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《書籍紹介》アスパーガール:アスペルガーの女性に力を

アスペルガーの特性がしっくりこない

私自身がASDの診断を受けたのは2015年。
今から7年前ですが、当時はまだ今より女性のアスペルガーについて詳しい情報がありませんでした。

アスペルガーの特性としてよく挙げられる「コミュニケーション能力の欠如」「社会性の欠如」「共感性の欠如」などは、もともと男性アスペルガーの事例として多く集められたものでもあり、女性だとそういった特性が目立たない場合も多いです。

今ではずいぶんと女性のASDを扱う書籍も増え、男性とは異なる特性の表出についても目を向けられ始めえました。

診断後、ASDについて多くの書籍を読み漁りましたが、「いやいや違うんじゃないか?」と思う記述も多く、しっくりこない部分も多くありました。

“女性”のアスペルガー

そんな時に出会ったのが、この本でした。

女性アスペルガー当事者による、体験談と緻密な分析をまとめた「アスパーガール」。
ページをめくるたびに、「わかる!わかる!」「そうなの!そうなの!」「わたしもおんなじ!」という記述がたくさん!
共感したページに付箋を付けていたら、読み終わる頃には付箋だらけになっていました。

女の子らしさというジェンダー感覚への拒否感、女性コミュニティー独特のやりとりでの難しさ、パニックの起きるメカニズム等々。

「これ、小さい時の私の話だ。」

と思いました。
この本で初めて、自分のこれまでの困難さ・生きづらさの原因は「やっぱりASDの特性」だったんだと腑に落ちることができました。
そして、「人とうまくコミュニケーションできなかったのは、自分のせいじゃない、脳の仕組みの違いのせいだ」と救われた気持ちになりました。

女の子のASDの方へ

多分わたしは普通じゃない、でもASDの一般的な特徴とも違う、と羅針盤を見失っている女の子がいたとしたら、この本がひとつの支えになるかもしれません。

・この感覚、私だけじゃなかったんだ。
・今までうまく言葉で説明できなかったけど、これのことだ!

って味方になってくれる文章や言葉が見つかるかもしれません。

ちなみに、私がすごくしっくりきたワードは
「メルトダウン」「橋を焼く」でした。

気になった方がいたら、探してみてください。

おすすめのASD関連本がありましたら、ぜひ教えてください。

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