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出会ってから付き合うまでのあの感じ【後編】


前回書いてからだいぶ時間があいてしまった。
一度書いたからには完結させないとね!書きます。

「ファミマの前立ってます!」

ほぼ泥酔に近い状態で、待ち合わせ場所に着いたと連絡した。お互い顔は知ってるけれど、マスクをしている姿で会うのですぐに見つけられるか、見つけてもらえるか不安だった。
「ファミマの前立ってます」、そう送った瞬間に後ろから頭を小突かれて思わず「痛っ(痛くない)」と声が出た。雨が降っていたし、頭に雨が当たったんだと思い、なんだよ〜…としょげた顔をしたのを覚えてる。
Kだった。
あはは、と笑って「はじめまして」と挨拶をされた。
うわーーーーーーーー!本物だ!!!
そうか、この人が将来私の…。写真で見るよりもはるかにかっこよくて、酔いが一瞬で冷めるくらいには脳に衝撃が走った。やっと…運命の人に…!

直前までLINEをしていたので、初対面だけれど会話には困らなかった。「もう結構飲んできたでしょ」とか、お互いそんな話をしていたと思う。行こうと話していた居酒屋があったが満席で空きがいつになるか分からない状態だったので、少し離れた居酒屋に入ることになった。
道中、雨が降っていたので傘をさした。私も自分で傘を持っていたのでさそうと思ったら、私のよりも一回り大きい彼の傘に入れてもらえた。うわー!相合傘なんていつぶり?高校生部活帰りぶり!?と過去の記憶をすぐ思い出せるくらいには久しぶり、2度目の経験だったのかもしれない。好きな人とするのは人生で初めてだったのかもしれない!
彼はもちろん私より背が高いので、「リリポ、一旦これ持ってて」と傘の柄を渡されて私がさしたとき「リリポが持つと俺の頭に傘がガンガン当たってたよ(笑)」とのちに言われた。面白かった。相合傘、慣れてないから…。

少し歩いてこぢんまりとした海鮮系の居酒屋に入った。緊張でかなり速いペースでお互いお酒を飲んだ、と思う。ここくらいからもう二度目の酔いがまわっていて正直あまり覚えてない。居酒屋の小さめの壁掛けTVでWBCの予選を見ながらあーだこーだ言いながら酒を飲んだ。
この期間にWBCがあって良かった、会話に困らなかった。

食べかけの刺身


ここのゴマぶりがとても美味しかったのでまた行こうと思う。あまり見ない日本酒もあったしお店の雰囲気も好きだった!デートはいいね、居酒屋を開拓できるので。

酒は飲んでも飲まれるな

もう記憶が曖昧で書けることがないほどには、店から出る頃には出来上がってしまった。ここからは、たぶんこんな流れだったんだろうな…という朧げな記憶を辿って書きます。脚色もあるかもしれません。

一軒目を出て、どうするかという話をした。
既に彼が近場にホテルをとっておいてくれたので、酔って疲れたしホテルで飲むことにしよう、となった。タクシーを拾ってホテルに帰った。部屋に行く前にコンビニで適当にお酒を買った。
ホテルに帰ってからの記憶がほとんどなくて、まぁそういう流れになるわけで、何を思ったか私の方から「え、これって付き合う…んだよね?」と聞いてしまった!今思うとこれが良くなかったのかな、と思う。だって行為中に「付き合わないよ」とは言えないでしょう!
まずは友達からでもいいから交流を始めよう、という過程を完全に忘れていて、私の「好き」という気持ちが先行してしまった。馬鹿。
勿論彼は「付き合うよ」って。

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
彼氏ができたあああああああああああああああ

"ついに僕の人生も始まりました
どうしようもなく、好きになっちゃった
こりゃたぶん母さん 僕たち一緒になるよ
孫もそう遠くはない将来見せられるよ 親孝行もしなきゃだな"
(♪そんなき好きじゃなかった-Base Ball Bear)

頭の中で小出祐介も歌い始めた。祭りだ!
下記、当時のツイートです。みんなお祝いしてくれてありがとう。本当に、ありがとうございました。
このアカウントだけじゃなく、アニクラ用のアカウント、インスタのリア垢でも報告してました。

約200いいねの重みを今、ひしひしと感じています。


手繋ぎアンチだったはずなのに

2日目の朝、パンツがないだの靴下が見つからないだの忙しなく準備をしてホテルを出た。
「デートって何するんだろうね」という話をしながら、とりあえず一旦着替えたいので私の家まで送ってもらうことにした。彼氏の車!助手席!うおおおおおおおおおお!ニヤニヤとしながら乗ってたと思う。
家まで送ってもらって、私が準備してる間に近くのコンビニで待っててもらった。好きな人と結ばれた嬉しさのあまり、言うつもりじゃなかったのに母に「彼氏できたんだ〜」と報告をしてしまった。もう何年もまともな男の影がない27歳の長女に彼氏ができて母も嬉しそうにしていた、ように思う。「時間になったら家の前に迎えに来るけど、恥ずかしいから挨拶とかはしないでね」と釘を刺して家を出た。
シートベルを閉めてると「こっち見てるよ」と言われ、玄関の方を見ると扉から母が不審者のようにこちらを覗いていた、マジでやめてくれ!

実家を出る頃にはお昼ご飯の時間になっていたので、昼食をどうしようかという話になった。美味しい蕎麦屋を知っているとのことなので少し車を走らせて蕎麦屋に行った。
美味しかった!酒で胃が荒れていたので私はとろろ蕎麦を頼んだ。彼はとり天蕎麦を頼んだけど天ぷらの多さに苦しめられていた。
ここもまた行きたいけれど、車ないと行けないな。


このあとどうしよう、と改めてデートの話になり、
とりあえず定番だけど小樽に行くということになった。北海道のデートスポットなんて数知れてるし、この歳になると行ったことない場所なんてほとんどないから困るね。

また少し車を走らせて小樽に着いた。
その辺りからなんか「あれ?」と思うことがあったけど、Twitterでもツイキャスでも、この不安感は晒してなかったです。負けた気持ちになるので…。(何と戦ってたんだ…。)
周りは観光客とカップルだらけて、カップルは手を繋いでるのが殆どだった。

私は手繋ぎアンチだ。

手を繋いで歩く意味がわからない。だって邪魔だもん。歩きにくいし、自分のペースで歩きたいし。繋いだら手を離すタイミングがわからないし、まず手を繋ぐタイミングもわからない。わからないことだらけで嫌いだ。

だけど、それは多分今までちゃんと好きな人がいたことがなかったからなんだと気付かされた。
私、この人と手を繋いで歩きたい!
なんかよくわからないけど、触れてたい!私から繋ぐのは恥ずかしいから、向こうから繋いでくれないかな…とソワソワしながら手を見てたけれど、最後まで繋ぐことはなかった。。昨日と打って変わって、彼の口数も減ってた。なんか…おかしいな…。目も合わないし…。
デート楽しい!という気持ちより、これで正解なのかな…?という不安がだんだんと大きくなり始めた。いやいや、でも、寝不足で疲れてるだけだよね!と思うことでどうにか笑顔を保っていた。
小樽に行きたかったお店があったのでそこでお茶をした。

 
ティラミスOCです。



薬局をリノベーションした可愛いカフェなので、是非皆さんもデートにご利用ください。
なんかデートのこと事細かに書いてるだけだな、まあいいか…。

夕方頃、小樽をあとにして札幌へ帰った。
夜も一緒にご飯を食べるということになっていた。どうしようね、そんなにお腹空いてないし適当に飲むくらいでいいよね、という話になった。
彼は車があったので、一旦顔も出したいし実家に寄ってからまた合流しようという話になり、私を先にさっぽろ駅に降ろして実家へ帰っていった。
串鳥で飲みたかったけど土曜日の夜でどの店も満席で予約ができなかった。悩む〜!選択肢がない!
と、頭を抱えてたけれど、そういえば!と数年前に行った超〜最高居酒屋があることを思い出してすぐに電話をした。
ここです。赤提灯が酒呑の目を引く、素晴らしい居酒屋です。毎日行きたい♡アクセスもいいしね!

なんかお店紹介noteになってる?大丈夫?

この日もWBCがあったので、なんとか会話に困らずに済んだ。
サムネ?にしてるのがこの日の写真です。たくさん飲んで楽しそうだね。
本当は彼はこの日実家で夜を過ごす予定だった。が、私がベロベロに酔って「帰りたくない!まだ一緒にいたい〜( ;  ; )」と泣き始めた為、たぶんしょうがなくホテルに泊まることになった、んだと思う。泥酔してて流れを覚えてない。やっちまった。
ツイートしてたけど、コンビニで「ガルボ買って!」と駄々を捏ねてたらしい。最悪。本当に最悪。お菓子売り場でひっくり返る2歳児みたい。

そのままその日も寝て、翌朝チェックアウトの時間にちゃんとホテルを出た。
朝、正気になって後悔した。めちゃくちゃダルい彼女じゃん………。中距離だけど、これからは普通に会えるのに今日が今生の別れみたいな、そんな気持ちになってしまってたのかな。久しぶりに心から好きと思える人ができて、気持ちの制御ができなかった。

のろのろとホテルを出て地下鉄に乗った。
帰りの地下鉄でも会話が0に近くて、サヨナラの時を迎えた。名残惜しいなぁ、寂しいなぁと思って半泣きだったかもしれない。
「じゃあ、また連絡するね」
「うん、またね」
そう言って私が先に地下鉄を降りた。彼もこっちを見てくれているかなと思って扉が閉まって地下鉄が見えなくなるまで彼を見ていたけれど、目が合わなかった。

もう二度と、連絡は来なかった。

出会ってから付き合うまでのあの感じ


「たぶん、俺たち付き合うことになると思う」

1日半は、付き合ったことにカウントしていいですか?(笑)
Twitterでは「元カレ」と表記してたけど、今思えば彼氏でもなんでもなかった。
単純にマッチングアプリで出会った男にヤり捨てされただけだ。あり得ない話し❗️(ありふれた話し)

会わずにいいとこ取りをして、付き合うまでの過程だけを楽しむ中学生のネット恋愛をしてただけで良かったのかもしれない。付き合うまでのあのドキドキとソワソワだけを楽しむのが、1番幸せなんだ。

LINEをブロックされた。
バイバイしてから、最寄駅に着いて私から連絡をした。数分経っても、数十分経っても、数時間経っても、十数時間経っても既読がつかない。おかしい。
いくら車の運転が大変だからと言っても、SA寄ったりする間にスマホを見たりするくらいはできるはず。
怖かったけれど、ブロックされてるから確認する手段としての「スタンプをプレゼントする」を試してみた。帰宅してから約13時間後、23時、ブロックされた。
久しぶりのデートだ!と意気込んでにじフェス以来行ってなかった美容室も行った、まつエクも、新しい美容品も買った。服も買った。たくさん準備をしてきたのが水の泡になった。
手を繋ごうって言わなくても、繋いだとしてもいちいちドキドキしないような
繋ぐのが当たり前のような関係になれると思っていた。たくさんしたいこと、行きたいところがあった。

こんなのってないよ〜!
涙より笑いが出た。そっか。ダメか。
今生の別れの気配は本物だった。

結局、久しぶりに男性と関わって浮かれて、口車に乗せられてヤり捨てされた。
それだけの話。

「結婚します!」と豪語していたのが本当に恥ずかしい!
恋愛に不慣れだからマッチングアプリで出会いの機会を増やして恋愛に慣れよう、と思い立ってすぐにこうなったのがまず間違いだったんだと思う。
もっと慎重に、付き合う前に何度も会うところから始められたらよかった。
焦ってしまったなぁ…。

その日は落ち込んだら怒ったりふざけたりで、頭の中をぐるぐるにさせて眠りについた。
でも気持ちって割とすぐに冷めるもので、数日経てばもう平気になってたし、彼のLINEの登録名を「クソチ◯ポ野郎」にするくらいには嫌いになれてた。嫌いになれてよかった。

ぞんざいに扱われたことへの怒りは、次の出会いへのパワーになった。
翌日、すぐに以前街コンで出会った人にLINEを返して(Kと出会って以来既読無視してた)、デートの約束を取り付けた。私はこんなことでは止まらない。負けない。

いつか、誰かと出会ってから付き合うまでのあの何もかもが新鮮でずっとドキドキを感じられるような恋愛をしたい。

そんな失敗談でした。最後まで読んでくれた人、ありがとう!拙い文章でごめんね!

みんなもマッチングアプリは慎重に!


下記、私がタイトルに使わせて頂いた曲です。


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