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住みよい秘密基地づくり

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 生活スペースを寝室とその他に分けているのだけれど、寝室の横に、居間のローテーブルを移動させた。

 前々から、ベッド横にサイドテーブルがほしかった。以前はそこにおりたたみ式の机を置いていて、ベッドを椅子代わりにして作業ができるようにしていたが、高さが絶妙に悪いこともありすぐに腰が痛くなった。

 休日はベランダでほとんど過ごすようになったのは、この折りたたみの机をベランダに移動させたゆえだ。この机、ベッドの高さとは相性が悪かったが、居間に置いてある椅子とは最高のペアのようで、ベランダで作業をするときにはいちいち椅子を出し入れしつつ、性根はズボラなので机はそのままベランダに置きっ放しにしている。そういうわけで折りたたみ机はベランダのものとなり、ベッド横は空白、本棚に入らない本などが積み重なっている。

 布団に入りながら本を読んだり、可能ならばちょっと紅茶を飲んで、もういいや、と思ったら電気を消して眠る生活を送りたい。そのためにはやはりサイドテーブルは必須で、ときおり調べるのだけれど、いまいち決意できずだらだらとそのままにしていた。


 梅雨らしい天気が続き、ベランダに出たくても出られない。

 PMSということもあり気分が晴れない。ふわふわのラグに足を伸ばして、トレーに珈琲を乗せて床に置く。座椅子に座って本を読む。ちょっと寝転んだりしながら。それだけで、なんだか不思議と気分が楽になり、部屋を眺めた。さほど物の多くない部屋だが、本がすみで積み重なっている部屋。

 ふいに、ローテーブルが邪魔だな、と気付いた。足を伸ばしていると、どうしてもテーブルの脚に当たるのである。それでどんどんずれて、中心を陣取っていたはずが、ラグのはじっこの方に追いやられる。あまりきれいじゃない。決してきれい好きな人間ではないのだけれど、昔から机の位置が変に傾いたりしているのは気に入らない性分だった。いっそ、ない方がいいのでは? あ、そういえば、ベッドのサイドテーブル、欲しいんだった。移動させてみたら?

 というわけで、移動させてみた。ベッド横にすんなりと入り、居間は急に広々とした。床に転がっている、本たちと、ノートと、トレーに乗った珈琲、机の上や周りは本が重なって雑然としている。テレビ周りはコードとゲーム機、それにいろいろと小物。テーブルが消えて本のちらばるラグを眺めていると、何故だか、子どもの頃に部屋の一部に作った「秘密基地」を思い出した。いいな、と感じた。

 テーブルひとつ無くなっただけで、随分味気ない。でも、本がちょっとちらかってるくらいなら、むしろ落ち着く。足を伸ばして、また本を読み始めた。「コロナの時代の僕ら」を読み終え、「ロボット・イン・ザ・ハウス」も読み切った。外はまだ少し明るかった。なんだか、悪くない。

 床生活である。

 汚い、と思う人もいるだろう。

 テーブルが無いことで、不便に思うこともある。やってみて、やはり必要であれば、戻せばいいだけだけど、机があるので無くてもなんとかなりそうである。

 できる範囲では自分の生きやすいようにいたい。良いと思った小さなことを積み重ねていく。それはその都度その都度、変化するだろう。私の変化に合わせて、こうしたらいいんじゃないかな、と思ったことを、逃さないようにしていたい。

 そういうわけで、他にも部屋の細かいところが変革した。

 生活見直し、なおも実行中です。

たいへん喜びます!本を読んで文にします。