見出し画像

【「うみとさち」パートナーのご紹介Vol.4】サステナブルシーフードレストラン「シンシアブルー」②

参加した勉強会で海と魚が直面している厳しい現実を知り、衝撃を受けた石井真介シェフ。水産資源を守るためにできることを模索しましたが、自分が一人で頑張ったところでできることは限られている。それならば、発信して、場を作り、大きな流れを変えていかなくては。そんな想いが中心メンバーの間で高まり、海と魚の未来を考えるシェフ集団「Chefs for the Blue(シェフス フォー ザ ブルー」の創設にもつながりました。「シェフス フォー ザ ブルー」の意義とは、多くの料理人たちに働きかけて、皆で連携し、大きく広がっていくような動きを作り出すこと。現在30~40代の未来を考えるべき世代のシェフが中心となって活動しています。Chefs for the Blueのシェフたちは、世の中の流れを変えるためのきっかけづくりを自らの使命と考え、率先して行動を起こしたのです。

画像1

「必要なのは前に踏み出すこと。答えが出ていなくても、きっかけを作ることで何かが変わるかもしれません」という石井シェフ。2020年9月にレストラン「シンシアブルー」をオープンしたのも、そのきっかけの一つと言えるでしょう。「シンシアブルー」では、MSC、ASC、BAPなどの国際認証を取得したサステナブルシーフードや未利用魚を使用した料理をビュッフェスタイルで提供しています。未利用魚は、水揚げ量が少なかったり、サイズが揃わない、キズがあるなどの理由で市場に出回らず、廃棄されたり、産地でのみ消費されているような魚のこと。「シンシアブルー」では、時にはコバンザメのような普段口にすることのない様々な種類の未利用魚が登場します。メニューにはこれら認証魚や未利用魚の名前や説明も記載されているので、ゲストも興味津々。美味しい魚料理をいただくことが、新たな発見、気づきへとつながります。カジュアルな「シンシアブルー」を訪れるのは幅広い客層。大人から子どもまで、様々な人に何かが伝わり、変化のきっかけになればいい、と石井シェフは言います。「“美味しいもの”が最初にあって、そこから興味を持ってもらえればいいんです。美味しくて、体験になる。そこにその人なりの発見があれば嬉しいですね」

画像3

レストランで働くスタッフにも石井シェフの熱は伝わっています。スタッフそれぞれが自発的に学び、知識を蓄え、ゲストからの質問にも答えているそう。「海や魚、水産資源について、皆が自分の問題として考えるようになった」と語る石井シェフの表情から、彼らを誇らしく思っていることがよくわかります。

石井シェフは、水産資源を守ることを料理業界全体の問題と考えています。そのため、大手飲食チェーンのセミナーなどにも参加して、業界全体が連携して問題と意識を共有できるよう働きかけています。また、ウミトロンのシーフードアクション「うみとさち」のような異業種とのコラボレーションにも積極的に取り組んでいます。「ジャンルの違う相手と組むことで未来がある。知らなかった世界や技術とコラボレーションすることで飛躍がある」と目を輝かせます。
「私たちは料理人であり、料理人としてのアプローチがあります。皆できることは違うので、得意分野を生かして、それぞれのやり方で参加すればいいんです」と石井シェフ。「将来的には、食の世界で何か未来に残していけるようなシステムづくりに貢献できたらいいですね」

画像3

(「うみとさち」クラウドファンディングリターンとして提供した特別コースの営業時の様子)

■うみとさちHP

■Chefs for the blueの紹介noteはこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?