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日本一奇天烈なカオス会社 『ユニバ株式会社』に迫る

・開幕の挨拶

こんにちは。ユニバ株式会社の青木です!
さて、今回の記事は、新たに採用候補者の方に向けて今回は私が働いているユニバ株式会社の紹介を――







――などという生易しい内容ではない

この記事では、個性的な我が社『ユニバ株式会社』が現代日本社会に於いてどれだけ浮世離れしている奇抜な会社なのかを紹介させていただきただい。




①意味不明な会社ホームページ

本社の特徴として、意味不明な内容のホームページが挙げられる。
会社のホームページというのは広報においてとても大事なのだが、それが意味不明というのは、果たして一体どういうことなのだろうか?

実際に検索をかけてみよう。
果たしてどのようなホームページが出るのだろう。











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これは一体なんなのだろうか? Webページを開くといきなりVR空間が開始された。

ページを表示されている間にも背景は乱雑に動き回っている。
どうやら、このままではこの小さなパソコンの中にしか会社のページが表示されない仕組みになっているようだ。このHP、会社に興味を持ってページを見に来た人間をいきなり篩(ふるい)にかけてきている

ページの左下をよく見ると『in Brower』と書かれている(猿の主張が凄まじい)。なるほど、どうやらここをクリックすることで最初の関門を抜けられるようになっているらしい。これで、ようやくページを表示できる。

かくして、ユニバ株式会社のホームページにたどり着いた。

一瞬表示がバグって白くなっていた気がするが大丈夫だろうか……。(開幕VRを披露するような技術力があるのに、なんでこういう部分は直していないんだろう……)

と、とにかく中に入ってみるとしよう。



青背景に白字というサイトデザインはちょっと見づらい気もするが、今度こそちゃんとしたHPが表示された。
少し安心しながら下にスクロールをしていく。

メンバー一覧が表示されている。社員の顔写真とかじゃなくてアイコンになっているあたりが今風というか、この会社の社風を表現しているような気がする。
さて、実際にどんな人が働いているのか気になってきた。試しに右上の『河合 伶さん』のアイコンをクリックしてみよう。








え、いや何これ怖い怖い怖い怖い。
唐突に広がり始める謎の脳内シナプスのような不気味なオブジェクト。


『私はここにいます。そしてそこにいる
たぶん、どこにでもいる。』


――と書かれた謎の英文にサイトのページタイトルは『日本引きこもり協会(ただし岬ちゃんはいない)』。

少なくともこのページからでは人柄というものが全く見えてこないというか最早働いているのが人間なのかすら怪しくなってきている節がある。

いや、しかしこれはイタズラで作られたHPではない。戻ってHPをみてみるとちゃんと存在している会社なのは一目瞭然だ。
実際に、ページの下側には協賛企業がたくさん並んでいるし――――――ん?




これ、よく見たら協賛企業でもなんでもない。書いてあるのはお気に入りの近所の弁当屋や飲食店とかだし、Sushi(寿司)に至ってはただの名詞だ。
任天堂と仕事をしているのかと思いきや、Nintendo Splatoonって従業員が普段遊んでいるゲームやんけ!

(※余談ではあるが、WEBページを開いて最初に登場するVRページを作られたのは、ここに載っている『Akihiko Taniguchiさん』という方らしい。しかし、そんな方を寿司と同列に並べているのは一体全体どういうことなんだろうか?





この会社、大丈夫なのだろうか?



と、思いきや、やっている仕事は普通にすごい……

会社の紹介文であるこの言い回しも只者ではない感じがする。

しかも、先進的なIT技術に触れている会社なのに設立年度はなんと2003年
こんな訳のわからないホームページを持ちながらも、技術の最前線を20年近く突っ走ってきたという結構とんでもない会社のようだ。


まるで漫画やアニメとかに出てきそうな――文字通り絵に描いたような奇天烈な技術者の天才集団みたいだ……。


②気になったので、本社に潜入してみた。

というわけで、本社に潜入してみることにしよう。

本社の住所は『東京都渋谷区神宮前5-38-8』のようだ。


オフィスビルの外観は、会社というよりも秘密基地みたいだ。
どうやら、ここの3階の一室をオフィスとして使っているらしい。

扉には、何かよく分からないシールが貼られている。(コワレモノ注意など)
電子ロックがされているようなので、貸与された電子式のキーで入場してみる。

入っていきなり右側に作業用のラボがあった。作業用の機材が敷き詰められている。ここまできてようやく、ユニバ株式会社がきちんと実在している会社なのであるということが理解できた。

ラボの中にはさまざまな工具や部品が置かれている。ここに置いてあるものは会社の理念である『目や手で確かめられた。物理世界にはありそうもないものごと』を表現するためのツール群なのかもしれない。

次に会議室だ。中央のモニターから察するに、当たり前のようにテレビ会議ができるようになっているようだ。
……それはそれとして置いてある観葉植物が枯れている。このことから、最近はこの場所で会議が行われていないということが窺える。

左側の棚にはプログラミング言語に関する本がびっしり並んでいた。やはり会社が管理しているものを従業員に貸与して、それを仕事の合間に読むのだろう。全体的に意識が高い――


――と思いきやそんなことは全然なかった。
普通に漫画とかも置いてある。
ハットリくんに、ドラえもんの最新ひみつ道具大辞典って何だよ……。
たのしいプロパガンダというなんか怪しい感じのタイトルの本もたくさん置いてある……。

そのほか、『AKIRA』やちばてつやの『あしたのジョー』、手塚治虫の『ジャングル大帝』などが置いてあった。
どうやら、ここにある書籍は従業員のために会社が用意したものというより、従業員が自分で買った私物のようだ……。センスが尖っている……。


そしてここがオフィス中央に位置するデスクエリアだ。
ブラインドに囲まれた東京のマンションの一室ということで、隠れ家感満載の内装のオフィスだ。ちょっとおしゃれかも。


壁には、大量のiPhoneとiPadが置いてある。これらはどうやらデバッグ作業に使われているデバイスの群のようだ。

同じように、大型ディスプレイの下には様々なケーブルが置かれている。
ちなみにこの左のカオス箱には管理しきれないのか詳細不明の大量のケーブルがまとめてぶち込まれたままになっている。このエリアを使っている従業員の性格が見て取れるようだ。


その他、色んな世代のゲーム機などが置かれていて――いやちょっと待て、ゲーム機?

いや、これもきっとデバッグに使うためのものなのだろう。ひょっとするとゲームソフトの開発などもしているのかもしれない。




いや、これはもう間違いなく従業員が会社で遊ぶためのものだ。スーパーファミコン版のマリオカートやぷよぷよ、信長の野望などは皆んなで遊ぶための品揃えだ。間違いない。(ジーコサッカーの中身、本当にジーコサッカーなのだろうか?)


キッチン。電子レンジや冷蔵庫、備え付けのお茶や調味料以外にオフィスグリコが常設されている。100円を入れればドリンクやお菓子がいつでも買える環境になっているようだ。


とりあえずわかったこととして、実際の仕事の内容はさておき、ユニバという会社は従業員が自然体で働きやすい環境が整えられていることが窺える。このことから、どうやらこの会社は堅苦しい格式ばった会社ではなく、柔軟性に富んでいて従業員のことをよく考えている。むしろ、従業員が主体の会社のようだ。


③で、結局何をする会社なの?

あまりにも要領を得ないため、直接会社で働いている方にインタビューをしてみることにした。

というわけで、メンバーである小松氏にアポイントメントを取ってリモートで聞いてみた。

小松さん。今日はよろしくお願いします。







(小松氏)はい。よろしくお願いします。

※インタビューに登場した小松氏。
ラフな格好をされていて、一般的な『会社で働いている人』とはちょっと違うイメージだ。
ユニバで働いている人は皆こんな感じなのかもしれない。

Q.では質問していきますね。事業内容に『デザイン・インタラクション開発』とあるのですが、具体的にどのようなことをしている会社なのでしょうか? ホームページを見ても何もわからないので、わかりやすく教えてください。



A.はい。やること自体はシンプルで、外部からの依頼を受けて色んな物を作っていますね。例えばウェブサイトやアプリの開発などです。
他にもユーザーが参加して色んな体験をするコンテンツであったり、スクリーンの中ではない物理的な空間に展開されるインスタレーション(※展示空間を含めて全体を作品とし、見ている観客がその「場」にいて体験できる芸術作品のこと)なども開発しています。

また、これらの提供したサービスを提供しつつ維持する業務も行なっています。

Q.なるほど……『デザイン』って世間一般的に『芸術的なイメージ』を感じますよね。やっぱりメッセージ性が強い物を作っているんですか?

A.どちらかといえばここでいうデザインとは『設計』の意味合いが強いです。
ユニバではいろんな物を作るわけなんですが、そこでは必ず「ユーザーさんが触れる部分」がありますよね? インスタレーションだったらコンテンツの入り口である物理世界と仮想世界の境目の部分です。
ウェブブラウザやアプリなら、パソコンの画面であったりスマホの画面なわけです。
で、このユーザー(利用者)さんが触れる部分をどういう形で実現すればコンテンツを提供する側の持つイメージがユーザーさんに伝わりやすいかを考えることがユニバにおけるデザイン(設計)であると定義しているわけです。

つまり、発信者(依頼主)からユーザーに対して一方通行のイメージの押し付けが起こらないように気をつけながら、ユーザーとコンテンツ発信者(Webサービス)の間に立って、二者の間で起こりうるイメージのやり取りを把握した上で、コンテンツ全体のインタラクション(※相互作用、交流、やり取り)が正しく行われるためのデザイン(設計)を行なっているわけです。

だからこそ当社の事業内容には『デザイン・インタラクション開発』と書いてあるわけですね。


Q.……でも、御社のホームページは訪れたユーザーさんに会社のイメージがうまく伝わらない気がするのですが。


A.痛いところを突いてきますねぇ……というのは冗談で、あのデザインは会社の社風を表現しています。会社のHPには依頼主さんはいません。あくまで、自社に関することなので意図的に攻めたデザインにしているわけです。その気になれば我々はこういうことも堂々とやれちゃいますという茶目っ気も含まれていますし。ユニバの組織している人たちの属性としてあれをよしとしているということも表現しています。何よりも、人は理解できない新鮮な物事に対しては俄然興味が湧くものですからね。また、4月以降にあのwebページはリニューアル予定なので、楽しみにしておいてください。


なるほど……この会社の中央にはユニークな感性をお持ちの方がいらっしゃるようだ。リニューアルした後、一体どうなるのか気になる


Q.では次の質問ですね。御社が同業の他社と比べて、特に違うなと感じる点って何かありますか?


A.ありますよ〜。かなり特徴的ですね。
こういう制作会社って同じような種類の仕事を効率よく作れるようにしたり、課題に対して同じようなやり方で解決できるように業務の進め方を定めている会社が多いと思います。
しかし、ユニバの特徴として着手する業務の種類や、仕事の進め方を明確に定めていません。
集まっている人たちも別々の方向に関心を持っています。各々が持っているスキルにも色んな背景があったり、色んな人が集まりつつ、毎回新しい課題であったり、色んな題目があったときに、決まりきったやり方ではなく毎回ゼロベースで、都度都度どういうふうに仕事を進めていくのかを毎回メンバー&スキルをかき集めて解決しています。
もちろんメリットデメリットあると思いますが、これが弊社の特徴ですね。



……なるほど。別々の興味をもった人々が各々の持っているスキルを生かしてその都度プロジェクトに挑んでいるようだ。
なんかいよいよ持って漫画とか映画とかアニメに出てきそうな集団だな……と思った。(しかも敵役として出てきそう

Q.会社の組織体制はどのような形なのでしょうか? また、組織全体としての戦略的な優先事項は何ですか?

A.これまではあんまり組織というような物をはっきりと意識してやらずに、結構ユーザーの仕事ごとにプロジェクトチームを立ち上げて、それを同時並行しているだけという素朴な体制でやっていました。その時の例外は――Otasuketai(おたすけたい)くらいかな?



……えっと、何なんだろう? Otasuketai(おたすけたい)? なんか会社っぽくない気の抜ける造語が出てきた。これは一体何なんだろうか?

※謎の概念、Otasuketaiに関しては後日紹介!



組織体制に関してですが、去年の四月から、チームという境界を定めて、そのチームの中でどういう経営をしていくかを考えながら独自独自動くスタイルにシフトしてきています。常にやり方を模索して変化していっている感じですね。また、ユニバ株式会社は組織形態としてはホラクラシーのスタイルを採択していますね。


また知らない単語が出てきた、……ホラクラシーって一体何なんだろう?
もしかして、法螺暮らし(うそついて生活する)っていう意味だろうか?

※不思議な組織形態ホラクラシーについては後日紹介!


Q.現状はコロナ渦でいろんな企業が労働体制の変更を余儀なくされていると思うのですが、ユニバ株式会社はどのような環境の変化がありましたか?

A.結論から言わせてもらいますが、ユニバ株式会社はコロナにとても強かったです。コロナ渦になる前には渋谷に全員で集まれるオフィスがあって、そこを中心に仕事をしていたわけですが、コロナ渦になったとしてもその前から、コロナ渦になる前から、自分で働く場所は自分で考えて他のメンバーと共有しながら労働するという体系が取れるような仕組みづくりをきちんと行なっていたので、変化には圧倒的にすんなり馴染んでいました。大きな変化は他の会社と比べるとほとんどなかったと思います。
むしろ打ち合わせでの効率の良さに寄っていたところが、今では全員がミートでつながることで別種の効率の良さがある――ということに気づけたことは会社にとってもプラスでしたね。


なるほど。ユニバ株式会社はリモートワークの体制がコロナ以前に整っていたどころか、リモートがメインの環境になってピンチどころかプラスに転じることができているようだ。流石というか何というか、先見の明がある。


ユニバ株式会社では、リモートをSlackというWebサービス上で行っているとのことだった。
出勤の際には「おは」、退勤の際には「おつ」と皆んなで打刻しているらしい。ちょっとフランクすぎやしないだろうか?


Q.ユニバ株式会社は現状、どのような人材を募集しているのですか?
 また、入社するにあたってどのようなスキルが必要ですか?




A.う゛〜ん。先ほどもお伝えしたように、チームごとに状況がバラバラであったりするので、一概にユニバ全体としてこのような人材が必要というふうには定まっていませんね。
一例として、私が関わっているチームならば新しく立ち上げるプロダクト(製品やサービス)を継続的に改善していく種類の仕事をしている関係で、実際にプロダクトのことを考えながらコツコツと状況の改善ができるようなエンジニアさんを求めていたります。必要なスキルとしてプログラミングの言語だったりネットワークやサーバー……AWS(※Amazon Web Services)などのクラウドベースの知識を持っている人を求めているわけです。でも、これはあくまで一例なので、実際のところチームによって求めている人材はバラバラです。


Q.最後の質問です。会社として、今後の展望はどのようなものですか?

A.ユニバ株式会社は設立してから20年近く経っているわけですが、さらにここから10年20年続けていこうと考えたときに、このまま現状を維持して大きくなっていこうというよりも常に変化を続けながら皆が集まって働いていく場所が魅力的になっていけば良いなと考えています。チームに分かれているという話をしましたが、このままチーム自体が大きくなっていくよりも、面白いチームがたくさん増えていったり、チームを作りたい人が集まってきて仲間が増えていったりとか、そういう形で会社の規模が広がっていく展望を強く持っていますね。


かくして、インタビューは終了となった。
協力していただいた小松さん。ありがとうございました。

・結論として


この記事ではさわりだけではあるが、ユニバ株式会社のイメージがある程度わかったような気がした。確かにカオスな会社ではあるが、決してふざけているとかではなくて、会社に属するメンバー其々が自分達で最善の選択を選んで行った結果できた会社であるということがわかった。
今後とも、時代とともに変容変化を続けて日々進化していくカオスな会社――ユニバ株式会社の動向に目が離せない。


この記事で話題になった、ユニバのウェブリンクはこちらです。