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休職日記 #25 久しぶりの会社

気が付くと休職に入ってから2か月が経った。4月の中旬から下旬ごろには、日常生活は全く問題なく送れるし、それなりに物事に対して意欲も湧いてきていたので主治医の診察の際に復職の話を切り出してみた。主治医としては、GW明けに復職に向けて動き出すというイメージだったため、やや早い印象を持ったようだが「まあ、そういうことなら」ということでOKをもらい、会社に復職の相談を開始した。

ただ、思った以上にここからが長かった。自分の所属している会社は大企業グループに属しているため、諸々の仕組みは親会社の仕組みに準じることになる。どうも、復職にあたっては①まず産業医との面談、そこから②慣らし勤務を1~2週間、③再びの産業医との面談、というプロセスをクリアしてからということになっているらしい。
そして、産業医からは「GW挟むとねぇ・・・」ということで、ステップ①が結局、GW明けに設定されることになった。こちらとしても、もちろん会社に復職の相談をして「昨日の今日で復職!」になるとは思っていなかった。だが、世間がGWに入る前の1週間、謎の間延びを経て、さらにGW挟んで・・・ということになり「なんだかなあ」と思わなかったわけではない。まあ、制度がしっかりしているということで・・・。

さて、GWも明けたので、いざ産業医面談となる。実施場所は、会社にある健康センター的な部屋なので、久しぶりに会社最寄り駅で降りた。これまで会社の最寄り駅には用事もないのと、あまり近づかないようにしていたため、文字通り2か月ぶりだ。
駅から会社に向かうまでに、何か発作が起こりはしないかという一抹の不安があったが、特に何もない。2か月ぶりで懐かしさを感じるかと思ったら、そんな感傷もない。ただ、2か月前と同じように、変わらぬ道を歩く。驚くほどに無感情だった。「なんだ、こんなもんか」と拍子抜けしてしまった。

産業医の面談はトータル1時間半程度で終わった。内容は、主治医に書いてもらった書類をもとにこれまでの経緯と現在の状態、今後の希望があるかといった話を前半にして、後半は上司等も参加して、状況の共有と今後の話となった。今後の話と言っても、第2ステップの慣らし勤務の話がメインで「あ、こうやるんですね、ふむふむ・・・」と思いながら、聞いていたら時間が来た。
とりあえず、翌日から週に2~3日、会社に来るだけ来て、ちょっとしたワークをしたり、自学自習してくれということだった。その後、また面談して復職かなとのこと。

こんな感じか・・・とあっけらかんとしていたが、どうも場合によっては、もっと慣らし勤務の期間を長く設定したり、リワークプログラムを使ったりということもあるようだ。私の場合、メンタルの問題について素因(その病気にかかりやすい素質)があったわけでもなく、休職期間は2か月程度で済んだ。2か月という期間も適応障害単体の回復期間としては一般的、ないしは少し早いくらいということで、復職に向けた動きもこの程度で済んだという話らしい。不幸中の幸いということのようだ。

家路につく。今日は天気がいい。天気のおかげか、気分も少し晴れていた。

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