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小人さんが眠れるように

夜、それはとっても魅力的な時間。
いつまでも続きそうなとても素敵な空間。
夜、それはとっても残酷な時間。
いつまでも続く思案を迷路へ誘う導入剤。

私はいつも夜にいろんなことを考える。
今日のこと、明日のこと、いつものこと。
まるで言葉を紡ぐように私の頭の中でいろんな小人さんが暴れる。

もしかしたら、頭の中で運動会をしているのかもしれない。

だから私は小人さん達を落ち着かせるために、いろんなことを書いていきたい。

これが終わる頃には私の小人さん達が、温かい毛布にくるまって、ふかふかのお布団で眠れますように。

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書店がとても好きで、直感で自分の好きな本を探すということがとても好きだ。
まるで本屋は宇宙のようにも感じる。
まだ知らないたくさんの本が、ざっくばらんに並んでいて、手に取るたびにその地図が完成していくのだ。
その数はとどまることなく、毎日毎日誰かの手で、どれに比べられる事ができない素晴らしい魅力をもって生み出される。

だからこそ、私は新しい本に出会うたびに、まるで誰も知らない星に漂着した気持ちになるのである。

本屋にいきたい。

ところで、最近、私の知っている人がいなくなってしまった。
私は人の訃報に特に弱い。

本人が誰であれ、その人の感情に入り込んでしまうのだ。

もしもその後に会えるとしたら
「ねぇ、あなたは最後、どんな気持ちでいたの?」
そんなありきたりなこと、誰が聞いても同じだから、
私は
「今、誰に会いたい?」と聞きたい。

もしかしたら、これから会えないかもしれないから。
だって、私達、あっちの世界、分からないじゃない。

だからさ、最後に大好きな人の顔が見たいじゃない。

大好きな人がいなければ、自分のペットでもいいと思う。

それでもいなければ
「暇つぶしに、あなたの人生を聞かせてよ。」と言って
その人の人生が聞きたい。

きっと私よりもたくさんのことを成し遂げていると思うし、感じ方も違うし、考え方も違う。
それに、寂しい時って話を聞いてもらいたくなるじゃない。

そんなことできたら、私だって、もしかしたらもっと生き生きと生きられるかもしれない。

そういえば、最後という話で思い出した。
先日、私の先輩が、
「もしも宇宙旅行に行けるとしたら、行く?」といったとき、私は
「人生最後の日なら行きます。人生最後の日に、私達が生きている世界ってこんな感じだったんだな。って思って最後を迎えます。」って応えた。
だけど先輩ごめん。訂正させてほしい。
私はそんなに強い人間ではなかったんだ。

訂正箇所はここ。
「人生最後の日」
これを→「人生最後の3日前」に訂正して欲しい。
宇宙に行った後、自分の大切な人と共有するんだ。
でもきっと宇宙から帰ってきたら忙しくて1日中なんて話せないから。最後の1日は大切な人と過ごしたい。

たくさんのお花が見えるお庭で、大好きな人と一緒に笑いながら最後の1日を過ごしたい。

でもね先輩、私はまだ、好きな人という存在がいないんだ。
もしかしたら、怖じ気づいて3年間も放っておいたから、出て行ってしまったのかも知れない。

そんな現状から逃れたいと思うのは、きっと私の弱さだ。
きっとなんてつけるのも、私の弱さだ。




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