【サクヤン・その1】タイの伝統的タトゥーサクヤンをバンコクで入れるまで
※サクヤンについての記事はタトゥーを推奨するものではありません。
タイでのサクヤンはロッド使い回しなのでHIVや肝炎感染の可能性もあります。
また、タトゥーは簡単に消せるものではありませんのでよく考えてから入れてください。
とうとうバケツリストのひとつ、タイの伝統的なタトゥー【サクヤン】を入れる機会がやってきました。
サック(สัก)は【イレズミを入れる】
ヤン(ยันต์)は【宗教的な意味を持つ模様】
です。
サクヤンを知ったきっかけ
父が突然亡くなったことで、ひとり旅を始めたことは過去記事にも書かせて頂きました。
それと同時期に、たくさんの人と出会いたいと思いTEDxKobeやTEDxKyotoのボランティアスタッフを始めました。
🔽TEDxについてはこちら🔽
TEDx(テデックス)とは、簡単に言うとTEDからライセンスをもらって開催する地方版TEDカンファレンスです。
TEDxは世界中のあちこちでほぼ毎日のように開催されているので、タイ旅行の日程と合うカンファレンスが無いかなーと調べている時に、たまたまTEDxChiang Mai(テデックスチェンマイ)のサクヤンに関するトークを見つけました。
タイのおっちゃん達の浅黒い肌に刻まれた、あの模様はこれやったんか!と知りました。
元々文化人類学に興味があったため、調べれば調べるほど、一度はサクヤンの本場・タイでサクヤンを入れてみたいと思うようになりました。
タトゥーを入れることに抵抗はなかったのか
全く無かったと言うと嘘になります。
日本ではタトゥーに対して良くないイメージがあり、タトゥーを入れれば温泉やプールなどは入れません。
しかし、タイでサクヤンを入れることはバケツリスト(死ぬまでにやってみたいこと)のひとつだったので、体が先に動いてしまったと言った方が正しいでしょう。
2023年6月のタイ旅行でサクヤンを入れることにしたもうひとつの理由は、この冬に重要な試験を受けるから。
まあ、願掛けみたいなもんです。
もう50代ですし、肌をさらすウェディングドレスやビキニを着ることも無く、衰えていく肌に描かれたサクヤンとともに枯れていくのも良いかなと思っています。
難航するサクヤンマスター探し
さて、旅行の日程も決まり、どうせなら神聖な仏教祭日のある日にサクヤンを入れようと思い、ヴィサカブーチャ(仏誕祭)のある2023年6月3日(土)に予約することにしました。
web上で「バンコク サクヤン」と調べてもろくに出てこず、「bangkok sak yant」と調べたらカオサンにあるオシャレなタトゥースタジオや、週刊プロレスの表紙のようなやたら派手なバナーのサムナック(サクヤンを入れてくれる場所)のHPしか出てこない。
インスタで探しても、サクヤン受けてる人がほとんど欧米人という所ばかり。
アンジェリーナジョリーがサクヤンを入れてから成功したということから、欧米の方に非常に人気で、通訳を雇っているサムナックもたくさんあります。
いや、ちゃうねん。もっと地元密着型のサムナックがええねん。
と、今度はGoogleマップで「สักยันต์」と検索。
そうすると、いくつか地元密着型のサムナックを発見。
どこも一応facebookのアカウントは持っていて、3件ほどリストアップ。
もうここまで来ると、投稿を見て図柄が好みか、この先生が良さそう、くらいしか判断材料がありません。
元々神仏関係やヤントラでは無く、鳥獣を彫って欲しかったので、棟方志功の版画のように力強く生き生きとした動物達を彫るサクヤンマスターに連絡することにしました。
外国人には彫りたくないとな?
早速FBに予約したい旨を連絡すると
外国人はサクヤンをファッションだと思っているだろう?
との返事が。
おお…いきなりファイティングポーズ。
facebookの写真もなかなかクセ強おじさん風味出てましたが、一筋縄では行かない様子。
しかし先生、残念ながら、こういう状況に燃えるドM体質なんですよ、私。
サクヤンについて色々調べたことや、facebookの投稿でサクヤンで得た収入で困っている人達の支援もしていることも知っていると伝えました。
メッセージをやり取りするうちに、少しずつ拳を下ろして、
サクヤンを入れたからといって、本人が努力をしない限り何の意味も無いということを理解しなさい
とのメッセージを最後に、ようやく予約を取ることができました。
きっと夢を求めてサクヤンを入れても、堕落していく人を何人も見てきたのでしょうね。
非常に重たい言葉です。
そのサムナックは約20年運営していて、日本人にサクヤンを入れるのは私で2人目。
しかも日本人女性は初めてとのこと。
あら。初めてってなんか嬉しい!
ひとり旅あるある記念写真撮れない
予約も取れてホッとした後、はたと重要なことに気付きます。
こんな貴重な体験をするのに、ひとり旅だとサクヤンを受けてるところの写真撮られへんやん!
現地のフォトスタジオに依頼しようかと思っていた時に、インスタでフォローしているバンコク在住のカメラマンさんのことを思い出しました。
私は彼が撮る、美しさの中にどこか人間くさい、あのバンコクのなんとも言えないホコリっぽさや独特の匂いを感じる日常や風景が大好きで、ぜひこの方にお願いしたいと思い連絡を取ってみました。
会ったこともないのに、いきなりハードなサクヤンの撮影なんて断られるやろうな、と思っていたら快くOKを頂きました。
色んな事を教えて頂いたり、通訳までして頂いたりと滞在中は色々とお世話になりました。
彼の撮る写真は本当に素敵なのでぜひご覧下さい。
⬇️IG: hi.tomita_⬇️
その2へ続く
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