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ドイツの休暇と働き方

お久しぶりです。
8月は夏休みを頂いていました。
噂には聞いていましたが、ドイツ人は休暇を非常に大事にします。
有給は年30日ほどあり、使い切るのが当然だそうです。
また、病欠や学会などで有給を消費させられることもないようです。
なので、常に誰かは休暇中です。
そして、子供がいる人たちは、子供の夏休み期間に集中して夏休みを取ります。
ドイツでは州ごとに子供の夏休みの時期をずらして、ドイツ全土で重ならないようにしているそうです。
なので、夏休みが始まるタイミングが毎年違います。
この事からも休暇を中心に物事が回っている感じがします。

ドイツの人たちは、常に次の休暇の予定を考えているそうです。
手術室のレントゲン技師のおばちゃんは、暇なときはいつも次の休暇どこに行こうかとネットサーフィンしています。
私も、4月にドイツに来て早々、休暇はいつ取って、どこに行くんだと、ボスに聞かれました。
何も考えていないと答えると、すぐに考えるべきだ、ドイツに来たんだからドイツ流の休暇を取るべきだと言われました。
ということで、大勢いなくなる夏休みど真ん中の8月に1カ月弱の夏休みを頂き、東ヨーロッパを周遊してきました。
働き始めてから、10日以上の休みを取ったことがなく、こんなに長期の休暇の計画を立てたこともないので、非常に苦戦しました。
その甲斐あって、大きなトラブルなく(小さいトラブルは多々ありました)、思い出深い体験となりました。

と同時に、毎年長期休暇を取得でき、給料も日本より沢山貰えて、ドイツは医師として働くうえで、素晴らしい国だなと羨ましく思いました。
患者としては断然日本の方が良いと感じますが、それは日本の医療者の頑張りにより支えられているのだなとつくづく思いました。
日本でも働き方改革が本格的に始動したようですが、今までのサービスの質を維持しながら、労働の環境を変えるのは大変だろうなと感じます。
ドイツに暮らしていると、あらゆる業種で、日本のサービスの質の高さを実感します。
ドイツの宅配なんて、家に居たにもかかわらず、ベルも鳴らさずポストに不在票を投げ込んできます。そして、再配達なんてシステムはないので、自分で取りにいかなければなりません。
ドイツの人たちが自覚しているかどうかは分かりませんが、サービスの質が悪いことを受け入れた上に、充実した休暇は成り立っているのかなとも思います。

一概にどちらが良い悪いとは言えませんが、一度長期休暇を経験した今では、少しのサービスの悪さは許せる気がしてきました。

渡独して5カ月が経ち、生活にも慣れてきたので、ボスが休暇から帰ってきたら、研究の方もボチボチ頑張っていこうと思います。



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