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PERFECT DAYS


地上の天使


ベンダース監督は私の大好きな映画「ベルリン天使の詩」の監督
あの映画は、現役の天使が、地上に降りてくる映画だったけど

「PERFECT DAYS」に登場するのは地上の天使

渋谷でトイレの清掃員として働く平山さん、毎日が同じ繰り返しのような日々を送ってるけど、一日、一日、一瞬、一瞬を丁寧に、ささやかな幸せを、たいせつに、よろこびながら生きている
どんなに嫌な顔をされても、動じずに、淡々と仕事をする、
トイレだけじゃなくて、人の心も浄化してゆく平山さんは、
地上の天使だなって思った。

日本てこんなに素敵だっけ?


ベンダース監督はドイツ人、以前、日本にやってきたとき、公共のトイレの清潔さや、日本人の対応のきめ細かいおもいやりに心打たれたそう。

自分のことって、案外わからない。人から、どう見えるか伝えてもらったほうが、自分のことがわかることがある。

外国の方に「日本といえば何?」っと、聞いてみると、日本といえば…食事であったり、芸術であったり、アニメ、職人技…
政治とか、経済とか、世界を動かしてゆくような大きな力とは無縁のものをあげると聞いたことがある。

映画を見て、海外の人がどんなふうに日本や日本人を見ているか
どういうことを期待しているかが

…こういう、感じなんだ…

ってわかった気がした。

春に見た、カズオイシグロが監督を務めた、黒澤明監督の「生きる」のリメイク版でも、同じものを感じた。

…こういう、感じなんだ…

がどういう感じかは映画を見て感じてほしい…

そういう…古き良き日本人のやさしいこころ…的な部分を私も大切にしてゆきたいなって思った。


東京ってこんなにいいとこなんだ!


以前、ベルリン天使の詩で、ベルリンの街の重厚感のあるカッコよさを感じたけど、この映画では、「TOKYOかっこいいな~」って思ってしまった。

ずっと、そこにいると、その良さが当たり前になってしまって、良さに気が付かないことって、よくあること。外から来た人のほうが、東京の良さを知っていて、東京の素敵な場所を教えてもらったみたいだった…

 Feeling Good

ニーナシモンの 「 Feeling Good」
この曲めちゃくちゃかっこいい!


It's a new dawn
夜が明ける
It's a new day
新しい日が始まる
It's a new life
新しい人生よ!
For me
私の為の
And I'm feeling good
最高の気分

役所広司さんの演技が本当に本当に素晴らしいのですが…
この曲を聞いているところが、最高に素敵☆


木はいつもその場所に立っている…
自分で行きたい場所にいくことはできない
だから、出会えるものは限られている

それでも、風が吹いて来たり、隣の木の葉っぱが重なり合ったり
鳥が遊びに来たり、木陰で休む人がいたり…

この木が好きだ、この木が必要って思う人やものが集まってくる

この映画も、そんな感じで、たくさんの人に好まれる映画ではないと思うけど…

映画を見て、私の書いてること、わかるわかる!
って思ってくれる人がいたとしたら…

つながってる。そう思う。


TOHOシネマ日比谷で10月30日まで特別上映
全国での上映は12月22日から

今日一日が良い日でありますように☆

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