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小説

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私の書いた小説をまとめています。
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#掌編小説

【掌編小説】「遠くの空の下で」

  ――君に伝えたメロディーが、今も何処かで響いていますように。  話し相手を探していた…

有未
2週間前
11

【掌編小説】寄り添う花

 土地を相続したの、これでお金の心配をしないで小説を書くことに集中出来るわ。そう言って、…

有未
2か月前
26

小説のかけら 5【ただ月の光が見下ろしていた】

 人の話を真面目に聞く気はあるのかと、ついに彼が私のイヤホンをそれでも気を遣ったのか片方…

有未
4か月前
2

【掌編小説】月と太陽

 ――時々、君が闇夜に沈んで溶けて行く。  付き合って五年目になる彼女からの、メールの返…

有未
4か月前
16

【掌編小説】君を探して

 僕は、君を探して夢をみる。いつも、いつまででも。    ――ふと、思った。気付いた、と…

有未
5か月前
2

【掌編小説】今、此処にある雫

「今日が重たいんだ」  吐き捨てるように君が言った。僕はそれを聞きながら中空に浮かぶラグ…

有未
7か月前
3

【掌編小説】秋の風

 朝が来た。私にとってはいつも通りの朝だ。だが、今日はとても気持ちのいい風が吹いている。風が気持ちいいと思ったのは、久しぶりのことだ。珍しく、空を見上げてみる。晴天。雲ひとつ、なかった。風だけが、そよそよと私を揺らし、木々を揺らし、駆けて行く。  私は失恋したばかりだ。七年、付き合った相手に別れを告げられて約三日間が経過している。三日ぶりの外は、全く以て、いつもの通りだった。昔ながらの商店街も、公園も、デパートも、何も変わった感じはしない。ただ、私にとってはの話だが、風だけ

【掌編小説】夕暮れ公園での約束

「これ、チョコチップクッキー」 「お、ありがとう」  今日も一花は俺にクッキーを焼いて持っ…

有未
1年前
17

【掌編小説】もう少しだけ

 明け方の白い月を見ていた。まだ寒い時間。窓辺に座っていると何処までも行けそうな気がした…

有未
1年前
7

【掌編小説】恋に落ちた話

 ――いわゆる、恋ってやつ?    私の思いってやつを友人に話したら、そう言われた。  恋…

有未
1年前
12

小説のかけら 7 【居場所を探して】

 壊れかけのノイズが耳から遠くで鳴る。壊れかけの愛はとても脆く儚く悲しかった。夜明けの空…

有未
1年前
1

小説のかけら 6 【君はまるで太陽のように】

 切り取られた真夏の空が浮かぶ。僕はそれをぼんやりと眺め、流れる汗を拭うことなくそのまま…

有未
1年前
2

小説のかけら 4 【たとえば傘のない日に雨に遭うように】

 たとえば傘のない日に雨に遭うように、偶然のように私の記憶は思い出に出会う。傘を持たない…

有未
2年前
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小説のかけら 3 【君を探して】

 手作りのスコーンにクッキー、淹れたての紅茶。隣には君。太陽はまだ高い位置で輝き、私たちは束の間のティータイムを楽しんだ。咲く会話。これから始まる戦いという名の日常を、ほんの少しだけ、今は忘れて。  僕たちは、いつも毎日、彷徨う迷子。星を見て道を決めた。太陽の輝く日は方角が分かった。それでも、迷って彷徨い、眠れない毎日を過ごした。夢の中、「君」が微笑むから僕たちは諦めずにいられた。砂漠の中の薔薇を探して、僕たちは進む。  さあ、祝福の鐘が鳴る。君と夢みた未来に向けて時間が