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日々日記6 料理 記憶と現実

料理が苦手だ。

もともと冷蔵庫にあまり在庫がなく、
作るものを考え悩むところからはじまり、
ないものを揃えなければならず、
作り出したら手際が悪く、
火の通り具合なんて、なんとなく、がわかるわけもなく。
時間が過ぎるのがあっという間だ。

味見のときは良いかな、と思うのに、
食卓に並ぶとイマイチなものばかり。

パートナーから
ラー油かけたら美味しいよ、なんてフォローが入る。
フォローのような、そうでないような。

作ったことで体力気力を使い果たし、
食欲はもうない。

あぁ、ボンカレーのなんと美味しいことか。

そしてあんなに毎日毎食作ってくれた亡き母親に感謝するとともに、
教えてもらっておけばよかった…と、
思ったり、思わなかったり。
教えてもらっても出来ていないかもしれない想像のほうが容易い。

あんなに毎日食べていた母親のたくさんのレシピは、
年月と共に忘れていってしまう。

まだスマホなんてない時代に、
少しだけガラケーに撮っておいた母親の手料理の写真をボーっと見ては
"忘れていたこと"に気付かせてくれて、
味や香りを思い出してみる。

母親の食事は自分を育ててくれた紛れもない大事な一部分。
写真に感謝だ。
あとは自分の記憶の感覚にすがるのみ。
母親の料理の記憶はどれも楽しくて美味しい。

さぁ、今日も悩ましい時間がやってくる。
頑張ろう。

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