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看護と介護とこの街と。

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実家のある街に20年ぶりに戻ってきました。いろいろな場所で経験したことを、ここで活かしたい。看護がすき。この街もすきになりたい。高齢者がおおい場所だけど、きっと高齢者も若者も住み…
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2020年1月の記事一覧

死と生、と生、と死。

「こぼさんように気をつけりぃよ」 とおくから声が聞こえる。 わたしは、目の前にいるおばあ…

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正解のない現場で、よりベターなほうへ進むために必要なちから。

突然ですが、すきな出版社はありますか? すきな出版社って、なんだ。笑 ビジネス書をたくさ…

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仕事で『いい子』でいる私が『いい子』であり続けるために必要な時間

「はいはい、こっちですよー」 行きたい場所にいくために、出口を探して歩くおばあちゃん。 …

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世界一のお酒を飲むために。

ミスチルの桜井さんは唄う。 そして世界一の お酒を見つけました それは必死で働いたあとの…

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だれが僧侶で、だれが魔法使いなのか。

「市役所ならできることがあるとおもって、市役所に入りました」 昨年、箱根山学校で、陸前高…

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施設看護師に求められるもの。

施設ではたらきはじめて、かわいいおじいちゃんやおばあちゃんと話すのがとても楽しい。施設な…

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「どこで死にたい?」と聞いてみた。

「どこで死にたい?」 そう聞くと、父は「病院」と言った。 まわりのひとに合わせようとしたり、《 ふつう 》をこよなく愛する父のことだから、「ふつう病院だろう」という感じで病院と言ったんじゃない? そうおもって、イラッとした。 ちゃんとじぶんのこと、考えてよ。 しばらくして、母におなじことを聞くと、 「あんたたちに迷惑をかけなかったらそれでいい」と。 ああ。父もおなじだったのだ。 わたしたちこどもに迷惑をかけないように死ぬには病院がいちばんいい、とおもったのだろう。 そうお

「虐待」はあなたが判断しなくていい。

「なんか最近、明け方にいつも隣からどなり声がするのよね」 半年以上も前のことだ。 母が不…

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エンゼルケアがすきなのです。

ねむい。非常にねむい。もうあたまがぼーっとしていて、いつシャットダウンしてもおかしくない…

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他職種とのつながりかたを考える。

チーム医療・チームケア、は成立するのか。 他職種でつくるチームのありかたについては、学生…

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だれの価値観をたいせつにするのか。

「お風呂に入れてさしあげたいとおもってるんです。 ただ、今の状態だと、呼吸が止まってしま…

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家族のなかで意見がちがうとき、どうしたらいいのだろう。

「わたしは痛みさえなければいいと思ってるんです!」 意見の違う家族がいるなかで、状態を説…

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四股を踏んで強みの視点を得てきました。

インフルエンザの病み上がりにもかかわらず、先日2日間、トータル17時間、軟禁状態でケアマ…

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病院から施設へ変わり、わたしはボールの投げかたを変えた。

わたしは10年以上、病院のなかではたらいてきた。 10年なんて、看護師にしてはぜんぜん長くもないし、経歴を自慢するつもりは毛頭ない。 10年以上はたらいてきたなかで、否応なく身につけてきてしまったことがある。 『身につけてしまったこと』 ・・・そう。 それが清潔や不潔についての感覚であり、感染対策だった。 とくに救命センターにいたころは、『一処置、一手洗い』と言われ、病棟とちがってベッドから数歩歩いたところに手洗い場があるから、それこそ、患者さんに触れたあとはもちろんのこと