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家族の思い出に残る旅

3世代で旅行をしようと考えると、
いろいろな場面を想定しないといけない。
滞在のしやすさ、食事、段差、混雑、遊び、くつろぎなどなど。
毎年、夏休みの計画を立てて、行ってみて、楽しかったねと
この繰り返し。常に新しい世界を体験したくなる。
そんな中でも、不思議と同じ場所へ行きたいと言われることがある。

ポイントはアクティビティ

家族から、どうしてその施設の名前が何回も上がるのか?不思議だった。
何が良かったのかを聞き取る中で、聞こえてきたのは、
「楽しい体験ができたから」「やりたいことができた」というもの。

高齢者・・・コーヒーの焙煎体験とドリップ→大変だけど、美味しかった!
子ども・・・クライミングウォール→初めての体験でワクワクした!
母・・・ブックカフェでくつろぐ→初めて出会う本が面白かった!
父・・・温泉とクライミング→初めて体験とサウナが最高!

と、こんな感じでそれぞれが満足した。そんな体験ができる宿があった。
けれど、次の年には人気が出て予約が取れない。とうとう行くのを断念。
他にこんなふうに楽しめる宿はないか、試行錯誤した。

平等にならない点

素晴らしい宿は沢山ある。どこか見つかるはずとお試し宿泊してみる。
けれど、誰かが何かを犠牲にしないといけない。

食事・・・部屋食を希望→高齢者は椅子でないと座るのがつらい。
温泉・・・温泉が豪華→高齢者は施設内の歩行が不安。部屋の風呂を使う。
自然・・・散策をしたい→高齢者は石ころの多い道は苦手、部屋で待つ。
遊び・・・体を動かしたい→高齢者は見てるだけ。

このように、誰かが何かを我慢して相手に合わせている旅が普通。
ここに子どもの要望が入ると、家族全員子どもに合わせる。
じゃあ、みんなが気に入った宿ではどうだったのか?

平等になれる点

食事・・・ごはんが美味しい和食レストラン→ごはんは全員好き!
温泉・・・部屋のお風呂が広い→各自が心置きなくお風呂を満喫。
自然・・・窓から絶景→外に行く人やガラス越しに見る人それぞれ。
遊び・・・手仕事、運動あそび、座って本を読む→同じ場所でできる!

絶妙な要素が、それぞれの世代に働きかけている。
全員、やりたいことができている。

遠くても家族が行きたくなる宿

家族全員で旅を楽しみたい!という強い希望を叶えたのが、
山形県鶴岡市の宿。「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE」

https://www.suiden-terrasse.yamagata-design.com/

コロナ禍で2年間旅行をしていない。
想像でよく「どこに行きたい?」と話しをすると、
なんと!全員このホテルをチョイス!!
ホテル+遊ぶ施設が隣り合わせになっている。
何が良かったのかを紹介する。

◆ホテル

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ホテルの部屋は、2階建て。階段もエレベーターもある。
外からの光があらゆる角度から差し込み、とても明るい。
廊下が広く、荷物を持っていたり、車椅子でも十分に余裕がある。

世帯ごとにプライバシーを考慮して、ダブルルームを何部屋か予約した。
高齢者としては、何がどこにあるのかすぐに理解できた様子。
それは、案内や小物が引き出しにしまってあるのではなく、
クラフト紙で創られた小物入れに、見えるように置いてあるから。
そして、(本来の使い方ではないかもしれないけれど)
窓辺に荷物を並べて置くことができる台になっているため、
自分がわかりやすいように小分けした荷物が置くことができる。

窓からは中庭が見せる。瓦で創られた模様が美しい。
部屋がとても広く感じる。シンプルでスタイリッシュ。
クラフト紙で作られた椅子やテーブルが柔らかい印象を与える。
お風呂もわかりやすく、ちょうど良い広さ。

◆レストラン

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私が滞在した時は、今と運営者が違うけれど、
地元の素材を使っているのは変わりない。
とにかく、ごはんが美味しい。まるでメインディッシュのよう。
これを目的に滞在してもいいと思えるくらい。

レストランは、外に広いテラス席もある。
ガラスごしに見える水田は、季節によって美しい景色を見せてくれる。
天井が高く、どこにいても開放感がある。

◆図書コーナー

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家族全員が気に入った空間。
子どもから大人まで楽しめる本がある。
椅子やソファも様々用意されていて、混み合うことがなかった。

外に出なくても、まるで外にいるくらいガラス窓が大きく開放感がある。
景色を楽しみながら、本を好きなだけ読む。贅沢な時間。

◆お風呂

外が見える「あまいろ」と、窓がない「ときいろ」というお風呂があり、
以前は「ときいろ」が女性風呂だったけれど、今は入れ替え制になった。
どちらのお風呂も美しい曲線とタイルでできている。

◆お土産コーナー

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この売店が本当に素敵だった。
地元のお酒が多種多様に置いてあり、小瓶もあるので
買って部屋で飲むことができる。
子どもは、自然食材のジェラートがいろいろあって、
お風呂の後に食べるのを楽しみにしていた。
私は、地元作家さんの作品を見るのが楽しかった。
自然の恵みを感じる、食とお酒、作品にあふれている。

◆遊ぶ・つくる

ホテルから水田の脇道を歩くと隣に大きな建物がある。

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道は平坦で開けた景色で遠く感じない。
木造の大きなドーム型施設「SORAI」には、
入場料を支払えば自由に使える施設。
その中には、大きく2つの機能がある。
「アソビバ」「ツクルバ」。

https://www.sorai.yamagata-design.com/

「アソビバ」は、
とっても広い木製ドーム内を、走ったり、登ったり、
転がったり、くぐったりと自由に好きなように遊べる。

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「ツクルバ」は、
一段したの階に行くと、広いホールに、
多種多様な素材が置かれていて、自由に好きなだけ使って
好きなものを、いつまでも作ることができる。

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他には、教室があったり、3Dプリンターを使うこともできる。
夢のような場所。家族全員、何かしら作った。
子どもは夏休みの作品を作って仕上げた。
連泊して、途中になった作品を次の日に持参して作業ができる。

今までは、子どもと付添の大人という設定しかなかったけれど、
2021年6月から、大人だけでも利用できることになった!!!
社会人や高校生、高齢者が一人で過ごすこともできる。
何かに没頭できる場所がここにある。

山形県鶴岡市、本当に素晴らしい場所。
大好きな宿にまた行く日を夢みよう。

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