”ぶっ刺さり映画”に入れたかった10選
2022年もよろしくお願いいたします。U-NEXT映画部・林です。
U-NEXT映画部は今年も、映画ファンの皆さん、映画文化に携わる皆さんに寄り添いながら、ここでしか観られない「いい映画」を新旧問わず、大小問わず、お届けすることに邁進していきます。ちなみに今、U-NEXTで観られる見放題の映画は13,051作品(2022年1月6日時点)。「いい映画」を揃えるには3万本くらい必要だと思っていますので、これはまさにライフワーク。これからもしばらくは、
「あ!これが入った!」
「え!こんなんも入れた!」
の「!」を楽しんでいただけますと幸いです。
さて、新年一発目は、年末に映画部全員で書いた「2021年、われらの“ぶっ刺さり映画”3選」に入れ切れなかった極私的ぶっ刺さり映画10本をサクサクご紹介します。2021年に観た映画、なので2020年以前に公開された映画も含まれています。また、今すぐU-NEXTで観られる映画だけにしています。
※ちなみに年末に選んだ3選は『花束みたいな恋をした』『彼女が好きなものは』『子供はわかってあげない』でした。
では、まいりましょう!
01. ファーザー
完璧な映画。それ以外の表現が見つかりません。
02. 燃ゆる女の肖像
すべてのシーンを貫く美学。そして圧巻のラスト。TVの音量を70くらい(メーカー問わず)にして観てください。
03. 沖縄カミングアウト物語 〜かつきママのハグ×2珍道中!~
かつきママの魅力が凄くてずっと観ていられます。きっとご家族の愛がママの魅力を育み、ママの魅力が周りの皆さんをハッピーにして、それがまたママの魅力倍増に繋がる…という循環が生まれているのでしょうね。「自分って昔どんなだった?」と家族、友人に訊いてまわって映像に残す旅、これは全員やった方がいいんじゃないかしら。
04. 空白
怒り、許し、善意、悪意、愛情、疑念、そして折り合い。人が人と共に生きることの厄介さを、吐き気がするレベルまで突き詰めてくれた傑作。ある意味、かつきママと真逆の方向から、「人と人は影響を与え合う」ことを教えてくれる一本。古田新太の「つかれたなあ!」は、本当に疲れた時に観て、元気をもらうことととします。
05. はるヲうるひと
本作の公開記念イベントでは、原作・脚本・監督の佐藤二朗と主演の山田孝之が予想通りにふざけていたけど、本編には照れとかスカシとかなくて全力の全力。こういう本気の表現物を観ると、身の引き締まる思いがいたします。『空白』同様、体力がある時に観たい1本。
06. シャン・チー/テン・リングスの伝説
シャン・チーとケイティのことが大好きになりました。こういう映画もちゃんと楽しいと思えます、という念の為のご報告です。
07. ホドロフスキーのDUNE
ちょっと前の映画ですが、『DUNE/デューン 砂の惑星』公開合わせで初めて観ました。爆発的に面白いドキュメンタリーです。詳しくはこちらで。
08. 猿楽町で会いましょう
観終わった後は、幸せそうなふたりを切り取ったサムネと、本作の英題が「colorless」であることがじんわり響きます。あまりにツラい性質を持った田中ユカを演じきった石川瑠華&棒読みっぽいのにメチャクチャ上手い金子大地に大きな拍手を。
09. 東京少女
PFFアワード2019入選作品。たった8分15秒の中に込められた東京と時代と青さと。露悪的なところも含めて「ハタチ」って感じでいいじゃないですか。
「わたし自身が”ヤラセ”ですもん、たぶん。」
10. おろかもの
初見は2019年の田辺・弁慶映画祭でした(この映画祭で本作は5冠達成)。物語構成、人物描写の力が抜群、且つなぜかずっと「優しい」映画。人間の愛おしさを描ける、類まれな若手監督だと思います。
極私的10選(+前回の3選)を改めて振り返ってみると、どうやら「人間」をちゃんと描く映画が好物のようです。これら全部ビンジウォッチしたら胃もたれしそうですね。胃が弱った際には、優しくて万能な「御岳百草丸」の服用をオススメいたします。