見出し画像

TOKYO KIDS feat. IO & MonyHorse (prod by MET as MTHA2)

こんにちは!映画部・齊藤です。

これから始まる梅雨に憂いを感じながら、就寝前の日課であるYouTube漁りをしていたところ、こんな新譜が飛び込んできました。

美空ひばりの楽曲「東京キッド」を大胆にもサンプリングした本作品!
当時の音源から曲は始まり、一転して現代のHIPHOPへと昇華したビート。
J-HIPHOPを席巻するKANDYTOWN・IOとYENTOWN・Monyhorseが織りなす「いきでおしゃれでほがらか」なフロウに痺れました。
(ここ数日ヘビロテしてまして、今noteを書きながらも聴いております。)

画像2

2022年は美空ひばり生誕85周年ということもあり、本楽曲はその企画の一環としてリリースされたそうです。
MV内には映画「東京キッド」の映像も使用され、音楽を通じて「過去」と「現在」が交錯する仕上がりとなっております。

70年も前の楽曲、映画作品がこういった形で新たに昇華され、世代を超えて美空ひばりの魅力を伝えるという試みは、HIPHOPの為せる技なのかと感銘を受けました。

(少し前にはなりますが、加山雄三の「お嫁においで」をサンプリングしたこの楽曲も当時話題になりましたね。)


それまで美空ひばりのことは知っておりましたが、この曲を聴く機会がなければ、関心を持つこともなかったかもしれません。これを機会にと思い「東京キッド」を観ることとなりました。

画像1

驚いたのが当時13歳であった美空ひばりの歌唱力。
作中のコメディはベタだったり、ストーリーも王道ではあるものの、彼女の歌声を前にしてはそんなことはどうでもいいのです。
弱冠13歳にして完成された歌声からは、これから多くの人々を魅了し、国民的歌手として歌謡界を牽引していく美空ひばりのスター性が垣間見えました。

また戦後からの復興へと向かう当時の人々や街並みは、記録映像としての価値もあり、飛び交う粋な下町言葉は僕にとって新鮮でした。
戦後間もない日本で逞しく生きる人々を描いた本作品、そして美空ひばりの歌声は当時の人々の「希望」となったことでしょう。


こういったきっかけを足掛かりに、旧作邦画に触れるいい機会となりました。
皆さんもぜひチェックしてみてください!この曲を聴きながら、肩で風を切りながら歩いてしまうこと間違いなしです。


©1950 松竹株式会社