短歌まとめ(2024年2月)
自選短歌5首
「火」のルーン描いてスマホを起こすとき魔法少女になれた気がして
インスタの正方形の外側にもたしかにあった僕らの季節
わが心知る由もなし鹿たちは草を食む奈良家裁への道【題『家』】
月齢のように満ちゆく爪先の白よ 私の生き延びた日よ【題『爪』】
逃げていく2月を羽交い締めしてる 息つく暇もない年度末【題『息』】
そのほか2月に詠んだ短歌
冷コーは売り切れました 「冷コー」と頼むあなたがもう来ないから【題『冷』】
初売りへ猪突猛進 背中には鎧のようなカイロ6枚【題『猪』】
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二【題『二』】
やばい死ぬ! 助けて誰か! 一巻の終わり! そうして二巻が始まる【題『巻』】
理想郷 誰かが描いた夢はいつか現実になり夢でなくなる【題『理想郷』】
僕の住む新居は古い角部屋で両側の壁から声がする【題『角』】
文アルの猫はアニメで太るからゲーム版よりむしろかわいい【題『猫は○○で××る』】
14の歳に臨也に導かれ「それより前」にもう戻れない【題『人生が360°変わる一首』】
例の店←亻亻亻亻亻亻亻←列の後ろに私も並ぶ【題『自由詠』】
音楽で例えるならば凛として時雨じゃないと癒せない傷
明らかな嘘を明るく高らかに語る華麗なきみは怪盗
幸せな真実がありますように 彼の推理は懺悔にも似て
どう見てもミームの猫とヤギだった昨日の僕と業者の会話
にんげんじゃなくなっちゃったきみの見るまちの灯とひとのいとなみ
「人間じゃないんだ?」
「ないよ」
「そう」
「ごめん」
「謝る癖はそのままなのに」
「おかえり」の続きを言えず黙り込むぼくを抱きしめるきみは人外
にんげんじゃなくてもいいよ脈をうつ血潮ながれてなくてもいいよ
生き方を変えられなくて死に方を選べなかったあなたを叱る【題『生き方』】
2月は逃げてしまいました。
私の腕がもっとゴリラのように逞しければ、きっとまだ腕の中に居てくれたはずなのに……。でも、羽交い締めしていたせいか、今年は1日長く居てくれたのでよかったです。
さて、年度末進行デスマーチなどなどで月末はほぼ短歌を詠めずに終わってしまいましたが、ともあれ2月に詠んだ短歌をまとめたのでした。
まだまだ心も体もしんどい時期が続きますが、3月からはまた日常と性癖を詠んでいきたいです。
あと、最近FGOのメインストーリー攻略を再開したので、↓の記事の続きも書けたらいいな〜と思っています。(続き…………?)
やっぱゲームってたのしいね。
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