな取り組みです。

ダヴは、画像加工によって作られた「完璧な」美しさではなく、女性のありのままの姿、その美しさを伝え続けるという信念を持ち、守り続けています。さらに今後は、広告やパッケージに使用する画像にマークを記載することで、画像加工をしていないことを証明・発信していきます。これは、加工は必要ない、”ありのままのあなた達こそが美しい”というメッセージです。

---今の少女たちは、画像加工が当たり前になってますよね。

この時代に育った女子達にとって、加工された画像と現実の境目はとても曖昧です。ユニリーバが行った“世界における美と信頼に関する調査”(2016)によると、77%の女性がメディアで使用される画像の全てが加工されていると考えています。それにもかかわらず、69%の女性がその実現不可能な基準に自分を近づけなければならないというプレッシャーを感じ、自分自身の外見に自信を持てずにいます。

ダヴは独自のマークを記載することで、画像に起用されているすべての女性が加工されていない事を保証します。―なぜならば、100%ありのままの女性こそが美しいからです。

私たちはダヴ セルフエスティームプロジェクトを通じて、世界中の100万人以上の若者に対して、実際の画像と加工された画像の違いを知ってもらう機会を作ってきました。しかし、情報の受け手である若者だけが画像加工に疑問を持つのでは不十分です。身体イメージの専門家であるフィリッパ・ディエドレックス教授は、「ブランドやメーカーは、加工前の画像を開示することにより、若者達が感じている不要なプレッシャーをなくすことができます。それは、少女達の人生にポジティブな影響を与えられるという事です。」と述べ、消費者だけでなくブランドに対しても、情報の透明性を上げることを求めています。

---これからこのプロジェクトを通じて、どんな世界にしていきたいですか?

これまでにダヴでは2000万人以上の若い人たちに、自己肯定感を高めるための教育を提供しており、今後さらに2000万人に、この活動を広める予定です。次世代の人々が自分に自信を持ち、自己肯定感を高められるように、自分の容姿を肯定的に受け入れるサポートをし続けていきたいと思います。