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海野まなみ
2021年10月14日 20:21
ありがたいことに、生活費で困るようなことはなかった。けれど、家計は全て彼が握っていたため、私が自由に使えるお金はほとんどなかった。彼には「家計費」という概念がなかったから、私に掛かるお金、例えば洋服だったり、下着のような生活必需品ですら、彼にとっては「余計な出費」で、とにかく出すのを渋った。数年前、実父が亡くなった時、「俺が香典代を出すの?」と言われ、絶句した記憶がある。
2021年10月13日 22:07
金銭的には恵まれていたと思う。彼は、同世代の中では高給取りだった。生活費はほとんど彼が出してくれたし、外食や旅行も負担してくれた。それなのに、私たちはお金のことでよくケンカをした。いや、原因はいつも他にあって、彼の身勝手さだったり、私のちょっとした言い方だったりで、取るに足らない原因なのに、「俺より稼いでないくせに」「俺の金で暮らしてるくせに」着地点はいつもそこな
2021年10月12日 20:03
来年、離婚が成立したら、「コロナ離婚」と言えるかもしれない。この1年、彼のストレスは最高潮になっていた。私たちは引っ越しが多かったため、どこへ行っても、その地域に根付くことがなかった。今の場所でも、友達と言える人は周りにほとんどいなかった。私たちは夫婦で孤立化していた。彼のストレスの捌け口は、全て私に向けられていた。逃げ場がない私は、とにかくコロナが終息するまで、ひたすら我
2021年10月11日 20:11
彼は特にプライドが高いから、自分をチヤホヤしてくれる人が必要なのだろう。それが浮気につながったのだ。悲しいかな、これは男性の本音だと思う。自分に好意を寄せてくれて、ニコニコ話を聞いてくれて、全てを肯定してくれる。自分を楽しませてくれて、プライドをくすぐってくれる存在。そんなの、私だって、独身の頃はさんざんやってたよ!!浮気相手があなたに優しいのは、なんの責任も負わ
2021年10月10日 14:49
彼の浮気が発覚した時、無意味だと思ったが、その理由を聞いた。「どうして浮気したの?」彼はバツの悪そうな顔をしながらこう答えた。「彼女にはなんでも言えたから。 マナミみたいに俺の言うことをイチイチ否定しない。 なんでも話を聞いてくれたから、 一緒にいて楽しかった」私は傷つくと同時に、脱力した。浮気相手がなんでも言うこと聞くのは当たり前だ。だって、なんの責任もないんだから。
2021年10月9日 12:53
夫婦でイギリス旅行をした時だった。完全な個人旅行だったため、飛行機、ホテル、観光地のセレクトなどは、全て私が手配した。もちろんそれは楽しかった。けれど、いざ現地に行った時、彼は私がすでに何年もイギリスに住んでいる人かのように、なんでも聞いてきた。「駅はどこ?どうやって切符を買うの?」即答できないと「なんで調べてないの?普通、事前に調べるだろ」レストランに入っても、「
2021年10月8日 20:10
もう自分1人で抱えきれなくて、とうとう親友に打ち明けた。最初は驚いていたけど、その後、すぐに彼女はこう言った。「良かった!年内に離婚するのかと思ったよ。 1年後なんて、準備期間には十分じゃない。 今から動けばなんでもできるよ」え?そんな考え方?「だって、私はずっとマナミと旦那さんとの関係を見てきたもん。 悪いけど、遅かれ早かれこうなったと思う・・・。 彼は、年取ったらさらに頑
2021年10月7日 16:42
彼が出張から帰ってきた途端、うまく呼吸が出来なくなった。食欲も落ちたので、さらに痩せるだろうな。目の前にいる人から敵意を向けられたら、誰だって傷つく。まだ怒ってるのかな? やっぱり私が悪いのかな? 謝った方がいいかな? 相手の立場になって、なんとか平和的解決を試みる。たとえ、自分が悪くなくても。誰だって、不穏な空気の中で生活したくないから、ついこちらから、優しい言葉をかけ
2021年10月6日 15:34
夫婦も長くなると、共通の友人が増えていく。私たちも家族単位、夫婦単位で仲良くなった人が多い。その人たちに、なんと説明したらいいだろう。彼は外面がいいから、周囲の評判はわりと良い。でも、私とワンセットでいると、不意に現れる彼のモラハラに、気が付く人もいた。「マナミちゃんの旦那さんて、 マナミちゃんだけにやたら厳しくない? 普段からあんなにキツい言い方するの?」ああ、分かる人に
2021年10月5日 13:01
女性は共感力が高いから「そうだね」「わかるよ」「大丈夫」と言ってもらうだけで安心する。私が転んだり、ヘマをしたときは、まずはひとこと「大丈夫?」と言って欲しかった。けれど、彼はその一言は、決して言わなかった。いつも「何やってんだよ!」だった。彼の共感力の欠如は、昔から感じていたことだった。それがたびたび起こるケンカの原因にもなっていた。これはもう、思いやりが足りな
2021年10月4日 18:01
彼との会話は、常に噛み合わない。 日本語、通じないのかな?と思うくらいに。 なぜなら、私は正論を言うけど、彼は感情で判断するからだ。 私が正しいことを言えば言うほど、彼は感情的になっていく。「正論」は、相手側にそれを受け入れる器と、理解力が無ければ、逆に相手を怒らせてしまう。正しければ正しいほど、相手を追い詰める。 彼が「正論に勝てない」と思ったら、議論をすり替え、私を傷
2021年10月3日 13:04
彼がいないうちに、書類の整理をしていた。それは・・・浮気の証拠書類。数年前に彼の浮気に気がついた時、感情を押し殺して少しづつ、証拠を集めていた。・LINEの写メ・ホテルやレストランの領収書・こっそりコピーしたスケジュール帳・・・今でも思い出すと泣けてくるから、本当は2度と見たくなかった。ずっと封印しておいたけど、これを公にする時がくるのだろうか。浮気は慰謝料増額の立
2021年10月2日 13:10
離婚話が出た時、彼からこんな条件を出された。「今、離婚に応じてくれるなら慰謝料500万円払う。 1年後なら200万円だ」いやいや違うでしょ。なんであなたが決めてるの?しかもなんで2択なの?そもそも金額の根拠は?今ならそう思えるけど、言われた時はパニックで、押し黙るだけだった。そういえば昔から彼は私に2択を迫った。いつも、やるかやらないか。俺に従うか、反抗するのか。
2021年10月1日 20:48
体重計に乗ったら、1.5キロ痩せていた。ちょっと嬉しくなった。まだ食欲もあまりないので、もう少し落ちるだろう。こんなダイエットは人には勧められないけど、履けなくなったジーパンがすんなり入った時は、思わずニンマリしてしまった。あー、やっぱり自分は女だな。今日は久々にパックでもしてみよう。押し入れに眠っていた美顔器で、丁寧にマッサージしよう。ロクシタンのボディクリームを贅沢に使っ