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Goal & Task Design Methods

はじめに

フリーランスエンジニアを始めて4年ほど経ち、チーム開発におけるプロマネや企業のシステムコンサルティングなどを通して、いくらかの経験をして参りました。

この記事では、その過程で培ってきた「ゴールとタスクを設計するテクニック」を図やイラストを用いてなるべくわかりやすく紹介したいと思います。

1. 概要 / Abstract

◼︎本資料について
・概要:「会社や個人のゴールとタスクをデザインする手法(OKR / WBS / SMART Goals)」を紹介
・ターゲット:より「効率的かつ意義のある時間」を過ごしたい方々
・ペルソナ:社内業務管理を改革したい役員 / 経営者の方々

◼︎著者について
・研究者(専門:脳神経科学)
・某IT企業 社外CTO(情報系国家資格三冠取得、IP / SG / FE)
・「社内業務管理(本内容)」に関するコンサル経験あり

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2. 知識編 / Installing the Knowledge

◼︎ゴールとタスクの設計とは?
何か成し遂げたいことがあった時「Global Goal / Local Goal / Concrete Task」の3つのレイヤーに分けることができると考えられます。企業や大きなコミュニティにおいて、これを意識してシステムをデザインすることは組織学の観点から重要だと考えられます。

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◼︎成果を生むための3つの設計手法
ここでは、上記のようなゴールとタスクをデザインするために非常に役立つ手法を3つ紹介します。

1. OKR(Objectives and Key Results)
2. WBS(Work Breakdown Structure)
3. SMART Goals

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2-1. OKR(Objectives and Key Results)

◼︎OKRとは
・「目標管理法」の一つ
・Intel社で誕生し、Google / Facebook / Twitterでも採用
・定性的な目的(Objectives)+ 定量的な指標(Key Results)

◼︎OKRのメリット
・チーム内での共通ゴールを持てる
・全体の中の自分の役割を把握できる
・合理的 / 定量的 / 効率的な人事評価が可能

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◼︎OKRの作成ポイント
・Objectives:わかりやすく一言でまとめる
・Key Results:具体的かつストレッチングな目標(すごく頑張ればできるくらいの高い目標)を設定する

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◼︎OKRの例
ObkectivesとKey Resultsの例は以下の通りです。

・Objectives:営業を通して、社会に貢献する
・Key Results①:今月100万の営業利益を生む
・Key Results②:営業先の人から再発注を5回受ける
・Key Results③:3人の同僚から褒められる

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2-2. WBS(Work Breakdown Structure)

◼︎WBSとは
・「タスク整理法」の一つ
・タスクを分解(Breakdown) して、構造化(Structure)する手法
・タスクの洗い出し、構造化、優先度の設定、担当者の決定を実施

◼︎WBSのメリット
・タスク漏れが起きづらくなる
・ガントチャートと親和性あり
・工数管理を正確かつ楽にできる

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◼︎WBSの例
「アプリケーション開発」というタスクがあった時に「デザイン / バックエンド / フロントエンド」にグループが細分化されます。その内のフロントエンドの中で「HTML / CSS / JS」などのプログラミング言語を基準に分解することができます。あまりこのようなタスク分けは業務の現場で行われることはありませんが、そのチームのメンバーや納期などによって、細分化の仕方は様々です。

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2-3. SMART Goals

◼︎SMART Goalsとは
以下の5つの指標に沿ったゴールを構築すると「意義があり、実現可能性の高いゴール」を設計できると考えられています。

1. Specific / 明確なゴール
2. Measurable / 達成基準や達成度を計測可能なゴール
3. Achievable / 達成可能で現実的なゴール
4. Relevant / 意義のあるゴール
5. Time-based / 時間制約のあるゴール

◼︎SMART Goalsのメリット
また、以下のような3つの点でメリットがあると考えられています。

1. Provoke Behavior / 行動を引き起こす
2. Help to guide your focus / やるべきことが明確になる
3. Empower self-leadership / 自主性を強化する

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◼︎SMART Goalsの例
最後に、SMART Goalsによる改善前と改善後の目標の例示は以下の通りです。

・Specific: 会社を良くする => 業績を改善する
・Measurable: 業績を改善する => 営業利益300%増
・Achievable: 営業利益500%増 => 営業利益30%増
・Relevant: 給料1万円増 => 個人の売上50%増
・Time-based: 100万円の売上達成 => 3ヶ月で達成

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3. 実践編 / Design your Goal & Task

◼︎「成果を生むための3つの設計手法」の応用方法
以上の知識編で紹介した手法を「どのようにして、組み合わせたら良いか?」について、実践編では紹介していきます。個人的に、最適な設計手法としては、以下のように3つの手法を組み合わせることだと考えます。

1. OKR(Objectives and Key Results)
→ 「ゴールと指標」の策定
2. WBS(Work Breakdown Structure)→ 「タスク」の洗い出し
3. SMART Goals → 「見直し基準」による改良

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3-0. 「マインドマップツール」の導入(XMind)

◼︎マインドマップツールとは
・トニー・ブザンが1977年頃に提案した「ブレインストーミングの手法」の一つ
・アイデアや情報の整理を行う際に有効
・記憶力 / 創造性 / 相互理解が高まると考えられている

◼︎おすすめツール
1. XMind:インストール型。クラウド共有の必要がないなら、これがおすすめ。
2. MindMeister:クラウド型。無料版は3プロジェクトまで作成可能。

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3-1. 「ゴールと指標」の策定(OKR)

まずOKRを用いて、"Objectives (Global Goal)"と"Key Results (Local Goals)"を立てましょう。今回は、以下のような例を用いて説明を進めます。

・Objectives:社員を幸せにする
・Key Results①:働きやすい環境を整える
・Key Results②:社員に十分な年収を支給する
・Key Results③:福利厚生を充実させる

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3-2. 「タスク」の洗い出し(WBS)

次に、WBSを用いて、各"Key Results (Local Goals)"のタスクを洗い出していきます。ここでは、以下のようなタスクを例として、洗い出しています。

・Key Results:働きやすい環境を整える
・Task①:社内に対するアンケート調査
・Task②:調査結果を材料として、実施可能な施策を決定
・Task③:施策の実施

また、ここでWBSをする前に、もう一階層分のOKRを挟むことも選択肢としてぜひ考えてみてください。それぞれのKey ResultsをObjectivesと捉え、その時のKey Resultsを抽出することでより細分化された目標を作ることができます。最上位のOKRは役員が検討し、次の階層のOKRは部長や課長が考えるというシステムにしても良いと思います。

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3-3. 「見直し基準」による改良(SMART Goals)

最後に、SMART Goalsを見直し基準の判断材料として、作成したゴールとタスクを改良していきましょう。

◼︎「達成期限」と「具体的な達成状態」の明確化
以下のように、「達成期限」と「具体的な達成状態」を記述することで、ゴールとタスクがより明確になったことがわかります。

・Key Results:働きやすい環境を整える
 (2022年3月:働きやすい会社100へのランクイン)
・Task①:社内に対するアンケート調査
 (2022年5月20日:調査結果報告書v1の完成)
・Task②:調査結果を材料として、実施可能な施策を決定
 (2022年5月30日:実施計画書v1の完成)
・Task③:施策の実施
 (2022年6月30日:実施計画書v1の実施完了)

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◼︎WBSを深めることによるSpecify化
さらに、WBSを用いて、以下のようにタスクから小タスクに細分化し、Specify化を進めることもできます。

Task①:アンケート項目の検討
Task②:アンケートフォームの作成
Task③:アンケートフォームの配布

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◼︎ナンバリングの付与
最後に、以下のようにナンバリングを振ることにより、チームでタスクを実施する際に、「A-2のタスクのステータスは?」という風にコミュニケーションが円滑化します。

・Key Results:A. 働きやすい環境を整える
・Task①:A-1. 社内に対するアンケート調査
・Task②:A-2. 調査結果を材料として、実施可能な施策を決定
・Task③:A-3. 施策の実施

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最後に

いかがだったでしょうか?これから会社やチームだけでなく、個人のゴールやタスクの管理を行う際に、少しでも有益な情報になりましたら幸いです。

最後に、少しだけ他のTipsの情報を紹介したいと思います。

◼︎タスクを実践するための3つのTipsキーワード
ゴールやタスクの整理が終わった後は、いかにして課題契約性(Task Compliance)を高くして、アクションを起こしていくかが重要になってきます。そんな時に役立つTipsキーワードを3つご紹介します。

1. ゲーミフィケーション / Gamification
 (非ゲームコンテンツに対するゲームデザインやメカニクスの導入
)
2. ピアプレッシャー / Peer Pressure
 (適度な同調圧力
)
3. パブリック・コミットメント / Public Commitment
 (他人への目標宣言
)

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◼︎タスク管理アプリについて
次に、私が以前自分のために作った「個人的に一番使いやすいタスク管理アプリ」である"DDW-List"というアプリを紹介します。

DDWは「Day / Do / Want」の3つのグループでタスク管理するアプリです。

・Day :「今日やること」(Today)
・Do:「やらなくてはいけないこと」(To-Do)
・Want:「やりたいこと」(To-Want)

ターゲットとしては、「やりたいことが多過ぎるが、やらなくてはいけないことも多過ぎる!」や「タスクが多すぎて、次に何をやればいいか決められない...。」などという方々のためのアプリです。

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◼︎講義 / コンサルティング依頼について
・内容:企業内(もしくは教育機関)における講義、企業に対するコンサルティング
・依頼費:別途相談(教育機関は無料)
・連絡先:masumi.developer@gmail.com

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以上です。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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Masumi Morishige(慶大院、リハビリテーション神経科学研究室、修士2年)。ビジョンは「障がいのない社会」をつくること。研究者 / フリーランスエンジニアとして活動中。【https://www.umi-mori.jp