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小説

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私の書いた小説をまとめています。
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記事一覧

【掌編小説】寄り添う花

 土地を相続したの、これでお金の心配をしないで小説を書くことに集中出来るわ。そう言って、…

有未
2週間前
17

小説のかけら 5【ただ月の光が見下ろしていた】

 人の話を真面目に聞く気はあるのかと、ついに彼が私のイヤホンをそれでも気を遣ったのか片方…

有未
2か月前
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【掌編小説】月と太陽

 ――時々、君が闇夜に沈んで溶けて行く。  付き合って五年目になる彼女からの、メールの返…

有未
2か月前
17

【掌編小説】君を探して

 僕は、君を探して夢をみる。いつも、いつまででも。    ――ふと、思った。気付いた、と…

有未
3か月前
2

【掌編小説】今、此処にある雫

「今日が重たいんだ」  吐き捨てるように君が言った。僕はそれを聞きながら中空に浮かぶラグ…

有未
5か月前
3

【掌編小説】秋の風

 朝が来た。私にとってはいつも通りの朝だ。だが、今日はとても気持ちのいい風が吹いている。…

有未
7か月前
11

【掌編小説】夕暮れ公園での約束

「これ、チョコチップクッキー」 「お、ありがとう」  今日も一花は俺にクッキーを焼いて持って来た。はい、と渡されて俺はいつものようにそれを受け取る。そう、いつものように。これで、ちょうど一週間目だ。一花が俺に何かしらのクッキーを焼いて持って来るようになって。  最初は、突然だった。普段、メールなんてして来ない一花がくれた、一通のメール。  “樹の家の近くの公園で待ってます”  何だ急にと思って行ってみたら、夕暮れに染まった公園で一花が待っていた。そこで、はいと渡されたオレン

【掌編小説】もう少しだけ

 明け方の白い月を見ていた。まだ寒い時間。窓辺に座っていると何処までも行けそうな気がした…

有未
1年前
7

【短編小説】クリスマスの魔法

「だってクリスマスなのよ、ケーキくらい食べなくっちゃ」  そう言って隣を歩く僕の彼女――…

有未
1年前
17

【掌編小説】恋に落ちた話

 ――いわゆる、恋ってやつ?    私の思いってやつを友人に話したら、そう言われた。  恋…

有未
1年前
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小説のかけら 7 【居場所を探して】

 壊れかけのノイズが耳から遠くで鳴る。壊れかけの愛はとても脆く儚く悲しかった。夜明けの空…

有未
1年前
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小説のかけら 6 【君はまるで太陽のように】

 切り取られた真夏の空が浮かぶ。僕はそれをぼんやりと眺め、流れる汗を拭うことなくそのまま…

有未
1年前
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小説のかけら 4 【たとえば傘のない日に雨に遭うように】

 たとえば傘のない日に雨に遭うように、偶然のように私の記憶は思い出に出会う。傘を持たない…

有未
2年前
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【長編小説】警鐘を打ち鳴らせ

第一章【振り返れ】1  振り返れ。振り返れ。振り返れ。もっと、もっと振り返れ。今、最も実行すべきは「振り返る」こと。良いか、忘れるな。常に頭に置き、常に実行しろ。 「振り返れ」  私は、またその言葉で目を覚ます。低く響くその声は割と聞き慣れてしまったようだ。鐘の音や鶏の鳴き声、また、その代わりとなるものが存在しない以上、起床する際に役立っていると言えなくもない。しかし、これで二日連続になる。私がこの言葉で起こされることに少なからず辟易を覚えていることもまた事実だ。