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【ワットトーンノッパクン】かわいらしい飾り窓が並ぶ隠れた名刹
ちょうどバンコクに滞在している期間中に「ラタナコーシン建国242周年イベント」が開催中でした。
三大寺院だけでなく、チャオプラヤー川を挟んで西側のワットプラユーンウォンサワートを中心にトンブリー側でもイベントが開催されていました。
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ワットプラユーンウォンサワート周辺の寺院を訪問する際に訪れた【ワットトーンノッパクン】はアイコンサイアムのすぐ近くにあるにも関わらず、観光客も少なく、とても美しい寺院でしたのでご紹介します。
ソンクラーンの水かけからスタート
ワットトーンノッパクンは中規模のこぢんまりした寺院です。
門を入るとすぐに本堂が見えたのですが、礼拝堂前でソンクラーン恒例・仏像への水かけ行事の準備をしていたので少し覗いてみました。
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すると椅子を並べていたおじさんが「こっちにおいで」と手招きしてくれたので中に入ると、たくさんの造花が敷き詰められた台にとても綺麗に仏像が祀ってありました。
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ソンクラーン期間中にたくさん寺院を訪問したのですが、ここまで美しく装飾してあるのは初めてで、ちょっと感動してしまいました。
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ラーマ三世の時代に修復されているので、破風やアーチなどは中華風の様相です。
お水をかけさせてもらってから礼拝堂に入ると、中にもお花がたくさん!
本当に極楽浄土のように美しいですね。
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準備中にわざわざ通してくれたおじさんにお礼を言って、次は本堂に向かいます。
映えすぎる美しい飾り窓
ちらっと本堂側をみると、窓の形が全部違う!?
はやる気持ちを抑えながら本堂に向かいます。
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本堂はチョーファーなど、とてもタイらしいしつらえになっています。
あまり赤や緑が使われていないところは中華風のようでもありますね。
凛々しいたたずまいの本堂です。
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さて、早速窓を見に行ってみましょう!
ご覧ください!このかわいらしい飾り窓。
中央の大きな窓を中心に左右対称に2種類の飾り窓があります。
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窓枠の細工もとても美しく、白壁に良く映えていて、いわゆる「映えスポット」だと思うのですがいかがでしょうか?
ここを背景に写真を撮るととってもきれいだと思います。
初めて見る壁画に興奮
飾り窓を堪能したので、本堂に入ってみます。
こちらの結界石は小さな祠のようなものにしっかり囲まれていて、中をみることはできません。
こういう形で置かれている結界石は珍しいと思うのですが、他にもあるのかな?
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中に入ってみるとびっくり!私の知っている壁画じゃない!!
だいたいの寺院では仏陀の背面はトライブームという仏教の宇宙観を現わしたものだったりと図像が決まっていると思っていたのですが、こちらは大きなカーテンが描かれていました。
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刺繍や織り部分が精密に描かれた大きなカーテン。
豪華な壁画も美しいですが、この壁画は本尊の輝く金色と相まって、とても荘厳な雰囲気で圧倒されます。
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カーテンの横ではたくさんの天人たちがブッダに賛美を送っています。
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そして入り口側、ブッダ正面の壁画も珍しい!
ここにはスッタ(経)・ヴィナヤ(律)・アビダンマ(論)の三部からなる「三蔵経」が描かれています。
釈尊が亡くなった後、支えを無くし分解しかけた教団を治めるため主要な弟子たちが集まり
釈尊の教えや弟子との対話などをまとめた「経」
教団(サンガ)の戒律規定「律」
経や律に対しての注釈書や経や論について後の学僧が展開した理論をまとめた「論」
を作ったのですが、これを「三蔵経」と言います。
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下部の壁画も素晴らしい
大蔵経や左右の下部に描いてある壁画もとても素晴らしいのです。
こちらはとても不思議な壁画ですね。
大きな木の下で修行僧たちが集まっています。
掃除をしたり、教えを説いていたり、死者の観相をしていたり。
枝の描き方がエゴン・シーレみたいだなぁと思いました。
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左右の壁画はヴェッサンダラ・ジャータカという釈尊の前世物語が描かれています。
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多少の剥落はあるものの、とても生き生きと描かれた人物が目を惹きます。
何とも言えない濃い青と金色のコントラストが美しいですね。
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左右の上部には鳥らしきものが描かれているのですが、ちょっと獣っぽい形のものなどもあります。
上の方はしっかりと確認が出来ず、何かは不明のままです。
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こういう驚きが待っているから、寺院めぐりはやめられない。
お寺の方や参拝されている方もみなさんとても優しく親切で、本堂の前で何人もの人に「窓が珍しいから見に行くといい」「ここは修復したばかりだから見た方がいい」と声をかけられました。
少し奥まったところにぽつんとある寺院なので、観光客はほぼおらず珍しがられたのかもしれませんが、とても気持ちの良い清潔な場所でした。
ぜひみなさんもお近くに立ち寄られた際は参拝してみてください。
近くにオシャレなカフェも見つけたので、またご紹介しますね。
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