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懐古と出会いのリバイバル上映、いろいろ。

先日The Beatlesが新曲をリリースしたので腰を抜かしました。映画部の宮嶋です。

こんなに長い年月あっためていたのか!!と思ったら、ジョン・レノンの生前の引き語りのカセットテープから歌声だけを抽出、存命の3人の分は別途レコーディングし、重ねて出来上がったものらしいです。最新の技術があってこそ可能になったことなんですって。すごい…!

まごうことなき4人のビートルズなんだよな~、すごいな~。

さてさて、そんな懐かしい気分(さすがにリアルタイムのビートルズ世代ではないものの)は、最近映画にも感じております。

なんだかここ数年とっても多いと思いませんか、レトロスペクティブやリバイバル上映。

嬉しいような、さびしいような…。だって、思いのほか長く続いたコロナ禍のもと、配給会社さんの洋画の買い付けも、製作会社さんの作品制作も、きっとなかなか思うようにはいかなかったわけなのです。その影響がきっと今も続いているんだろうなぁ、スクリーンにかけられる新作の数が例年よりも少ないから、リバイバルの割合が高いのかなぁ、と。

とはいえ!ここ数年の「ジム・ジャームッシュ レトロスペクティブ2021」や「ウォン・カーウァイ4K」など、レジェンド監督の作品がどどんとスクリーンで観られる機会がもたらされたのは、映画ファン界隈は大歓喜でありました。

今年は「ラース・フォン・トリアー レトロスペクティブ2023」もありましたね!

トリアー作品はこの上映後、初配信もふくめて配信解禁されて、U-NEXTでも豊富にラインアップされております。⇒ こちらからどうぞ

そして、これらアーカイブ作品のオリジナル公開時にはまだ生まれていなかったような世代の若者たちも、この世界観に触れ、魅了されたという声も多く耳にしました。リアルタイム世代の映画ファンとしてはなんて希望にみちたことだろうかと…!

大人世代にとっての「懐かしい」は、若い世代にとっては「新しい」だったりする。

当たり前ですが、かつて私たちが、誰かがカバーしたビートルズ曲のオリジナルへアクセスしてみたり、The Rolling Stonesに初めて触れて「へ~!これが60年代、70年代か」と新鮮に思ったように、いまの若い人にとっては80年代90年代の作品は新鮮。というよりも、デジタルネイティブで大人よりもずっと時空を自由に飛び越えて育ってきた彼らにとっては、もしかしたら「〇〇年代っぽさ」という感覚さえなくて、ただ「カッコいい作品」「好きな作風」という風にうつるのかも知れません。

それって、素敵なことだなぁ。いろんな傑作映画が広がって、映画を好きな人が増えていって、素晴らしい機会だなぁ。

というわけで、なんて素敵なレトロスペクティブ。直近の予定でも、たくさんのリバイバル上映があるらしいのです!

中でも私が注目しているのは…

まずは「SEIJUN RETURNS in 4K」(11/11~)、今年生誕100周年にあたる鈴木清順監督の代表作がスクリーンに!

鈴木清順監督生誕100年記念“SEIJUN RETURNS in 4K”ポスター

個人的にめちゃくちゃ好きな浪漫三部作!弊社のWEB媒体「U-NEXT SQUARE」に寄稿(ってほどのものでもないのですが)いたしました拙記事もおいておきます…この機会に私のSEIJUN愛をひっそりとアピールさせてください。


続いて、フィルマークスさんがシリーズで展開されている90年代映画のリバイバル「Filmarks 90’s」でピックアップされる『バッファロー'66』(11/10~)

「Filmarks 90’s」にて上映『バッファロー’66』ポスター

『バッファロー'66』、今思えば「いやいやいや、ダメじゃん」な男女の話なんですけれど、ヴィンセント・ギャロとクリスティナ・リッチのアンバランスさにおける妙な説得力、ほかにはない不思議な空気感と、あの時代のある一定の界隈の匂いを閉じ込めたようなムードがとても魅力的。もしかすると好き嫌いは分かれるかもしれないんですが、私はとても好き。未見のかたにはぜひ一度体験してみていだきたいです。

U-NEXTでも配信しておりますので、もし物理的時間的にスクリーンで観られない、近くに上映館がない、というかたはどうぞ(そんなときのための配信サービスでもあるので、ぜひお役立てください!)⇒こちらから

この「Filmarks 90’s」、めちゃくちゃいい企画でピックアップされる作品にもいつも「くー!なるほど!」って思ってるんですけれど、プロデュースをされてるのが、ミニシアター映画ファンや映画イベント好きにはおなじみの“キノイグルー”の渡辺順也さんと知り、膝を割れんばかりにたたいております。センス~~~!


そしてそして、私がもっともウキウキと待ち望んでいるのが『ゴーストワールド』(11/23~)です。

『ゴーストワールド』ポスター

日本初公開が2001年。ソーラ・バーチとスカーレット・ヨハンソンの可愛いひねくれっぷり!!今となってはレジェンド的作品ですね。

実は私この作品をまだ観ていなかったので、めちゃくちゃ嬉しいのです!!公開から20年経っても全然配信にもこなかったし…前売り券を買ってワクワク待機案件です!(配信権をお持ちの権利者さま、ご連絡お待ちしております♡)


他にも、1月にタランティーノの『レザボア・ドッグス』の上映があるのもファン垂涎。待ちきれないですよね~。

新しく生まれる作品のことはもちろんたいせつに愛でて楽しみながら、アーカイブ作品に光があたるの今の時代もまた映画界の将来にとって希望となるものだと信じて堪能したいと思います。

そして、劇場で懐かしい旧作にふれた方々が、監督やキャストを軸にして配信サービスを深掘りしてくださった時に、私たちU-NEXTがその方々にさらに新しい素敵な作品との出会いを提供できるといいな、と思っています。



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